【小説の書き方】愛楽優人の小説講座

愛楽優人(創作研究所)

■「起承転結」と「序破急」について

「起承転結」と「序破急」は、このスタイルに、必ずなっていないといけないというものではありませんが、物語をどう作って良いのかわからない初心者の人は、このスタイルで書いてみると良いでしょう。

昔から使われている「物語の基本スタイル」ですので、多くの物語で見る事ができます。


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■「起承転結(き・しょう・てん・けつ)」について

起承転結とは、古代中国の詩の構成方法が起源になっている、ストーリーの基本スタイルです。


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●起(き)

物語の導入部分です。
物語の世界観、登場人物、現在の状況を読者に伝えます。


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●承(しょう)

物語を発展させていく部分です。
「起」で伝えた内容をふくらませて、物語の魅力を伝えます。


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●転(てん)

物語に大きな変化が訪れる部分です。
平和だった日常が壊れたり、絶体絶命のピンチに陥ったりと、「物語の問題点」が発生します。

大きなピンチは物語を大いに盛り上げます。


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●結(けつ)

物語を締めくくる部分です。
「転」で起こった問題を解決して、物語を終わらせる大事な部分になります。

ここがうまくできていないと、全てが台無しになってしまいます。


さらに、「起承転結」の「起」の中、「承」の中にも、小さな起承転結があります。

○起 (起承転結)
○承 (起承転結)
○転 (起承転結)
○結 (起承転結)

と、なって物語は作られています。


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■「序破急(じょ・は・きゅう)」について

序破急とは、舞楽や雅楽などの構成方法が起源になっている、ストーリーの基本スタイルです。


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●序(じょ)

物語の導入部分です。
物語の世界観、登場人物、現在の状況を読者に伝えつつも、読者をおもしろさで物語の世界に引き込みます。

「掴み」に当たるため、とても大切です。
序で興味を持ってもらえない場合、それ以上読み進めてもらえない可能性があります。


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●破(は)

物語に大きな変化が訪れる部分です。
物語が広がっていき、事件や問題が起こり、大いに盛り上げていきます。

「序」で読者の興味を引いた後は、「破」で自分が表現したい物語を伝えます。
物語の情報量が一番多くなる部分でもあります。


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●急(きゅう)

物語を締めくくる部分です。
「破」で起こった事を収束させ、物語をしっかりと終わらせます。

「物語を読んでよかった」と読者に思わせられるようにする事が大切です。
ここがうまくいっていないと、「読んで損した」と思われる事になり、全てが台無しになってしまいます。


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