幼馴染を追って異世界へ 〜3億課金した最強アカウント × 【超重力属性】を使って〜

甲殻類

15話 冒険者登録

 
 なかなか壮絶な過去だーー


「シロネはそのことを知っているのか?」


 ホルドさんと俺はまたさっき座っていたカウンターに戻って来ていた。


「知らないわ…」


 なら俺から無闇に教える必要はないだろう。


「もしその機械になったらあなたから伝えてちょうだい。お願いね」


 そう言うと神妙な顔から最初あった時にあったような笑みに戻る。


「また何か知りたいことがあれば言ってちょうだい。力になるわ♪」


「分かりました」







 あれからホルドさんに部屋を案内してもらい、布団の上でぼーっとしていた。


 どこの世界でも布団は最強の場所だ。


 オーパーツアイテム…まさかとは思ったがこっちの世界でも存在するとは。


 OOPARTSオンラインで11種類あるアイテムで、ゲーム内で11種なおかつ1人のユーザーが持てるのは1個までの最強アイテムだ。どれもとんでもない能力を持っている。




 そしてゲーム内の希少アイテムは全部で4種類に分けられる1番上にオーパーツアイテムが存在し、2番目にスペースアイテム、3番目がエンターアイテム、4番目にエスケープアイテムとくる、どれも数に限りがあるアイテムの為ものすごい争奪戦だった。


 俺もいくつか持っているが、どのアイテムも使用にはレベル制限がある、そのレベルに達していないと所持することすら無理なはずだ。


 そのことを国は知らなかったのかそれとも…


 まぁ俺がシロネのことを考えるにもけんを探すにも情報が全く足りん。やっぱりまずは情報を集める必要がある。


 明日にでも冒険者ギルドに行くとするかーー




 その日は以外にもぐっすりと眠ることができた。










**




 次の日、俺は朝早く目覚める。こちらの世界に来てから朝に弱いということがなくなった。ただやっぱり寝つきはよくないのでいつもの気だるさはあるが朝早く起きるのもなかなかいいものだった。


 俺は前の世界でのいつもやっていたルーティン(OOPARTSやり始めてから始めた)を始める。


 まずは朝起きて顔洗ってから水分を持ちランニングをする。この街の道なりを覚えるにもうってつけだ。


 ランニングは自分がバテるまでやっている(だいたい10km)、それから部屋に戻り筋トレと柔軟をする。


 筋トレは筋肉痛になったら治るまで止め、治ったらまた開始するという感じでやっていた(じゃないと体の動きが少し悪くなるのだ)、OOPARTSオンラインはそこらへんシビアだったし、単純にゲームしてたら体が鈍るから始めたのものだ。


 それにレベル上がるまでは動けないとまずいし、能力に奢った瞬間ーー多分勝てない。
 結局SPとMPがなくなったらあとはこの体がものをいうからな。


 なのでこういったことは毎日欠かさずしていこうと思っている。




 筋トレが終わると風呂に入るーー


 といきたいとこだがこの宿屋には風呂がなく、ホルドさん曰く風呂は上流階級にならないと入れないものらしい、なので一般的には水をぶっかけるだけだ。


 それでもやっぱり汗をかいた後は気持ちいい。




 部屋で着替えなど支度をしているとシロネが迎えに来る。


「ホルドが朝ごはん出来たって言ってたのじゃ」


「了解〜今行く」


 俺はシロネと一緒に1階の食堂へ向かう。




 それから朝食を食べた後、俺たちは冒険者ギルドへ向かっていた。




 因みにシロネは基本影の中だ、昨日の話しを聞いたあとじゃ余計だ。早く問題を解決してあげないとな……


 我ながらお節介というかなんというかーー









 流石、街が大きいだけに冒険者ギルドもかなり規模が大きい。


 俺はギルドの前でその大きさに唖然としていた。てっきり男の方が多いかと思っていたがそうでもない。


 屈強な戦士みたいなやつから細身で身軽そうな女性、中性的なやつ等様々な人が行き来していた。




 俺たちは冒険者ギルド内に入る…


「うわぁすげぇ」


 思わず俺は感嘆を漏らす。


 ギルドの天井はドーム状に広がっておりかなり高い、大きなシャンデリアが飾ってあり豪華絢爛って感じだ。


 OOPARTSで言う所のクエスト受注所の雰囲気があり、受付窓口は10個ありそれだけでもかなりの規模というのが伺える(ほんと帝国いったらどんなことになるのやら)。


 ギルド内はむさ苦しいものだと思っていたが、全くイメージと違って驚いている。


 俺たちはまず冒険者登録をしなければならない、なので受付番号1番の窓口へ向かう。


 1番から3番が初心者、4、5番が中級者、6、7番が上級者8番以降はそれ以上といった形になっている。


 (この雰囲気も久しぶりじゃの〜わしもこんな感じでクエスト受注したかった…)


