奴隷を助けたはずが奴隷になったのでタスケテください!
8ー1 烈火の竜騎兵①
夜明けが近い。
天窓からそれを知った俺は、牢の格子を魔法で溶解させた。
一羽のフクロウが、俺の肩にとまる。
よく見てみると、リーシェのフクロウだ。
「リーシェは無事のようだ」
「これ、リーシェちゃんのペットなの?」
「魔法で作られた動物だから、そうとも言える」
ノアは両手を組んで上に伸びながら「ふーん」と言う。
フクロウが、牢の外——「建物の内部」へ飛び始める。
案内のつもりだろうか?
「ノアって、この都市には詳しい?」
彼女は、肩をすくめてから両手を上げる。
このフクロウを追う方が、良さそうだ。
牢を出て、市街地を駆けてゆく。
もうすでに、明るくなりはじめていた。
フクロウは速度を抑えているのか、ゆっくりと飛ぶ。
「おかげさまで寝不足だよ」
ノアがくすりと笑う。
「体力ないねー、僕がダッコして走ってあげようか?」
明け方の空に、トカゲの様なモンスターの姿が現れた。
5体、こちらへ勢いよく迫ってくる。
「アカヤ、飛竜が来ちゃったよ!」
追いつかれるのも時間の問題だろう。
ノアへ、自動追尾する照明の魔法をかける。
彼女の周囲に、ランプほどの火がともる。
「先に行ってくれ、アレとは相性悪いだろう?」
「どうにかできるけど、ここは任せるね」
「その魔法でノアの位置が分かるから、すぐ追いつくよ」
ノアがフクロウを追いかけてゆく。
立ち止って、振り返る。
飛竜たちは、もうすでに背後まで迫っていた。
大きな牙が、俺をかみ砕こうとする。
————プロメテウスの火縄。
地面から生えた火の縄が、飛竜の口を縛る。
そして、その頭を砂ばかりの大地へ引きずり落とす。
「焼いても食えそうにないな」
「ああん!? 飛竜は家族だ、食い物じゃねえ!」
そう言った騎兵が、飛竜から降りて殴りかかってくる。
彼の装備は、弓とナイフ。
殴りにきたのは、俺を捕まえる気だろう。
「殺す気で、どうぞ」
————プロメテウスの炎剣————
プロメテウスを横に振る。
殴りにきた彼は、腹を焼き切られた。
「シんじゃうよッ、パッパァッアアァ!」
力の加減にようやく慣れてきた。
「出血してないんだ、死ぬわけないだろ」
空から、男の声がする。
「俺が下番してから脱走しろよ。あー、めんどくせえ」
——プロメテウスの火縄、それで残りの飛竜を全て拘束する。
「おまえ、もう働かなくていいぞ。任務、ゴクローサン」
さきほどグチを言った男へ、プロメテウスで切りかかる。
地面でもがく飛竜ごと、男を切りつけた。
彼は気絶したのか、動かない。
ひとりの騎兵が、弓を引きながらこちらを見ていた。
「おいおいー、俺の勤務評価が下がるじゃないかー」
「隊長!」
「タイ、チョウオオ!」
「パッパァッアアァ!」
炎剣を隊長に突きつける。
「見逃してやる、上へ全滅と報告するより良いだろう」
糸目の隊長は声を出して笑いながら矢を放つ。
「できるわけないだろー、それで失職したらバカバカしいー」
矢を魔法で焼く。
プロメテウスを下段に構える。
「かわいそうに。全員、退院したら無職だな」
彼は頭を少しかく。
「それも困るなー。一応、烈火の竜騎兵と、オレは呼ばれているんだ」
「名誉さえも、焼き尽くしてやるよ」
隊長の糸目が開く。
突然、景色が昼の様に明るくなる。
「烈火の暴虐——ヘリオスの火球」
空を見ると、黄色い巨大な火球が浮かんでいた。
天窓からそれを知った俺は、牢の格子を魔法で溶解させた。
一羽のフクロウが、俺の肩にとまる。
よく見てみると、リーシェのフクロウだ。
「リーシェは無事のようだ」
「これ、リーシェちゃんのペットなの?」
「魔法で作られた動物だから、そうとも言える」
ノアは両手を組んで上に伸びながら「ふーん」と言う。
フクロウが、牢の外——「建物の内部」へ飛び始める。
案内のつもりだろうか?
「ノアって、この都市には詳しい?」
彼女は、肩をすくめてから両手を上げる。
このフクロウを追う方が、良さそうだ。
牢を出て、市街地を駆けてゆく。
もうすでに、明るくなりはじめていた。
フクロウは速度を抑えているのか、ゆっくりと飛ぶ。
「おかげさまで寝不足だよ」
ノアがくすりと笑う。
「体力ないねー、僕がダッコして走ってあげようか?」
明け方の空に、トカゲの様なモンスターの姿が現れた。
5体、こちらへ勢いよく迫ってくる。
「アカヤ、飛竜が来ちゃったよ!」
追いつかれるのも時間の問題だろう。
ノアへ、自動追尾する照明の魔法をかける。
彼女の周囲に、ランプほどの火がともる。
「先に行ってくれ、アレとは相性悪いだろう?」
「どうにかできるけど、ここは任せるね」
「その魔法でノアの位置が分かるから、すぐ追いつくよ」
ノアがフクロウを追いかけてゆく。
立ち止って、振り返る。
飛竜たちは、もうすでに背後まで迫っていた。
大きな牙が、俺をかみ砕こうとする。
————プロメテウスの火縄。
地面から生えた火の縄が、飛竜の口を縛る。
そして、その頭を砂ばかりの大地へ引きずり落とす。
「焼いても食えそうにないな」
「ああん!? 飛竜は家族だ、食い物じゃねえ!」
そう言った騎兵が、飛竜から降りて殴りかかってくる。
彼の装備は、弓とナイフ。
殴りにきたのは、俺を捕まえる気だろう。
「殺す気で、どうぞ」
————プロメテウスの炎剣————
プロメテウスを横に振る。
殴りにきた彼は、腹を焼き切られた。
「シんじゃうよッ、パッパァッアアァ!」
力の加減にようやく慣れてきた。
「出血してないんだ、死ぬわけないだろ」
空から、男の声がする。
「俺が下番してから脱走しろよ。あー、めんどくせえ」
——プロメテウスの火縄、それで残りの飛竜を全て拘束する。
「おまえ、もう働かなくていいぞ。任務、ゴクローサン」
さきほどグチを言った男へ、プロメテウスで切りかかる。
地面でもがく飛竜ごと、男を切りつけた。
彼は気絶したのか、動かない。
ひとりの騎兵が、弓を引きながらこちらを見ていた。
「おいおいー、俺の勤務評価が下がるじゃないかー」
「隊長!」
「タイ、チョウオオ!」
「パッパァッアアァ!」
炎剣を隊長に突きつける。
「見逃してやる、上へ全滅と報告するより良いだろう」
糸目の隊長は声を出して笑いながら矢を放つ。
「できるわけないだろー、それで失職したらバカバカしいー」
矢を魔法で焼く。
プロメテウスを下段に構える。
「かわいそうに。全員、退院したら無職だな」
彼は頭を少しかく。
「それも困るなー。一応、烈火の竜騎兵と、オレは呼ばれているんだ」
「名誉さえも、焼き尽くしてやるよ」
隊長の糸目が開く。
突然、景色が昼の様に明るくなる。
「烈火の暴虐——ヘリオスの火球」
空を見ると、黄色い巨大な火球が浮かんでいた。
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