告ったら魔王城に連れていかれました。

ff

過ぎていく日常-学校。

いつものように2人同時に席に着く。
そうすると、前の席に座ってる佐藤と田中のコンビがいつものように、
"お二人さんは今日も息ピッタリですなぁ〜"
と息ピッタリに言ってくる。
どっちがだよ。と合わせてツッこむ。

いつものように担任の先生が
眠そうに教室に入ってくる。
見ているこちらもダルい気分になる。

今日は1時間目から4時間目まで勉強系教科が続く。
しかも長い日課なので給食まで地獄である。

ああ、眠い。
一応授業はちゃんと受け、
それなりに発表もした。

そしていつものように給食の時間に戦争が勃発する。
クラスの二大巨体である、巨山と太崎が
サルと犬のように睨み合ってジャンケンをしている。
今日は太崎の勝ちのようだ。
おまけの唐揚げは太崎の皿に盛られていた。

給食を食べ終わると昼休みと掃除がある。
昼休みにみんなといつものように黒板に
落書きをし、副美化委員長の細貝さんに
注意され、逃げる。
(本当はホソカイと読むが、
 あだ名はコマカイである。)

そのまま流れで掃除場所に移動する。
僕は図書室掃除だ。本のチェックという
名の元に、好きな本を立ち読みしている。
ここはコマカイさんの管轄区ではないので、ほとんど注意はされない。

今日は6時間授業なので、あと2時間ある。あと2時間は調理実習だ。
僕の班の女子は3人いるが、
全員料理は、こう、アレなのである。
男子3人で必死に料理をし、
女子に極力作らせないように仕向ける。
この前女子に任せていた焼き魚などもう、
この世のものとは思えない程だった。
そして給食を食べた後に調理実習であるという……ね?……
うっぷ……うっ…おうっぷ………

無事に調理実習を終えると帰りの会が始まる。
先生のダルい話を聞き流し、
学級委員の馬締君(マジメ君)の号令で挨拶をする。

"さよーならー。"
中学校ならではのやる気のない挨拶が終わった。
いつも通り菜南ちゃんと教室を出た。

さあ、部活だ。
部活といってもウチの美術部はヌルいので、
適当に喋りながら絵を書いていれば
それでオッケーだ。
まあ、僕は部活時間の大半を寝て過ごしているわけだが。
顧問は生徒指導担当やらなんやらで忙しいので、余り部活に顔を出さない。
だから、基本何をやっても問題は無いのだ。
菜南ちゃんはというと、課題を終わらせているようだ。

部活終了時間になると、
いつも通り菜南ちゃんが起こしに来た。
-ふう、帰るか……

僕はいつも通り家に帰った。
「ただいまー。」
『ん。おかえりー。』
母親からはいつものようにおかえりと声をかけられる。
それが普通の事なのだ。

でも、あと一日でこのやり取りは日常から
消え去ってしまうのだろう。

そう思うと普段の何気ない言葉が、
とても貴重に、寂しく感じられた。

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コメント

  • 某口リコンの人@さかなし

    こういう学校生活送りた杉るわ

    0
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