伝説の賢者は俺の親友のようです。

ソリィ

第1話 光《ひかる》のはじまり

「……むーん」
暑い。
って、親友! あいつ暑いの苦手なはず!
がばっと体を起こし、辺りを見回す。
砂、砂、砂……
「砂漠だココ……というか親友はどこだ?」
召喚者っぽい人影も無し。あー、イレギュラーが起きたか……。
「おーい、親友ー! 雹《ひょう》ー!」
珍しく、それはもう珍しく、俺は親友の名前を呼んだ。
おっかしーなー。名前呼んだらなにかしらの反応は必ず返ってくるのに……。
まさか、近くに居ない?
その可能性に、体が冷え、慌てて探知魔術を展開する。世界を超えても有効だと大賢者に太鼓判を押されたヤツだ。
……ヒトの反応が、無い。
それはつまり、親友が近くに居ないという事で。
砂漠の真っ只中で、俺は、呆然と立ち尽くすしか無かった。

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