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(チート確定?)保持率0パーセントのスキルを引き当てちゃった件について

ノベルバユーザー329844

3話 保持率0パーセント

『 本当に消えた....』 

まるで異世界に一人、取り残されたような感じがした.....

『よし!』

まずは、このダンジョンからおさらばする事にしよう。ここにいては、何も始まらない。っとその前にステータスを確認しよう。

自動的に閉じてしまっていたステータスを再び開いた。
 
『ステータス!』

と言い放った瞬間、それは、明らかに最初とは、異なっていた。
淡く輝いた6つの光の粒が何もない空間から突然自分の目の前に現れ、表示画面の中へと溶け込むように消えていった。

『あれは、死後の狭間で私が選んだ光の粒なのか?』
考えても仕方がないためとりあえずステータスを確認した。

(ステータス)

【名前】 山口大翔
【種族】人間
【称号】異世界転生者
【ジェネシススキル】 
   ⦅四字熟語⦆“0%”
・永久不変・以心伝心・風林火山・唯一無二・両刃之剣・平穏無事・照猫画虎・生者必滅・鏡花水月・鳶目兎耳・神出鬼没・森羅万象・自然治癒・勁勇無双・高潔無比・絶対回避・多重人格・暴飲暴食
..............etc。
【スキル】
無限収納マジックボックス30%
・錬金術40%
・鑑定30%
【魔法】
・火、土、風、雷、光、水魔法(中〜超)70〜20%
・浄化魔法10%

【レシーブドスキル】
一般常識理解90%
言語理解90%
 
あの六つの光の粒の中に【魔法】も入っていたらしい。
それより、

『四字熟語だと?』

久々に聞いたフレーズに懐かしさを覚えていた。
だがその能力は、ずば抜けている。

スキル”一般常識理解”により得た知識で、ある程度は、自分のステータスについて理解したつもりだったのだが、スキル“四字熟語”に200以上を超える能力が書かれていたのだ。

これは、とても異常なことである。

本来スキルとは、保持率によりその価値がわかり、保持率が低ければ低いほど希少なのだ。
つまり、0%という事は、この異世界では誰も保持していないスキル、という事であり、とても希少だということがわかる。
そして、このスキルを今自分が保持しているため、この保持率は、保持者を含めないことを前提として保持率を求めている。
 
『このスキルなら、もしかするとこのダンジョンのボスを.......』

そう思った瞬間..

『キャー!!!』

上の階層から甲高い悲鳴がこのダンジョン内に響き渡った。

私は、すぐさま上の階層に繋がっている螺旋階段を見つけて登っていくと、全長約10メートルは、ある巨大な扉が佇んでいた。
私は、ゆっくりとその扉を開けた瞬間、
そこには、魔人族と思われる女性がここのボスである超位魔獣[ヴリトラ]と戦闘を繰り広げられている最中だった。
このボスの見た目は、とても竜に近かったが、言語能力がないところから察するに、おそらく魔堕ちし、魔獣化してしまったのだろう。

※魔堕ちとは、体内にある一定の魔素量が急激に増加することにより自我が保てず暴走してしまう一種の病気である。
一度魔堕ちしてしまうと、浄化魔法、回復魔法、精霊魔法でさえも直せないと言われている。


『戻れ!⦅清浄の光!!⦆』
と、魔人族の女性が浄化魔法で反撃した。

白い光がヴリトラを襲ったが周りの黒い霧が、晴れるだけで傷一つついていない。
それどころか、ヴリトラから漏れ出ている黒い霧のような魔素がより一層濃くなり、反撃の準備を整えている。
戦況から見るに、圧倒的に魔人が不利な状況である。

『なんで、効かないの〜〜〜!...うぅ』
その女性は、涙目になりながら逃げては、浄化魔法を繰り返し放っている。
そして、逃げ場を失った魔人族の女性は、覚悟を決めたようだ。

『ここまでのようね....』
と、その女性は、ゆっくりとその場で正座をした。


『うちのせいだよね…ごめん…救ってあげられなくて。』

そう言葉を残し目を瞑った。

ヴリトラは、黒い魔法陣を展開し何もない空間から黒く鋭い槍のようなものを出現させ、その魔人族の女性に襲いかかった。

その瞬間...

〈キュイン!〉

その効果音とともに魔人族の女性は、ボスがいる部屋の外、つまりは、巨大な扉の前に正座していた。
急激に魔素が少なくなったことを感知し、
不思議に思った、その女性は、恐る恐る目を開いた。

『ヘ?!』 
その表情は、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていた。

『ここは、扉の前?』

『どういうことなの?』
と、その女性は疑問に思っていた。

『やぁ〜危なかった〜!』 

と、声がした方に視線をやるとそこには、短髪で服装は、学生服、目は、少しくりっとしていて、全体的な容姿としては、そこそこ良い人間が立っている。

そう、それは、私、山口大翔である。

『貴方がうちを助けてくれたのですか?』

『ええ、まぁ』 
異世界に来て、はじめての異世界人との会話に少し緊張してしまい流暢に話せなかった。

とその時...

