センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
21話 ユンドラとアダムが二人で戦えばいけんじゃね?
21話
「信じられねぇ……アダムより強いヤツなんて、いたらダメなんだけどなぁ……」
『修羅の彼方』で強化されて以降のアダムは、最善手を打ち続けているが、どれも二手損で終わっている。
圧倒的な格差はないが、明確な力量差がそこにはあった。
戦闘力はともかく、存在値に差がありすぎる。
「……アダムの強さは、全世界最強クラスなんだぞ……なに、あっさり上回ってんだよ、あの犬……ふざけやがって……」
「認めるわ。彼女は強い。信じられないくらい強い。まさか、外界に……いえ、異世界だったかしら。ともかく、アレ以外でワタシよりも強い者が存在するなんて思わなかったわ」
「……まあ、お前の強さも大概だからなぁ。その自意識は決して笑えるものじゃない。お前の強さは、充分、常識の範囲外にある。アダムが、それ以上に異常ってだけで」
「……彼女…………アダムは、素晴らしい」
膨大な魔力を捻出し、無数の美しいグリムアーツをくりだすアダムの姿を見て、ユンドラは感嘆する。
「彼女の強さは神の領域にある。アダム……恐ろしい龍人。けれど、それでも届かない。それが『アレ』。全てを超越した『神の傑作』サイコウイング・ケルベロスゼロ・タナトス(決戦仕様)。誰が何をしても勝てないバケモノの中のバケモノ」
(誰が何をしても……ねぇ。まあ、現世のヤツがアレを殺すのは確かにムリだな。神でも、アレを殺せるヤツは、そう多くねぇ。『真なる神』の中堅どころでギリってところか)
「アレがいる限り、ワタシは外には出られない。もう、分かったでしょう。彼女を連れて逃げなさい。このエリアから外に出れば、もうアレは、あなた達を追わない。アレは、ワタシをここに留めるためだけに存在しているから。あなた達の死を望みはしない」
「確かに、アダム一人では厳しそうだなぁ……だが、」
センは、そこで、ユンドラに視線を向け、
「あの駄犬……お前と二人で闘えば、ギリギリ倒せるんじゃないか?」
「何を根拠に……アレの強さは、二人で闘えばどうにかなるとか、そういう次元じゃ――」
「俺の見立てだと、勝率は20%だ。いくつかの奇跡を必要とする難事なのは事実だが、決して可能性はゼロじゃない。――お前も分かってんだろ?」
「……」
可能性がゼロじゃない事くらいは分かっている。
彼女は理解している。
――アダムは強い。
――自分だって強い。
だから、可能性はある。
二対一なら、あるいは――
けれど、アレは神の傑作。
わずかな可能性など、それこそ、簡単に殺してくる可能性の方がはるかに高い――
アレにあらがうのは無謀。
手を出すべきではないタブー。
――センは言う。
「踏み込んだ経験がないヤツは、最初の一歩を渋る。そうやって躊躇している間に、『やらなくていい理由』の探し方ばかりうまくなる。人間だろうが虫だろうが、それは変わらない。なぜなら、それが、魂の理だから。『危険を回避するために必要』って言い訳は、いつだって優しくて甘い」
「信じられねぇ……アダムより強いヤツなんて、いたらダメなんだけどなぁ……」
『修羅の彼方』で強化されて以降のアダムは、最善手を打ち続けているが、どれも二手損で終わっている。
圧倒的な格差はないが、明確な力量差がそこにはあった。
戦闘力はともかく、存在値に差がありすぎる。
「……アダムの強さは、全世界最強クラスなんだぞ……なに、あっさり上回ってんだよ、あの犬……ふざけやがって……」
「認めるわ。彼女は強い。信じられないくらい強い。まさか、外界に……いえ、異世界だったかしら。ともかく、アレ以外でワタシよりも強い者が存在するなんて思わなかったわ」
「……まあ、お前の強さも大概だからなぁ。その自意識は決して笑えるものじゃない。お前の強さは、充分、常識の範囲外にある。アダムが、それ以上に異常ってだけで」
