センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
75話 最強神から神チートをもらった俺が、
75話。
シグレが、画面をタップした直後の事。
ゼンの頭の中は、妙な感覚で埋め尽くされていた。
膨大な量の数字、よくわからない文字列――が超高速で流れていく。
『素体融合、開始』
声が聞こえた。
先ほどの、スマホから聞こえた声。
『殺神回路外骨格、構築完了』
気付いた時、ゼンは、『殺戮の神』を『身に纏って』いた。
頭からつま先まで、完全に、まるでキグルミのように。
まるで、身長2メートルほどの『殺戮の神』の内臓や骨を綺麗にくりぬいて、代わりに、その中にゼンが収まっているかのように。
その殺戮の神は――『半分ほどマシン化した最上級の龍や鬼や悪魔を細かく分解し、その中で最も凶悪なフォルムのパーツ』だけを集めて組み立てたような姿だった(『ブラックデーモンズド○ゴン』に『バルバトスルプレ○クス』を足して、それを『デフォルメされてギラギラ感が増した阿修羅』で割ったような、もう、何が何だか分からないフォルム)。
コンパクトな頭部には六つの眼球。
側頭部の左右からは長く太い山羊の角が二本、弧を描きながら垂れている。
下半身は、ゴテゴテの左右非対称な装飾が施された武道袴で覆われていた。
六つの腕は、それぞれ形状が違い、真ん中は、前腕も上腕も長く、手の部分も大きい。
それに引き換え、上と下は全体的に細く短く『何より、腕っぽくない』ため、腕というよりは、妙に長い触手やトゲのようにも見える。
ドス黒く発光している奇形の羽衣と背中から生えている六本の剣は、邪神聖を猛アピールしている『絶死の翼』であり『常闇の後光』。
この世の全てを殺さんとしている神の姿が、そこにあった。
半分生きていて、半分機械化している、おぞましい殺神。
脈動している漆黒の肉と、それを部分的に覆っているメタリックな装甲。
そんな、禍々しい『脅威そのもの』を纏う、ゼン。
装甲の接続部は絶えず発光していて、たまにブシュゥゥっと黒煙を吐いている。
胸部で眩しく輝く、六角形で漆黒のコアが、無尽蔵のエネルギーを生成し、ドクドクと駆動ラインに流し込んでいく。肉体にフィットした『邪悪なギュラリティフレーム』を荒々しく包み込む金紫のフォトン。
存在そのものが、生への冒涜。
『聖なる白銀』に『原罪の闇』を溶かしたような死華が幻想的に舞う。
声も出ないほど神々しいのに、とても、美しいとは言えない、極悪で凶悪で絶悪な姿。
サイズは、二メートル10センチくらいだが、
あまりの威圧感から、遠目には、その数倍にも見える。
『AEG最適化中……
SSPSE変換中……
アーティキルビット・プログラム、登録無し、オルタナエディタ起動。
武装登録無し。転送不可。
AEGスキル検索。登録なし。AEG基礎スキルのみ発動。
伏素カイゾロイド魔動アクチュエーター、融合完了……
ココロネット・オルタネーター統制、
アルモニーモンド・ピット、コンパクト化完了。
ゼオ・コクーロイオン循環開始――』
頭の中の声が、ゴチャゴチャ言っている間に、
――グニャァアア、ブチィイ!!
と、空間がねじきられ、破壊される音が響いた。
「なかなか良質な空間を創る。しかし、占虚率が低いな。この程度では――ん?」
『注文の多い多目的室』による空間魔法を解析しおえたホルスドが、白い壁をぶち破って、入ってきた。
と、同時に、ホルスドは、
あまりにもおぞましい『ゼンの威容』を目の当たりにして、冷や汗を流す。
「っっ……ぁ……ぁあ……」
声が漏れた。
認識が壊れたかのかと思った。
視界がイカれたのかと思った。
心がバグったのかと思った。
「ぁ……な……なんだ、その異常に禍々しいオーラ……ば、ばかな……そんな……」
一瞬、思考停止しかけたが、
「――っ、や、やばいぃいいっ!!!」
何が起きようとしているのか詳細はおろか、『理解』すらも出来なかった。
が、本能が危機を察知した。
とてつもない脅威。
これは、災厄。
世界の終焉を彷彿とさせる、希望の絶死。
――アレを放置していたら、終わる――
刺激された恐怖。
ビリビリと、心臓が、脳が、全身が、警告を発している。
どうにかしろ!
やめさせろ!
――アレは、ダメだ!!
