センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
52話 格上との戦い
52話
「……なあ、ザーノ。もしかして、その女、スライム的なのもつれていなかったか?」
「やはり、知り合いか……だと思ったぜ。やつも、フーマーの奥地出身だとかなんとか言っていたからな」
「そうか。なら話ははやいな。剣をおろせ。俺はその女よりも強い。敵にまわすべきじゃない」
「はは……まあ、その可能性もゼロではないだろうぜ」
そう言って、ザーノは剣を構えた。
それを見て、ゼンは、
「……まったく、信じていない顔だな。そんなにヘタなのか、俺……ハッタリ、演技力、ふるまい……これからの課題だなぁ……」
ぽりぽりと頭をかいて、
「ところで、一つ聞きたいんだが、どうして、脅されているわけでもないのに、ペラペラと情報をしゃべった? さっきみたいな事って、普通、敵対している初対面の奴には言わなくね?」
「そういうアリア・ギアスをかけているから……はい、5回! これで全ての条件達成!」
言うと、ザーノは、剣を地面に突き刺して、
「――【限定空間、ランク5】――」
宣言したと同時に、ゼンの視界がグニャリと歪んだ。
目の前のほとんどが線になって廻っていく。
グニグニと歪んでいた視界は、コンマ数秒で元に戻った。
スゥっと感覚が元に戻っていく。
――気付いた時、ゼンは、
白い壁に囲まれた、『学校の教室サイズ』の何もない空間にいた。
ザーノとゼン。
二人しかいない世界。
(空間系の魔法か……詳細は知らんけど、かなり高位の魔法だって情報なら頭の中にある。少なくともレベル20前後のヤツに仕える魔法じゃない……ふむ、つまりは、アリア・ギアスを積んだおかげって訳ね。相手の質問に五回答える事が条件か? それとも、さっきの発言はフェイクで、実はそれ以外に、なにか条件が? ……まあ、なんにせよ、アリア・ギアスを使ったのは間違いない。便利だな、アリア・ギアス。……俺もどっかで使おう)
ゼンが考察していると、
ザーノがゆっくりと口を開いた
「助かったぜ……おかげで、逃げ切れそうだ。……オレかお前が死なない限り、この空間には誰も入れねぇ」
「……ふーん。ところで、一つ質問だ。お前、魔力がないけど、もしかして、それも、アリア・ギアスによるものか?」
「……は、ははっ……俺の本名を見抜いたという点から、特定情報奪取特化だとふんでいたが……まさか、魔力の有無まで見えるとはな……とんでもねぇサードアイを使うじゃねぇか。……『腕力』はないが、『情報系スキルが大得意な斥候タイプ』か。お前とあの女がチームじゃなくて助かったぜ。もし、組まれていたら、逃げられなかっただろう。……さっきの口ぶりや状況から確定だが、一応聞いておこうか。お前、知り合いではあっても、あの女の仲間って訳じゃないんだろ?」
「さあ、どうだろうな。もしかしたら、仲間なのに仲間じゃないって演技をしているかもしれないぜ」
「くく、もし、本当に『演技がヘタなヤツの演技』をしているんだとしたら、心から尊敬してやるよ」
「……わー、ムカつく。……ところで、この空間魔法について、もうひとつ聞きたいんだが――」
「聞いても無駄だ。もうオレは、何一つとして情報はもらさない。意味がないからな。情報の価値は知っている。だからこそ、暴露のアリア・ギアスは、俺に、莫大な力を貸してくれる」
「……あっそ、まあ、別にいいけど。もうある程度はそろっているから、あとは自力で辿りつける。――おそらく、この空間魔法……『相手の魔力』を媒体にしているんだろ? もしくは、『相手と一緒』じゃないと使えない? あるいは、その両方? ……ともかく、それ系の厄介な条件が付けているんだろう? そうじゃないと、俺がここにいる事の説明がつかない」
