僕が頂を手にするまでの物語

黒炎の堕天使

第一章 ポーション

 「リウス早速作ろ」

 ミューナが上機嫌で僕に催促してくる

 「分かったよ」

 僕達は大量のイブの実を抱え自室でポーションを作るための加工作業をしていた

 「まず僕が切るからリウスが実を煮詰めて」
 「はーい」

 僕達は魔法を駆使して数分でポーションの原液を作ることに成功した、だがこれだけだと持続時間が薄いらしく世界一を目指すならもう一つ実が必要らしいミューナが言うにはマヴェリアの実この実は神の楽園に存在する一定時間効果倍増、全パラメーター数倍化、一定時間無敵の効果を付与するらしいがそんな実を食べても大丈夫なのか心配になった
 なので聞いてみたらマヴェリアは人間には耐えれないほどの魔力を吸うため食べたら即死だそうだ、だがイブの実の効果によりバットステータスや負の効果は無効してさっき上げた効果のみが付与されるらしい
 絶対食べたくないんだけど

 「マヴェリアの実が必要だから、お願いできる」
 「見たことないから分からないけど、やってみる」

 僕達はまた庭へ向かい植物魔法で実を生むことにした
 マヴェリアの実
 僕の頭に一つ記憶が介入してきた

 数万年前この世界が生まれた時、その誕生を傍観していた三人の神、彼等はこの世に命を与えた、人間、獣人、ドワーフ、エルフ、魔族彼達は争う事もなく数千年を共に歩んできた、だがその事実を気に食わなかった神が一人いた彼は創造神に逆らい命あるものを自分の玩具としこの争いの無かった地で遊びころしあいを行わせた、だが残りの二人の神は彼を止めようとしたが奴は自らの監視塔を築きその中で立て篭もり争いを楽しんでいた、その行為に怒り自らを憎んだ創造神、自分が信頼していた神々が我を裏切り命を駒のように使い遊ぶ創造神は彼を神々の領域から追放した、彼は創造神に見放され人々が生きる世に降り立った
 彼は知った命あるものが僅かな時をどのように生きるのかが、神々は悠久の時を生きるだから命の重さを感じることが出来ないだが彼は地に落ち神々の領域を追放されて人々の地で暮らすこととなった
 だが彼に死は訪れない、何千何万と友人、恋人の死を経験し彼の心はすり減って行った
 彼は思った人々も悠久の時を歩めるようになればと
 そして彼の希望がこの実を生み出した
 この実は神以外の者を神の領域へと強制的進化を遂げる効果をもたらした、それにより彼のかつての友は自我を失いこの世を破滅へと導いた、彼は友を救う事もできず彼等を封印しこ世の者の記憶からマヴェリアの実に関する情報を消し去ったそれと共に自分を魔の森に封印した、いつか自分を助けてくれる者が現れるまで





 「....ウス....リウス、大丈夫?」
 「どうしたの」
 「いやリウスがずっと地面に手をつきながら動かなかったから、心配になった」

 今のはなんだったんだろう
 でも成功かな
 目の前には蒼く光る実があった

 「一応成功かな」
 「リウスならできるって思ってたよ」
 「早速ポーション作りを再開しよう」

 僕達は前回と同様大量の実を抱え部屋へ入って行った

 「さっきと同じ工程を繰り返して」
 「分かったよ」

 僕はマヴェリアの実を鍋に移して火属性魔法の高温で煮詰めた
 そして出てきた液の色は深い青色だった
 今まで見たことのないような深い青色、見ていれば吸い込まれそうにもなる

 「この後はイブの液とマヴェリアの液を合わせるんだ、これは僕がやるよ昔はいつもやってたからね」
 「調合はミューナに任せるよ」

 ミューナは慣れた手つきで二つの液を混ぜ合わせ、一つの液体へと変えた
 色は黄緑色だった、でもどちらかというと緑色森の深部の木の葉のような色だ

 「完成しましたけど、効果が分からないから迂闊に使えないね、どうしようリウス」
 「こういう時は神父に聞いてみよ」

 きっと神父ならロストマジックの鑑定を持っててもおかしくない筈

 ロストマジックとは太古の昔に存在した魔法、神々の時代に使用されたと文献には残されているが定かではない
 ロストマジックと言われる理由はどの文献にも使い方、会得方法が載っていなかったため忘れ去られてしまった
 一応研究者の中にはロストマジックに属する魔法を見つけたそうだ