絶望を根こそぎさらっていく恐怖が、ホルスドを全力で駆動させる。
ゼンを破壊しようと、必死に体躯を回転させるホルスド。
そんなホルスドの迷いない動きを見たゼンは叫ぶ。
「シグレ、時間を稼いでくれ!! まだ動けない!!!」
視界は、VRゴーグルをつけているような感じで、ハッキリと周囲が見えている。
視界の中で、複数のメーターが、ピコピコ動いていて、たまに、キーンって音がする。
眼球に意識を集中させるだけで、360度を視認する事ができた。
しかし、体の方はピクリとも動かない。
いまだ、頭の中では、『誰か』がゴチャゴチャ言っている。
うるせぇ。
要請を受けたシグレは、即座に、
「ニー!!」
流れるような、命令の連鎖。
ただし、命令は必要なかった。
命じられる前から、ニーは動いていた。
ニーは、ただのマスコットでも、バグったプログラムでもない。
ただ、全力で、ここにいる『二人』を守ろうとしている気高い聖騎士!!
ホルスドが、一瞬だけ、思考停止に陥っていた、あの時から、
すでに魔力を練っていた。
ゆえに、反応できた。
ニーの機転により、ホルスドは止まる!!
「光壁、ランク7ぁああああ!!!」
全力で魔法を展開されて、ホルスドの動きが止まる。
だが、既に、何度か見た光景。
多少、性能は上がっているが――
ホルスドもバカじゃない!
「ランク7の魔法が使えるとはなぁ!! 本当に見事なスライムだ!! しかし、貴様では、私を防ぐので精いっぱいだろう! 捕まえたのは私の方だ! 邪魔はさせんぞ! 希天使アロリリア、召喚!!」
バチバチと音をたてながら、ニーの光壁を右手で掴み、
左手を虚空に向け、召喚魔法を展開。
即座に現れた天使に、ホルスドは、
「あのガキだ! 急げ! このスライムは抑えておく! 邪魔はさせない! あのガキが、何かする前に殺せぇ! とにかく、破壊するんだぁああ! 急げぇえええええ!!」
「了解しました、主よ」
命じられて、即座に行動を開始したアロリリア。
上半身は裸(手首だけ金のブレスレットを巻いている)で筋骨隆々、下は、ロングスカートにしか見えない灰色の直垂で足首まで覆っている。
気高さと荒々しさを併せ持つ上位天使。
――そんな中、ホルスドのナメた行動を見たニーは、震えていた。
「現世のカスどもぉお……ニーをナメるのも大概にしろぉよぉ……貴様程度が、ニーを抑えるだとぉおお……クソがぁ…………ニーは……ニーはなぁ……神々の頂点、この上なく尊い究極最強神の、ソウルレリーフなんだぞぉ!!」
大量の生命力を練り上げて抽出する。
「オーラドォォオオル・アバタァァラァァァアアアアアアア!!!」
シグレが、画面をタップした直後の事。
ゼンの頭の中は、妙な感覚で埋め尽くされていた。
膨大な量の数字、よくわからない文字列――が超高速で流れていく。
『素体融合、開始』
声が聞こえた。
先ほどの、スマホから聞こえた声。
『殺神回路外骨格、構築完了』
気付いた時、ゼンは、『殺戮の神』を『身に纏って』いた。
頭からつま先まで、完全に、まるでキグルミのように。
まるで、身長2メートルほどの『殺戮の神』の内臓や骨を綺麗にくりぬいて、代わりに、その中にゼンが収まっているかのように。
その殺戮の神は――『半分ほどマシン化した最上級の龍や鬼や悪魔を細かく分解し、その中で最も凶悪なフォルムのパーツ』だけを集めて組み立てたような姿だった(『ブラックデーモンズド○ゴン』に『バルバトスルプレ○クス』を足して、それを『デフォルメされてギラギラ感が増した阿修羅』で割ったような、もう、何が何だか分からないフォルム)。
コンパクトな頭部には六つの眼球。
側頭部の左右からは長く太い山羊の角が二本、弧を描きながら垂れている。
下半身は、ゴテゴテの左右非対称な装飾が施された武道袴で覆われていた。
六つの腕は、それぞれ形状が違い、真ん中は、前腕も上腕も長く、手の部分も大きい。
それに引き換え、上と下は全体的に細く短く『何より、腕っぽくない』ため、腕というよりは、妙に長い触手やトゲのようにも見える。
ドス黒く発光している奇形の羽衣と背中から生えている六本の剣は、邪神聖を猛アピールしている『絶死の翼』であり『常闇の後光』。
この世の全てを殺さんとしている神の姿が、そこにあった。
半分生きていて、半分機械化している、おぞましい殺神。
脈動している漆黒の肉と、それを部分的に覆っているメタリックな装甲。
そんな、禍々しい『脅威そのもの』を纏う、ゼン。
装甲の接続部は絶えず発光していて、たまにブシュゥゥっと黒煙を吐いている。
胸部で眩しく輝く、六角形で漆黒のコアが、無尽蔵のエネルギーを生成し、ドクドクと駆動ラインに流し込んでいく。肉体にフィットした『邪悪なギュラリティフレーム』を荒々しく包み込む金紫のフォトン。
存在そのものが、生への冒涜。
『聖なる白銀』に『原罪の闇』を溶かしたような死華が幻想的に舞う。
声も出ないほど神々しいのに、とても、美しいとは言えない、極悪で凶悪で絶悪な姿。
サイズは、二メートル10センチくらいだが、
あまりの威圧感から、遠目には、その数倍にも見える。
『AEG最適化中……
SSPSE変換中……
アーティキルビット・プログラム、登録無し、オルタナエディタ起動。
武装登録無し。転送不可。
AEGスキル検索。登録なし。AEG基礎スキルのみ発動。
伏素カイゾロイド魔動アクチュエーター、融合完了……
ココロネット・オルタネーター統制、
アルモニーモンド・ピット、コンパクト化完了。
ゼオ・コクーロイオン循環開始――』
頭の中の声が、ゴチャゴチャ言っている間に、
――グニャァアア、ブチィイ!!