「……」
「あとは、『自分に敵対していないと使えない』とか? そうじゃないなら、味方の誰かと一緒に使って仲良く潜伏しているはずだ。お前の空間魔法……限定条件がたくさんあって、ずいぶんと、使い勝手の悪い能力だな」
「……はっ、まあ、いいや……どうせ、お前はここで死ぬ。死ぬやつに知られても損は出ねぇ。お前の推察は七割ほど当たりだ。他にも色々とあるが、まあ、おおむね、おっしゃるとおり。だが、それが分かったからって、何にもならない。これから、オレは、お前を拘束し、しばらく身をひそめ、あの女が山から出たところを見計らって外に出る。それだけの話だ」
(……出来れば、こいつとの戦闘は避けたかったが……逃げられないなら、挑むしかないわな……ここは、そういう世界だ)
ふぅうっと深呼吸をして、
(こんな狭い空間じゃあ、バリアを回復させるために距離を取るって手段が取れない。HPは勝っているが、それ以外はボロ負け。そんな格上と、死ぬか生きるかの殺し合い……緊張するね。ハッキリ言って恐い。頭の奥が重たくなってくる……だが)
そこで、ゼンは、こんぼうをギュっと握りしめ直し、
「乗り越えてみせる。……はは……逃げ道がなくなって、闘うしかなくなって……ヤベぇ状況なのに……沸きあがってくる……不思議だね」
おどけたようにそう言いながら、しかし、目はガチガチに真剣で、
(俺は、これから、超魔王や邪神や呪われた超勇者を倒して、最終的には、神にも一発入れるつもりでいるんだ。進化種とはいえ、ゴブリンなんかに負けてるようじゃ話にならねぇ)
気合を入れ直す。
気力が充実していく。
戦闘態勢をとったゼンを見て、
ザーノがニっと笑う。
「あの地獄を見てきた今、全てが幼く見える……必ず、逃げ切る。オレは生き残る。……邪魔するやつを全部殺して、奪って、貪って……オレは、オレの命を継続させる」
「……なあ、ザーノ。もしかして、その女、スライム的なのもつれていなかったか?」
「やはり、知り合いか……だと思ったぜ。やつも、フーマーの奥地出身だとかなんとか言っていたからな」
「そうか。なら話ははやいな。剣をおろせ。俺はその女よりも強い。敵にまわすべきじゃない」
「はは……まあ、その可能性もゼロではないだろうぜ」
そう言って、ザーノは剣を構えた。
それを見て、ゼンは、
「……まったく、信じていない顔だな。そんなにヘタなのか、俺……ハッタリ、演技力、ふるまい……これからの課題だなぁ……」
ぽりぽりと頭をかいて、
「ところで、一つ聞きたいんだが、どうして、脅されているわけでもないのに、ペラペラと情報をしゃべった? さっきみたいな事って、普通、敵対している初対面の奴には言わなくね?」
「そういうアリア・ギアスをかけているから……はい、5回! これで全ての条件達成!」
言うと、ザーノは、剣を地面に突き刺して、
「――【限定空間、ランク5】――」
宣言したと同時に、ゼンの視界がグニャリと歪んだ。
目の前のほとんどが線になって廻っていく。
グニグニと歪んでいた視界は、コンマ数秒で元に戻った。
スゥっと感覚が元に戻っていく。
――気付いた時、ゼンは、
白い壁に囲まれた、『学校の教室サイズ』の何もない空間にいた。
ザーノとゼン。
二人しかいない世界。
(空間系の魔法か……詳細は知らんけど、かなり高位の魔法だって情報なら頭の中にある。少なくともレベル20前後のヤツに仕える魔法じゃない……ふむ、つまりは、アリア・ギアスを積んだおかげって訳ね。相手の質問に五回答える事が条件か? それとも、さっきの発言はフェイクで、実はそれ以外に、なにか条件が? ……まあ、なんにせよ、アリア・ギアスを使ったのは間違いない。便利だな、アリア・ギアス。……俺もどっかで使おう)
