伝説の遊騎士

ノベルバユーザー327952

試験~VS黒夜6~

いきなり目の前にいたはずの黒夜の姿が消える。
本能でヤバイ!と感じた楓はとにかく後ろに飛んだ。
その行動に合わせたように腹部に衝撃がはしり、予定の位置より後方に飛ばされてしまう。
「ウッ・・・」
たまたま飛んだのが幸いして威力を殺すことは出来たが、かなりの痛みを感じる。
もし下がっていなかったら蹴り飛ばされて気絶していただろう、そう考えると悪寒がした。
吐きそうになるのを堪えて楓はリボルバーと足にエクアを溜め、地面を蹴る。
一瞬で楓は黒夜の後ろに回り込んだ。
「よし!!」
すぐに黒夜目掛けて弾を放つ。
しかし目の前にいたはずの黒夜が消えていて、弾は空をきるだけだった。
「!?」
「まだ遅いぞ」
後ろから黒夜の声が聞こえてくる。
さっきまで目の前に捉えていたはずにのに。
振り向くと顔面に拳が飛んできた。
苦悶の言葉をあげ楓が飛ぶ。だが倒れはしない。
倒れてしまえば体勢を立て直す時間が必要になるから。
なんとか空中で立て直し黒夜をその目に捉え続ける。
それと同時にエクアの補充も忘れない。
すぐに動けるように体にもエクアを溜める。




口の中で血の味がする。
殴られた時に切ってしまったんだろう。
血を唾と一緒に吐き出す。


「お前は本当に何者なんだ・・・?」
突然黒夜が口を開く。
その目は何故か楓を捉えてはいなく、楓の周りを見ているようだった。
「クソッ・・・そりゃ俺のセリフだっての・・・」
楓が呟く。
「そんなのはどうでもいい・・お前は俺の質問に答えればいい・・・」
「は!!そんなもんただのいち魔術師だよ・・・当たり前のことだろ」
黒夜の言い方にムカつき苛立たしげに答える。
黒夜はその返答に考えるような素振りを見せて顔をあげバカにしたように笑う。
「フッ・・・お前が普通の魔術師な訳がないだろう」
そんなことを言い出した。
黒夜の言葉が理解できない。
「訳分からんこと言ってんじゃねーぞ!俺はただの魔術師だ!!」
「いーや、違う・・・」
それでもなお、譲らない黒夜。
「何を証拠にそんなこと言いやがる!!」
イライラが度を越えて怒鳴ってしまう。
そんな楓を見て黒夜は呆れたような目をして口を開いた。
「普通の普通に育てられた魔術師がそんな複雑なエクアの動かし方を出来る訳ないだろう・・・」
そんな事を言われる。
「普通はエクアを操れるものを魔術師と呼ぶ。エクア何て素質があれば見ることは簡単だ・・その中でもエクアを操れるものが魔術師として今回の試験に参加しているだろう・・・だが・・・」
そこで少し黒夜のセリフが止まる。
「お前のそれはもう何段階も上だ・・・普通の魔術師はそんなエクアの動かし方はできない」
そう言ってまた楓の周りを見つめる。
「お前は魔術師じゃない・・・」
「じゃあ・・俺は・・何なんだ・・・」
楓の呟きを無視して黒夜が目を見て話してくる。
「本当に知らないみたいだな・・・じゃあ質問を変えよう・・・お前にエクアの事や使い方を教えた師は誰だ」
その質問に楓は答えられない。
なぜなら自分でも教えてくれた人の名を知らないから。













「伝説の遊騎士」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「その他」の人気作品

コメント

コメントを書く