「……彼女…………アダムは、素晴らしい」
膨大な魔力を捻出し、無数の美しいグリムアーツをくりだすアダムの姿を見て、ユンドラは感嘆する。
「彼女の強さは神の領域にある。アダム……恐ろしい龍人。けれど、それでも届かない。それが『アレ』。全てを超越した『神の傑作』サイコウイング・ケルベロスゼロ・タナトス(決戦仕様)。誰が何をしても勝てないバケモノの中のバケモノ」
(誰が何をしても……ねぇ。まあ、現世のヤツがアレを殺すのは確かにムリだな。神でも、アレを殺せるヤツは、そう多くねぇ。『真なる神』の中堅どころでギリってところか)
「アレがいる限り、ワタシは外には出られない。もう、分かったでしょう。彼女を連れて逃げなさい。このエリアから外に出れば、もうアレは、あなた達を追わない。アレは、ワタシをここに留めるためだけに存在しているから。あなた達の死を望みはしない」
「確かに、アダム一人では厳しそうだなぁ……だが、」
センは、そこで、ユンドラに視線を向け、
「あの駄犬……お前と二人で闘えば、ギリギリ倒せるんじゃないか?」
「何を根拠に……アレの強さは、二人で闘えばどうにかなるとか、そういう次元じゃ――」
「俺の見立てだと、勝率は20%だ。いくつかの奇跡を必要とする難事なのは事実だが、決して可能性はゼロじゃない。――お前も分かってんだろ?」
「……」
可能性がゼロじゃない事くらいは分かっている。
彼女は理解している。
――アダムは強い。
――自分だって強い。
だから、可能性はある。
二対一なら、あるいは――
けれど、アレは神の傑作。
わずかな可能性など、それこそ、簡単に殺してくる可能性の方がはるかに高い――
アレにあらがうのは無謀。
手を出すべきではないタブー。
――センは言う。
「踏み込んだ経験がないヤツは、最初の一歩を渋る。そうやって躊躇している間に、『やらなくていい理由』の探し方ばかりうまくなる。人間だろうが虫だろうが、それは変わらない。なぜなら、それが、魂の理だから。『危険を回避するために必要』って言い訳は、いつだって優しくて甘い」
「ファンタジー」の人気作品
-
暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが-
4.9万
-
転生貴族の異世界冒険録~自重を知らない神々の使徒~-
7万
-
クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!-
4.8万
-
異世界支配のスキルテイカー ~ ゼロから始める奴隷ハーレム ~-
2.3万
-
妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~-
1.6万
-
劣等眼の転生魔術師 ~ 虐げられた元勇者は未来の世界を余裕で生き抜く ~-
1.1万
-
勇者になれなかった俺は異世界で-
2.4万
-
引きこもりLv.999の国づくり! ―最強ステータスで世界統一します―-
2.3万
-
転生貴族のハーレムチート生活【120万pv突破】-
5.5万
書籍化作品
-
馬小屋暮らしのご令嬢嬢は案外領主に向いている?-
38
-
オフラインで打ち合わせ 〜真面目な神絵師との適切な距離感〜-
58
-
婚約破棄してやろうじゃないの………-
21
-
ショートケーキは半分こで。〜記憶を失った御曹司は強気な秘書を愛す〜-
134
-
センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)-
27038
-
勇者パーティーを追い出された死霊魔術師はリッチになって魔王軍で大好きな研究ライフを送る-
4
-
汚名を着せられ婚約破棄された伯爵令嬢は、結婚に理想は抱かない【コミカライズ】-
7
-
【完結】辛口バーテンダーの別の顔はワイルド御曹司-
52
-
ガベージブレイブ【異世界に召喚され捨てられた勇者の復讐物語】-
550

コメント
コメントを書く