ゼンが考察していると、
ザーノがゆっくりと口を開いた
「助かったぜ……おかげで、逃げ切れそうだ。……オレかお前が死なない限り、この空間には誰も入れねぇ」
「……ふーん。ところで、一つ質問だ。お前、魔力がないけど、もしかして、それも、アリア・ギアスによるものか?」
「……は、ははっ……俺の本名を見抜いたという点から、特定情報奪取特化だとふんでいたが……まさか、魔力の有無まで見えるとはな……とんでもねぇサードアイを使うじゃねぇか。……『腕力』はないが、『情報系スキルが大得意な斥候タイプ』か。お前とあの女がチームじゃなくて助かったぜ。もし、組まれていたら、逃げられなかっただろう。……さっきの口ぶりや状況から確定だが、一応聞いておこうか。お前、知り合いではあっても、あの女の仲間って訳じゃないんだろ?」
「さあ、どうだろうな。もしかしたら、仲間なのに仲間じゃないって演技をしているかもしれないぜ」
「くく、もし、本当に『演技がヘタなヤツの演技』をしているんだとしたら、心から尊敬してやるよ」
「……わー、ムカつく。……ところで、この空間魔法について、もうひとつ聞きたいんだが――」
「聞いても無駄だ。もうオレは、何一つとして情報はもらさない。意味がないからな。情報の価値は知っている。だからこそ、暴露のアリア・ギアスは、俺に、莫大な力を貸してくれる」
「……あっそ、まあ、別にいいけど。もうある程度はそろっているから、あとは自力で辿りつける。――おそらく、この空間魔法……『相手の魔力』を媒体にしているんだろ? もしくは、『相手と一緒』じゃないと使えない? あるいは、その両方? ……ともかく、それ系の厄介な条件が付けているんだろう? そうじゃないと、俺がここにいる事の説明がつかない」
「……」
「あとは、『自分に敵対していないと使えない』とか? そうじゃないなら、味方の誰かと一緒に使って仲良く潜伏しているはずだ。お前の空間魔法……限定条件がたくさんあって、ずいぶんと、使い勝手の悪い能力だな」
「……はっ、まあ、いいや……どうせ、お前はここで死ぬ。死ぬやつに知られても損は出ねぇ。お前の推察は七割ほど当たりだ。他にも色々とあるが、まあ、おおむね、おっしゃるとおり。だが、それが分かったからって、何にもならない。これから、オレは、お前を拘束し、しばらく身をひそめ、あの女が山から出たところを見計らって外に出る。それだけの話だ」
(……出来れば、こいつとの戦闘は避けたかったが……逃げられないなら、挑むしかないわな……ここは、そういう世界だ)
ふぅうっと深呼吸をして、
(こんな狭い空間じゃあ、バリアを回復させるために距離を取るって手段が取れない。HPは勝っているが、それ以外はボロ負け。そんな格上と、死ぬか生きるかの殺し合い……緊張するね。ハッキリ言って恐い。頭の奥が重たくなってくる……だが)
そこで、ゼンは、こんぼうをギュっと握りしめ直し、
「乗り越えてみせる。……はは……逃げ道がなくなって、闘うしかなくなって……ヤベぇ状況なのに……沸きあがってくる……不思議だね」
おどけたようにそう言いながら、しかし、目はガチガチに真剣で、
(俺は、これから、超魔王や邪神や呪われた超勇者を倒して、最終的には、神にも一発入れるつもりでいるんだ。進化種とはいえ、ゴブリンなんかに負けてるようじゃ話にならねぇ)
気合を入れ直す。
気力が充実していく。
戦闘態勢をとったゼンを見て、
ザーノがニっと笑う。
「あの地獄を見てきた今、全てが幼く見える……必ず、逃げ切る。オレは生き残る。……邪魔するやつを全部殺して、奪って、貪って……オレは、オレの命を継続させる」
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