伝説の遊騎士
試験~VS黒夜7~
我に返り黒夜に視線を集中させる。
(余計なこと思い出したな・・・)
そんな事を考えてしまう。
「まぁいい・・・お前のこともよく分からないし、それに・・・」
一呼吸おいて続ける。
「もう飽きた・・・」
そう言って本当に心底詰まらないような顔をする。
耐えられなかった。
つい先ほどまであれだけ人に何だかんだと説教垂れていたくせしていきなり言い出すのだ。
「は・・飽きたならどうするよ?」
微笑を浮かべながら楓は口にする。
それに黒夜は答えない。
答えずに・・・何も言わずに目を見開いた。
その瞬間、最初と同じように黒夜のエクアが爆発的に上昇する。
殺気が襲いかかってくるように勘違いするほど伝わってくる。
「・・・バケモノがやれるもんならやってみろ・・」
強がって見せるがどうにも上手くいかない。
足が震える。
手が震える。
それでも立ち向かうしかなかった。
今まで以上に黒夜を見つめ続ける・・・睨み続ける。
それは一瞬だった。
また黒夜の姿が消える。
動けなかった。
その事実を認識した瞬間、楓は足に溜めていたエクアを放出して飛ぶ。
高く飛ぶ。
そして今まで自分の立っていた場所に全弾を放つ。
6発、それもとびきりエクアの濃度を高めた弾だ。
これなら少なくとも黒夜の足を止める事ができる。上手くいけば黒夜に直撃するかもしれない。そう考えていた。
おそらく黒夜は一撃で楓を仕留めようと攻撃に来るだろう。ならその場所に攻撃をすればいいのだ。トラップを仕掛けるなんて術は楓は持っていない。だから、こんなやり方しか思いつかなかった。
だがこれでいい。
姿は見えなくても最終的な目的地になる場所は分かっているのだから。
弾が地面に届き爆発を起こす。
次々爆発していく。
楓の視線の先は砂煙で見通しが悪くなった。
楓は上空で目を凝らす。
黒夜を見つけ出すために。
エクアを装填する。構える。
砂煙が晴れていく。
しかし、そこに黒夜はいなかった。
「・・・惜しかったな」
背後から声がする。
楓は驚愕で体を動かすことができなかった。
腕を捕まれ背中に乗られる。
そのまま楓の体は降下していった。
地が近づいてくる。
「じゃあな・・・楓くん・・・」
堕ちる瞬間、楓の思考は黒夜の言葉に集中し、何も考えられなかった。
そして砂煙が巻き上がった。
        
(余計なこと思い出したな・・・)
そんな事を考えてしまう。
「まぁいい・・・お前のこともよく分からないし、それに・・・」
一呼吸おいて続ける。
「もう飽きた・・・」
そう言って本当に心底詰まらないような顔をする。
耐えられなかった。
つい先ほどまであれだけ人に何だかんだと説教垂れていたくせしていきなり言い出すのだ。
「は・・飽きたならどうするよ?」
微笑を浮かべながら楓は口にする。
それに黒夜は答えない。
答えずに・・・何も言わずに目を見開いた。
その瞬間、最初と同じように黒夜のエクアが爆発的に上昇する。
殺気が襲いかかってくるように勘違いするほど伝わってくる。
「・・・バケモノがやれるもんならやってみろ・・」
強がって見せるがどうにも上手くいかない。
足が震える。
手が震える。
それでも立ち向かうしかなかった。
今まで以上に黒夜を見つめ続ける・・・睨み続ける。
それは一瞬だった。
また黒夜の姿が消える。
動けなかった。
その事実を認識した瞬間、楓は足に溜めていたエクアを放出して飛ぶ。
高く飛ぶ。
そして今まで自分の立っていた場所に全弾を放つ。
6発、それもとびきりエクアの濃度を高めた弾だ。
これなら少なくとも黒夜の足を止める事ができる。上手くいけば黒夜に直撃するかもしれない。そう考えていた。
おそらく黒夜は一撃で楓を仕留めようと攻撃に来るだろう。ならその場所に攻撃をすればいいのだ。トラップを仕掛けるなんて術は楓は持っていない。だから、こんなやり方しか思いつかなかった。
だがこれでいい。
姿は見えなくても最終的な目的地になる場所は分かっているのだから。
弾が地面に届き爆発を起こす。
次々爆発していく。
楓の視線の先は砂煙で見通しが悪くなった。
楓は上空で目を凝らす。
黒夜を見つけ出すために。
エクアを装填する。構える。
砂煙が晴れていく。
しかし、そこに黒夜はいなかった。
「・・・惜しかったな」
背後から声がする。
楓は驚愕で体を動かすことができなかった。
腕を捕まれ背中に乗られる。
そのまま楓の体は降下していった。
地が近づいてくる。
「じゃあな・・・楓くん・・・」
堕ちる瞬間、楓の思考は黒夜の言葉に集中し、何も考えられなかった。
そして砂煙が巻き上がった。
        
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