近距離魔法使いの異世界冒険記 ~妹と二人で転生しました~
第7話 職業と、スキルと相性
スキルと職業、スキルの詳細が書かれた本を受け取り、私たちは教会を出た。そして折角なので、家に帰ってから家族全員で読むことにした。
という訳で、今は家に帰ってきたところだ。
「「ただいまー」」
「おぉ、おかえり。どうだ、いいスキルは貰えたか?」
「まだ読んでないからわからない。みんなで読もうと思って」
「なるほどな。なら早速……の前に、手洗いうがいをしてこい」
言われた通り、私たちは手洗いうがいをし、リビングに行った。すると、私たち以上にワクワクしていそうな両親が待っていた。
「早く座れ!気になっているのは2人だけじゃないんだぞ」
「そうよ!私は昨日からずっと楽しみにしていたんだから」
……私たちの親って、こんなに子供っぽかったっけ。こんなに何を言っても聞かなさそうな状態は初めて見る。
私は若干呆れながら座り、エイリーも続いた。
「えっと、どっちからにしようか」
「うーん……じゃあ、私からでいい?」
そう言ってエイリーは貰った本を開いた。
エイリーの本にはこう記されていた。
職業:製薬士
スキル︰花冠・視認できる範囲にある植物を自由に操れる。ただし、操る植物がある場所が遠ければ遠いほど、体への負担が大きくなる。そして、花とは対話できる。
「花冠……かなり強いスキルだな。これなら上手く使えば有利に戦えそうだ」
「でも、職業は製薬士ね。サポート系の職業だわ」
「いや、そうでもないぞ。例えばこういうポーションを作ってだな……」
やはり、両親が先に騒ぎ出した。そして、このままだと勝手に将来を決められかねない。
ある程度道を示しめくれるのはいいけど、その道を進むかどうかは自分で決めさせてほしい。
勝手に決められる前に止めておこう。
「はいはい、そこまで。どういう風に戦ったり生活したりするかはエイリーが決めること。そうじゃないの?」
「……そうだな。すまない」
「……そうね。そろそろ止めておきましょうか」
よし、止まった。これでまぁ、行動が制限されるようになることはないだろう。
ちなみにエイリーはこの間「剣は上手く使えたから剣士とかかと思ってたけど、違ったかー」とか言いながら、完全に聞き流していた。
「「エンシー、たくましくなったな」」
……これはまた止まらなくなりそうだから無視して、
「はい、次は私のね」
と言いながら、私が貰った本を広げた。
私の本にはこう記されていた。
職業:魔法使い
スキル︰未来視・10秒先までの未来を視ることができる。ただし、魔法を使える範囲が手の届く範囲までになる。
「うわ……何この致命的なデメリット」
未来を視ることができるのは、スキルの中でも最強と言えるだろう。
だけど、魔法使いなのに魔法の射程距離が手の届く範囲って……いくらなんでも短すぎる。銃なのに、有効射程が1メートル程度しかないようなものと似ているかもしれない。
「その……なんだ、良かったじゃないか。スキルが強くて」
「そ、そうよ。不意打ちが効かなくなって防御魔法も使えるんだから、なかなか攻撃は通りにくいわよ」
「そうは言っても……」
攻撃がしにくい事に変わりはない。と言おうとしたら、エイリーが口を開いた。
「へー……普通に強いんじゃないの?」
「でも、攻撃はなかなかできないし」
「できないかどうかはわからないよ。遠距離魔法が使えないなら使えないなりに、対策を考えればいいじゃん。例えば、物を飛ばすとか」
できないなら、できないなりに対策する……そっか。そういえば、ゲームでもいつもそうしてたっけ。
これは職業とスキルの相性が悪かっただけ。ガチャを引いたらハズレだったようなもの。だけど、使えない訳じゃない。弱いキャラでも強いキャラに勝てない訳じゃないんだから。
「……それもそうだね。何か考えてみる」
「あ、私も手伝うよ」
「本当?ありがとう」
まだそこまででもないかもしれないけど、私たちがシスコンで良かったと思う。
