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伝説の賢者は俺の親友のようです。

ソリィ

第1話 雹《ひょう》のはじまり

その頃、雹は…。


「……うーん、ひかる……」
ひんやりしてきもちいぃ……
寝惚けた頭で冷たいものに僕は頬を擦り付け、その冷気を堪能して……

数分後。
はっきりと目が覚めた僕は、自らの親友の姿が見えない事に戸惑っていた。
「光《ひかる》が居ない……? 光、か弱い僕を放り出して行くような人じゃないと思うんだけど……」
周囲は氷が沢山ある雪景色だ。能力を使いやすい環境だ、よかった。
現実逃避ぎみにそんな事を考えながら、親友の姿を探す。
「おーい! 光ー! ひーかーるー! 光ちゃーん? おーい!」
おかしーな。光、「光ちゃん」ってちゃん付けで呼ぶと、大体なにかしらの反応返してくれるのに。
もしかして、声が聞こえる範囲に居ない?
その可能性に、さぁっと血が引き、僕は青褪めた。
慌てて能力を発動させ、探知の網を広げる。
ちなみに、氷を操るという能力を有す僕が探知系の技を発動出来るのは本来有り得ない事らしい。前、知人……もとい、友人(光とは別のヤツで、異能力者という以外に共通点も無い)に「お前、ほんっと執念で常識とか理を覆すよなぁ……」と呆れられた事や、インストラクターに化け物でも見るかのような目で見られた事がある。
閑話休題。

探知の結果は、人っぽいが1つ。でも光じゃない。
あとは幾らか小動物の反応がある。
でも、光は居ない。
「…………一緒に居る、って。1人にしない、って約束したのに……」
呆然と、体育座りでぶつぶつと呟く僕は、たいそう不気味だったらしい。
しかし、その不気味さが逆に興味を引いたのか、探知した「人っぽいもの」に僕は拾われて……。


19/4/19 3:18 各行の先頭に入っていた空白を削除。

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