化物語 ひたぎクラブ01 リポグラムver

かれん

ひたぎクラブ リポグラム

01
戦場ヶ原ひたぎは、学校というコミュニュケーション能力の問われる場において、いわゆる病弱な女の子という立ち位置にいる----当然のように体育の時間なんかには参加しないし、全校朝礼や全校集会でさて え、貧血対策だのなんだので1人だけ日陰で受けている。
戦場ヶ原とは、一年、二年そして今年の三年と、高校生活、ずっとおなじように学んできたわけだが僕は彼女が活発に動いているという絵を未だかつてみたことがない。保健室の常連で、かかりつけの病院に行くからと言って、遅刻や早退をしたり、または休んだりする。病院に住んでいるんじゃないかと、面白おかしく噂されるくらいに。
しかし病弱とは言っても、そこに貧弱というイメージは皆無だ。線の細い、触れれば折れそうなたおやかな感じで、それはとても儚げで、その所為だろう、男子の一部では、深窓の令嬢などと噂されている。
その間彼女とは恐らく一言だって口を利いたことはないと断言できる。できてしまう。戦場ヶ原の声といえば、授業中に教師に当てられて、決まり文句のように発する、か細い『わかりません』が、僕にとってのイコールなのだ(明らかに分かっている問題であろうがどうだろうが、戦場ヶ原は『わかりません』としか答えないのだ)。学校というのは不思議な空間で、友達のいない人間は友達のいない人間同士で一種のコミュニティを作りあげる。

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