さて、親はというと、
「「エイリーもたくましくなったな」」
……。
という訳で、今は家に帰ってきたところだ。
「「ただいまー」」
「おぉ、おかえり。どうだ、いいスキルは貰えたか?」
「まだ読んでないからわからない。みんなで読もうと思って」
「なるほどな。なら早速……の前に、手洗いうがいをしてこい」
言われた通り、私たちは手洗いうがいをし、リビングに行った。すると、私たち以上にワクワクしていそうな両親が待っていた。
「早く座れ!気になっているのは2人だけじゃないんだぞ」
「そうよ!私は昨日からずっと楽しみにしていたんだから」
……私たちの親って、こんなに子供っぽかったっけ。こんなに何を言っても聞かなさそうな状態は初めて見る。
私は若干呆れながら座り、エイリーも続いた。
「えっと、どっちからにしようか」
「うーん……じゃあ、私からでいい?」
そう言ってエイリーは貰った本を開いた。
エイリーの本にはこう記されていた。
職業:製薬士
スキル︰花冠・視認できる範囲にある植物を自由に操れる。ただし、操る植物がある場所が遠ければ遠いほど、体への負担が大きくなる。そして、花とは対話できる。
「花冠……かなり強いスキルだな。これなら上手く使えば有利に戦えそうだ」
「でも、職業は製薬士ね。サポート系の職業だわ」
「いや、そうでもないぞ。例えばこういうポーションを作ってだな……」
やはり、両親が先に騒ぎ出した。そして、このままだと勝手に将来を決められかねない。
ある程度道を示しめくれるのはいいけど、その道を進むかどうかは自分で決めさせてほしい。
勝手に決められる前に止めておこう。
「はいはい、そこまで。どういう風に戦ったり生活したりするかはエイリーが決めること。そうじゃないの?」
「……そうだな。すまない」
「……そうね。そろそろ止めておきましょうか」
よし、止まった。これでまぁ、行動が制限されるようになることはないだろう。
ちなみにエイリーはこの間「剣は上手く使えたから剣士とかかと思ってたけど、違ったかー」とか言いながら、完全に聞き流していた。
「「エンシー、たくましくなったな」」
……これはまた止まらなくなりそうだから無視して、
「はい、次は私のね」
と言いながら、私が貰った本を広げた。
私の本にはこう記されていた。
職業:魔法使い
スキル︰未来視・10秒先までの未来を視ることができる。ただし、魔法を使える範囲が手の届く範囲までになる。
「うわ……何この致命的なデメリット」
未来を視ることができるのは、スキルの中でも最強と言えるだろう。
だけど、魔法使いなのに魔法の射程距離が手の届く範囲って……いくらなんでも短すぎる。銃なのに、有効射程が1メートル程度しかないようなものと似ているかもしれない。
「その……なんだ、良かったじゃないか。スキルが強くて」
「そ、そうよ。不意打ちが効かなくなって防御魔法も使えるんだから、なかなか攻撃は通りにくいわよ」
「そうは言っても……」
攻撃がしにくい事に変わりはない。と言おうとしたら、エイリーが口を開いた。
「へー……普通に強いんじゃないの?」
「でも、攻撃はなかなかできないし」
「できないかどうかはわからないよ。遠距離魔法が使えないなら使えないなりに、対策を考えればいいじゃん。例えば、物を飛ばすとか」
できないなら、できないなりに対策する……そっか。そういえば、ゲームでもいつもそうしてたっけ。
これは職業とスキルの相性が悪かっただけ。ガチャを引いたらハズレだったようなもの。だけど、使えない訳じゃない。弱いキャラでも強いキャラに勝てない訳じゃないんだから。
「……それもそうだね。何か考えてみる」
「あ、私も手伝うよ」
「本当?ありがとう」
まだそこまででもないかもしれないけど、私たちがシスコンで良かったと思う。
さて、親はというと、
「「エイリーもたくましくなったな」」
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