『た、助けてくれてあ、あ、ありがとうございましゅ!』

『しゅ?』

魔人族特有の語尾か?

『イタ!』

どうやら舌を噛んでしまったらしい。

『ふ!』

『あ!今バカにしたでしょ?』

『いや、涙目になりながらヴリトラに追いかけられているところを見て、まるでダウンタウンのガキ使でやっている鬼ごっこを思い出してつい。』

『ガキツカがなんなのかわからないけど少しムカつくわね!』

『え!ていうことは、ずっと見てたの?』

『あ!』
『何ーー!じゃあ早く助けなさいよ!死ぬところだったんだよ〜』 

その女性は、見た目とは、裏腹にてとても図々しくまるで何処かの神様のようだ。

『ところであなたは、空間魔法が使えるの?』

『まぁ、そんなところかな。』

あの時私は、“スキル”四字熟語の能力から
《神出鬼没》を使いあの女性を助けたのだ。
だが、《神出鬼没》には、ちょっとした条件があり、2人以上を移動させるには、その対象物に触れていなければならないのだ。
つまりは、アイツが逃げ回ってたせいで助けようにも助けられなかったのである。
下手したら、私が瞬間移動した先にヴリトラの足と被って同化してしまう危険性があったからだ。

『あなたがそんな高等な技術をあやつれるなんて、、あなたならもしかすると』

とその女性は、私に助けを求めようと期待が入り混じった眼差しで私の方を見てこう言い放った。

『あの〜....』

『さっき助けてもらったばっかりで申し訳ないのだけれど、ヴリトラを救って下さい。』

それはとんでもない頼みだった。

『それって、つまり.....』
私は、あの女性の言っていることについて、大体のことは、予想できた。

何故、彼女が攻撃魔法を使わず、浄化魔法を使って戦っていたのか。
おそらくは、あのヴリトラという魔獣と何かしら関係があるのだろう。

『実は、(ヴリトラ)あの子は、うちの使い魔で、ある日、忽然と姿を消してしまったの。かすかに探知出来るヴリトラの魔素をたどってヴリトラを探していたら、ここにたどり着いたってわけ』 

やはり私の予想は、的中した。

『つまりは、お前の魔堕ちしたペットを治せということだな。』

だがそれは、不可能に近い。
私の《一般常識理解》により得た知識に、魔堕ちを治す魔法・・は、ないとされているからだ。
だが私には、一つ考えがある。
私が得た知識の中には、スキルについて、とてもあやふやな部分が多く存在するのだ。
もしかすると、私のスキル《四字熟語》ならヴリトラを救えるかも。

『出来るの?』

『事例は、ないが試してみる価値は、あると思う。』

『本当に?』
薄暗い表情から、少し明るくなった感じがする。

『ただし、条件がある!』

『なに?』

『キアーロ帝国についてと、魔王の居場所について知っていたら教えてもらいたい!』

そう言うと、彼女の表情から明るさが消えた。

『........ええ、わかった。キアーロ帝国についてと魔王の居場所について教えるわ!』

全ての条件をのんだその女性は、ある肝心なことについて思い出した。

『そういえば自己紹介がまだだったね。』

『私の名前はハリエット=フェレス、あなたが探している魔王の.......』

〈ドゴーーーーーン!!!!!〉

その爆音は、巨大な扉の向こうから響いてきた。
私は、急いで扉を開けるとまたもや異常な光景が目に映った。 

そこには、翼がもげ横たわっているヴリトラと、緑色に光り輝いている剣を握った14歳ぐらいに見える小柄な青年が部屋の中心に立っていた。

『は〜また呆気なく終わっちゃたか!』
そう言うと不敵な笑みを浮かべこちらを振り向いた。

『ところで君は、冒険者かい?』

『いや、私は、人探しをしている者だ!それより、ここの部屋にどうやって入ってきたんだ?』

『あ〜それは、普通に一階層から天井を突き破ってここに来たんだよ。』

普通じゃねーじゃん!と私は、心の中で呟いた。

『ここにも手がかりは、無しか!』

そう言うと扉の方から甲高い声が聞こえてきた。

『ヴリトラーーーー!!』
彼女は、翼がもげてしまったヴリトラに駆け寄り、必死に回復魔法を繰り返しかけていた。
ヴリトラは、瀕死状態だが呼吸は、しているようだ。

『もしかして、君がその魔獣の主人さん?』

『えぇそうよ!』

『本当に? 良かった!探す手間が省けたよ!』

そして彼は、明らかに攻撃系統の魔法陣を展開し、彼女を襲おうとした。

『おい!どういうことだ!』

『あれ?君は、知らないの?あれは、七人いる魔王のうちの一人、魔人族を統べる魔王の娘だよ!』

『なんだと!あんな奴がか?』
そう言われると思い当たる節がある。
何故彼女が魔王の居場所について知っているのかについてだ。
まさか魔王の娘とは、...

だがしかし!
 
『じゃあ、これで任務は、完了っと!』
その攻撃魔法が彼女に襲い掛かろうとした。


その瞬間....

