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伝説の賢者は俺の親友のようです。

ソリィ

第2話 雹の親友捜索・序

1話雹編の数年後です。


……。光、どうしてるかなぁ……。
現実逃避ぎみに思考が逸れる。
「ヒョウ様? どうしました?」
ぼうっとした様子の僕に、尖った耳の青年が少し警戒した様子で声を掛けてくる。
ほんの少し、警戒しているその様子は、僕に前科があるから、また自殺でもしないかと警戒しているのだろう。
この人は、僕――スノウ帝国の宰相であり、あの時僕を拾った人であり、保護者のような立場でありながら自らが僕に忠実な従者であるかのように振舞う人だ。僕を拾った保護者なんだから、一度や二度僕に命を救われたからと言ってこんな風に忠誠を誓う必要な無いと思うんだけど……。
「ヒョウ様?」
再び声を掛けられ、僕ははっと我に帰る。
「……あ、ごめんなさい。ちょっと考え事してて」
「それなら良かった。……ところで、その親友さんの容姿などは……」
軽く謝り、理由を話すと、彼が安堵した様子で息を吐き、おそるおそるといった様子でもう何度目かの質問をしてくる。
「言ったでしょ。他所に教えるぐらいなら自分で探す」
「そうですか……。では私はどうすればいいのでしょうか……」
親友を、光を探せという命を受けている彼は、困惑した様子だ。まあ、見た目も名前も知らずに人を探せというのは無理があるよね。
「噂を。親友が僕だと解る、ありのままの噂を流して。その辺のツボが僕が良く解ってるから、そこは指示を出す。僕以外の人は、親友を探すのではなく、親友が僕の存在に気付き、来て貰えるように努力して。国はぶっちゃけ適当でいい。王になったのは親友と合流するため、責任なんて犬に食わせりゃいい。それがダメだというなら、テキトーな人員に、有能で使えそうなのは呼び寄せに使うからそれらはダメだけどそれ以外ならなんでも、とにかくそれにでも食わせて全てを担わせる。僕はお飾りか妄想に傾倒し続ける王でいいんだ。むしろ願ったりだ」
「私が嫌です。情報を操作して真面目な王、立派な王にしてみせます。お飾りなんてとんでもない、この国はあなたのカリスマで成り立っているんです」
「そうか、まあ命令を守るなら好きにしていい」
「ええ。主様の御心のままに」
一礼した側近を見ながら、僕は光を見つけるための計画を立て始めた…。

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