 シロネも昔のことを懐かしみながら独り言を呟いていた。


 初心者の冒険者は基本ギルドが一人々にあう依頼を見繕う。中級者以上になると張り出されている依頼を見て受注したいものを受付に持って行くスタイルらしい。


「す、すみません」


 受付嬢の方に声をかける。こういうところで声をかけるのは緊張する、普通に声をかけられる人はほんと羨ましい。




 受付嬢は振り返り笑顔で対応してくれる。


「はい、本日はどのようなご用件で?」


「冒険者登録したいんですけど…」




 そう俺が言うと受付嬢は横にある引き出しから用紙を取り出し、こちらに差し出して来る。


「こちらに必要事項を記入してください」


 俺は置いてあるペンを手に取り、必要事項を書いていく。そんなに書く量が多くないのですぐ終わった。
 受付嬢は用紙を受け取ると確認し、最後にとあることを言い出す。




「あと魔導学園の卒業証明書を提示してください」






 俺は動きが止まる。




 ナ・ン・ダ・ソ・レ




 女神よ聞いてないぞそんなものがあることなど〜


 俺は冷や汗が止まらない、受付嬢が不思議そうにこちらを見て来る。


「持ってないと冒険者になれないんですか?」


 俺はなんとかならんかという意味を込めて受付嬢に言ってみる。




「そうですね、冒険者になるなら持っていないとどうしようもありません」








 終わった…











 (わしの時はそんなのなかったんじゃがの)


 (恐らく最近その制度が増えたんじゃないか?)


 (そうかも知れんの)




 俺は帰路でシロネとさっきのことについて会話していた。まさか冒険者の道がここに来て断たれるとはーー




 魔導学園卒業証明書、どうやら魔法系の学校に通って勉強しないといけないらしい。


 異世界に来て勉強とか、前の世界となんら変わらんじゃないか。


 まぁ普通に考えたらそうなのかも知れん、いくら初心者用クエストと言ってもいきなり何も知らないやつが依頼を受けて何かやらかされたらギルドの信頼にも関わる。つまるところ会社と同じなわけだ。


 こうなった以上まずは魔導学園に通う必要がある。冒険者になれない以上しょうがない。


 (学園とは面白そうじゃないか)


 シロネはそんなことを言う。そう学校というものがどういうものか知らないのだ。
 あの頃はけんがいたからなんとかなったものだが…あまりいい記憶はない。


 (学校なんて面白いもんじゃない、ただの苦行だ)


 (そうなのかのぉ)


 まぁただ通わないとどうしようもないし、もしかしたら元の世界よりいい学校かもしれん。




 それからある程度歩き、昨日の裏路地に入ろうとした時だった。


「すみませーん」


 前から女の子が走って来る。綺麗な黒い髪で、2つ結びが特徴的な子だ。シロネより少しばかり大きい。


 いきなり声をかけられたので俺は何もないところで転びそうになる。


「どうしました?」


「ちょっと、人を探していまして」


 走って来たので息が荒い。かなり急いでいる様子だ。


「どんな人です?」


 まぁ力にはなれないかも知れないが、一応聞いてみることにした。


「おにい…じゃなかったえっと金髪でヤンキー崩れみたいな格好の人なんですけど。名前をバルト・ベルって言うんですけど」


 あれ、昨日確か…
 (昨日のあやつじゃな)


 そうだよな、あんなやつなかなか居ないからな。


 仕方ないありのままを話すか。


「えぇ見ましたよ」


「ほんとですか!」


「ただ、見たのは昨日でしたので今日どこにいるかまでは…」


 すると、その子は表情が明るくなる。


「いえ、この街にいることが確認できただけで大丈夫です。だいたいどこにいるか分かりますので」


「ありがとうございました」




 そう言うと、走って去って行った。




(なかなかにすごいやつじゃの)


(ああ、なんか昨日のやつに似てるな……)










ーーーー






 私は廊下を早歩きで歩いていた。


 今からふざけたやつをぶん殴りに行くためだ、あの野郎…


 私は思いっきりドアを蹴っ飛ばす。


「おい!じじい。私が試験官ってどういうことだ!!」




 私の目の前にいる白髪を生やした年寄りは私の圧に怯むことなくこちらを見る。


「ほっほっほ。まぁ良いじゃないかたまにはそういうことをした方が気分転換にもいいぞ」


「はっ!ふざけんな、面倒くせぇ他のやつにやらしておけばいいじゃねぇか!!」




「報酬はちゃんと払う。やってくれんかの〜」


 このじじいは一度決めたことは何が何でも通すやつだ、それを私は一番知っている。だから今回もどうせ受けないといけないことは重々承知している…それに私はイライラしているのだ。


「ただ、いいのか?私が試験官だと入学者は今年ゼロになる」


 私は心の中でニヤッと笑うと、それを言うのを分かっていたのかじじいは答える。


「最近、我が校の実力が落ちてきてるからの〜それぐらいで構わん」




 我が校の実力ねぇ。どこまで本当なんだか…


「報酬は通常時の3倍貰うかんな」


 それだけ言い残し私は学園長室を出る。


 蹴飛ばしたドアを抜けようとした時校長が一言添える。


「何人か教員を貸してやる、好きに使いなさい」


 チッ…うるせぇくそじじい。


 私はこのイライラをぶつけるようにシュガースティックをかじる。


 シュガースティックはこの街の名産品でかじると味が染み出てくるお菓子だ…これが癖になる。




 はぁ〜と私はため息をつき自分の部屋向かう。


 試験内容どうすっかなぁ……たく、くそめんどくせぇ。



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