『スキル《雲散霧消》!』
私は、スキルを発動させ、攻撃魔法を全てかき消した。

『何⁈』
相手は、少し驚いたような表情をしていたが、すぐに冷静な対応をし私から距離をとった。

『君は、何故僕の任務遂行の邪魔をするの?』

『こっちにもハリエットとの約束を果たさなきゃならないからな。
ところでお前は、何者だ!?』

『僕は、[勇者]ユナだよ』

『勇者だと!』

『じゃあ〜まず君から始末してあげるね』
そう言うと、その勇者は、目で追うことができない速さで私に近づき緑色に輝く剣を私に振り下ろした。

〈シュッ!〉

私は、《神出鬼没》により勇者の攻撃をかわし背後を取った。

〈キュイン!〉

『え!嘘でしょ⁈』

勇者は、驚きを隠せず動揺した。
そして私は、次の反撃をしかけた。

『スキル、《苦雨凄風》!』
私は、脚に旋風をまとい、勇者の脇腹に蹴りを入れた。
それは、想像以上のとてつもない威力で、勇者を吹き飛ばした。

『ぬああああああああああ!!!』

〈ドガッ!!!!!〉

その勇者は、壁に叩きつけられた。

『く、クソ!』
勇者は、かろうじで立ち上がれたが、もはや戦える体では、なかった。

『君、もしかして上位のスキルを持ってるね。しかも複数持ちでしょ?』

『実質は、一つだがな』

『はぁ〜』
勇者は、ため息をついた。

『もっと簡単に任務を遂行できると思ったのにな〜また懲罰房行きだ!』

勇者は、いきなり物騒な発言をした。

『まぁ、今日は、僕の完敗という事で!』
『また会ったら、次は、殺すからね〜』

そう言うと、悲しげな表情をし、走り去っていった。

その時、勇者は、なにか落としていった。

『これは、ネックレスか?』
それは、とても年季が入っていて明らかに貰い物だとわかった。

『次会ったら返してやるか!
ていうか、次会ったら殺されちゃうんだっけ?』
そう苦笑いをすると、ある肝心なことについて思い出した。

『うぅ...もう限界!早くこっちにきて!』
私は、ハリエットのもとへ駆け寄りヴリトラの体の状態を確認した。

『これは、ひどい...』
それは、翼がもげているだけでなく、魔力も消えかかっているのだ。

『ステータス!』
私は、ステータスを表示し200以上ある四字熟語から回復系の能力を探し出した。

そして、それは、見つかった。

『見つけた!』 

そう言うと、私はすぐさまスキルを発動させた。

『スキル《無病息災》!』
すると、もげていた翼が再生し始め、漏れ出ていた黒い魔素も次第に消えていった。
体内の魔素量も安定しているところから
おそらく成功したのだろう。

『す、凄い!あなた一体何者なの?
まるで本に出てくる大賢者みたい!』

そう言うと、ヴリトラから白い煙が出ていた、

〈ボフーーン!〉
その効果音とともにヴリトラは、人間の姿になっていた。
容姿は、少し幼いが私と同い年ぐらいだろう。

『うぅ....ここは、?』

『目が覚めたのね。良かった!』 
 
『主人?!』
彼?は、驚いた様子でハリエットの方を見た。

『えぇそうよ!』

『吾は、魔に堕ちてしまったのですね。
主人の使い魔として不甲斐ないです。』

『いいえ、あなたを魔堕ちさせてしまったのは、うちのせいだよ。』

どちらも自責の念に駆られているが、
本来使い魔というのは、主人と魔力を供給しているため、魔堕ちすることは、ありえないのだ。
だとすると、これは、意図的に魔堕ちさせた奴がいると言うことだ。

『ところで貴殿が吾の魔堕ちを治してくれたのですか?』

『あぁそうだよ。』
わたしは、少し控えめに言った。

『本当になんとお礼を言ったら良いのか、』

いや、言えよ!必死に、200以上の四字熟語を探し出して見つけたのに。

そう心の中で呟くとまた甲高い声がダンジョン内に響いた。

『さっきから何もかも助けて頂きありがとうございましゅ。』

また、噛んだな。

『そういえば、私の自己紹介がまだだったな。』

『私の名前は、山口大翔、転生者で今は、人探しをしているものだ。』

『転生者?!通りで強いわけね!』

そう、この異世界に転生してきたやつは、大抵は、ユニークスキル持ちのためこの世界で名を挙げた者たちの多くは、転生者なのだ。おそらくその人たちが転生者について広めたのだろう。

『そういえば、キアーロ帝国についてと魔王の居場所について....だよね?』
そう言うと、キアーロ帝国について話そうとした瞬間!

〈ガシャーン!〉

〈ガラガラガラガラ!〉

〈ドゴンッドゴンッドゴンッドゴンッ!〉

『まずい、ダンジョンが崩壊するわ!』

多分ダンジョンコアを破壊してしまったのだろう。

『二人とも吾の背中に捕まって下さい!』

そして私は、竜に戻ったヴリトラの背中にしがみつき、壁を破壊してダンジョンの外へ出た。




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