と、空間がねじきられ、破壊される音が響いた。
「なかなか良質な空間を創る。しかし、占虚率が低いな。この程度では――ん?」
『注文の多い多目的室』による空間魔法を解析しおえたホルスドが、白い壁をぶち破って、入ってきた。
と、同時に、ホルスドは、
あまりにもおぞましい『ゼンの威容』を目の当たりにして、冷や汗を流す。
「っっ……ぁ……ぁあ……」
声が漏れた。
認識が壊れたかのかと思った。
視界がイカれたのかと思った。
心がバグったのかと思った。
「ぁ……な……なんだ、その異常に禍々しいオーラ……ば、ばかな……そんな……」
一瞬、思考停止しかけたが、
「――っ、や、やばいぃいいっ!!!」
何が起きようとしているのか詳細はおろか、『理解』すらも出来なかった。
が、本能が危機を察知した。
とてつもない脅威。
これは、災厄。
世界の終焉を彷彿とさせる、希望の絶死。
――アレを放置していたら、終わる――
刺激された恐怖。
ビリビリと、心臓が、脳が、全身が、警告を発している。
どうにかしろ!
やめさせろ!
――アレは、ダメだ!!
絶望を根こそぎさらっていく恐怖が、ホルスドを全力で駆動させる。
ゼンを破壊しようと、必死に体躯を回転させるホルスド。
そんなホルスドの迷いない動きを見たゼンは叫ぶ。
「シグレ、時間を稼いでくれ!! まだ動けない!!!」
視界は、VRゴーグルをつけているような感じで、ハッキリと周囲が見えている。
視界の中で、複数のメーターが、ピコピコ動いていて、たまに、キーンって音がする。
眼球に意識を集中させるだけで、360度を視認する事ができた。
しかし、体の方はピクリとも動かない。
いまだ、頭の中では、『誰か』がゴチャゴチャ言っている。
うるせぇ。
要請を受けたシグレは、即座に、
「ニー!!」
流れるような、命令の連鎖。
ただし、命令は必要なかった。
命じられる前から、ニーは動いていた。
ニーは、ただのマスコットでも、バグったプログラムでもない。
ただ、全力で、ここにいる『二人』を守ろうとしている気高い聖騎士!!
ホルスドが、一瞬だけ、思考停止に陥っていた、あの時から、
すでに魔力を練っていた。
ゆえに、反応できた。
ニーの機転により、ホルスドは止まる!!
「光壁、ランク7ぁああああ!!!」
全力で魔法を展開されて、ホルスドの動きが止まる。
だが、既に、何度か見た光景。
多少、性能は上がっているが――
ホルスドもバカじゃない!
「ランク7の魔法が使えるとはなぁ!! 本当に見事なスライムだ!! しかし、貴様では、私を防ぐので精いっぱいだろう! 捕まえたのは私の方だ! 邪魔はさせんぞ! 希天使アロリリア、召喚!!」
バチバチと音をたてながら、ニーの光壁を右手で掴み、
左手を虚空に向け、召喚魔法を展開。
即座に現れた天使に、ホルスドは、
「あのガキだ! 急げ! このスライムは抑えておく! 邪魔はさせない! あのガキが、何かする前に殺せぇ! とにかく、破壊するんだぁああ! 急げぇえええええ!!」
「了解しました、主よ」
命じられて、即座に行動を開始したアロリリア。
上半身は裸(手首だけ金のブレスレットを巻いている)で筋骨隆々、下は、ロングスカートにしか見えない灰色の直垂で足首まで覆っている。
気高さと荒々しさを併せ持つ上位天使。
――そんな中、ホルスドのナメた行動を見たニーは、震えていた。
「現世のカスどもぉお……ニーをナメるのも大概にしろぉよぉ……貴様程度が、ニーを抑えるだとぉおお……クソがぁ…………ニーは……ニーはなぁ……神々の頂点、この上なく尊い究極最強神の、ソウルレリーフなんだぞぉ!!」
大量の生命力を練り上げて抽出する。
「オーラドォォオオル・アバタァァラァァァアアアアアアア!!!」
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