 一つは神々が行使する魔法〈神創魔法〉、この魔法は詠唱が必要不可欠になるそしてその詠唱文は神の天空城の壁面に書かれているらしい
 二つ目は勇者が編み出した彼のオリジナル魔法、彼はかつてこの世界に迷い込んだ迷い人だそうだ彼が想像し創造した魔法には〈鑑定〉〈隠蔽〉があるらしい、隠蔽は強者が自分のステータスを隠す作用がある隠した場合その分ステースで補強されている部分は退化するが使用者の経験、術は退化しない、が今では鑑定が使えなくなったので隠蔽を使う必要がないことから薄れて行ったと思われる
 三つ目この魔法はさっき僕の頭に流れてきた情報に入っていた魔法だ、〈高位儀式魔法〉一応現在も儀式魔法は存在するがこの魔法は少し違うこの魔法に使われる文字は古代ルーン文字、この文字を知る者は遥か昔に消滅している唯一可能性のある種族がいる、それは魔族の内のある一族彼等は代々自らの魂を後世へ転生させ過去の技術を残しているそうだ

 こんな魔法を神父なら平然の様に使ってそうな気がする
 よし、神父のところに行ってみよう

 僕達は神父のいる応接室の前へきた
 部屋の戸をノックし開ける
 中には神父が椅子に座っていた

 「どうした、リウスにたしかミューナだったか」
 「神父、あのこのポーションを見て欲しいんだけど」
 「どれ、これは初めてみるな少し待ってろ今鑑定掛けてから紙に移すから」

 今普通に言いました鑑定を掛けるとこれで説は立証でございます

 「神父はやっぱりロストマジック使えるんですか?」
 「勇滅魔法ならな」
 「勇滅魔法?」
 「昔に勇者が創造した魔法だな、それなら基本使えるぞ神創魔法は使ったことないけど、使えるとは思うぞ威力が高すぎて世界がどうなるか分からんがな」

 神父は何なんだろう、怪しく思えてくる

 「よし、紙とペンを取ってくれ」
 「分かりました」

 僕は神父に紙とペンを渡した

 「久しぶりだな」

 神父はそういうと目の辺りに魔力が溜まるのが見えた、神父はスラスラと紙に書き始めた約一分師匠が僕達の作ったポーションの効果を書き終えた

 「こりゃまたとんでも無いものを」

 神父は紙を見せてくれた


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???

 このポーションはイブの実とマヴェリアの実を合わせて作り出した

効果:神化

神化とはステータス値が限界を超えるそして無敵化、この世で最も神に近い存在となる制限時間はポーションの量によって変わる

バットステータス:魔力枯渇、半神化

魔力枯渇とは自身の内にある魔力が全て無くなり目眩、吐き気、吐血ありとあらゆる負のステータスを付与する

半神化とは人間と神の領域の狭間に位置する、人間の数倍の能力を得るが代償は大きい
量によって変わるかが決まる

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 凄いなこれ
 でも神化、滅多な事がないと使えないな

 「リウスこれを使うのは緊急時にしとけよ」
 「分かりました」
 「リウス凄いよ、こんなポーション初めて見たよ」
 「うん、効果が強すぎて訳がわからないけどね」
 「そうじゃリウス、一ヶ月後に勇滅魔法を教えてやる、それまではジータとの剣術修行だ」
 「分かりました」

 ロストマジックを使えるように
 どんなのがあるんだろう

 「これリウスにやるからな」

 神父は僕に一つの革製の鞄を投げてきた

 「そいつはマジックバックだ容量は内緒だが大量に入るからな」
 「あ、ありがとうございます」

 急にマジックアイテムもらっちゃった

 「リウス早く部屋に戻ろう」
 「分かったよ、神父ありがとうございました」

 ミューナは早く部屋に戻ってポーションの製作に取り掛かりたいらしい
 でもこんな強力なポーション量産していいのか?

 「行こうか」
 「うん」

 僕達は部屋へ戻った
 そのあと約五十個ぐらいのポーションを作った

 一つ気になることがあの記憶の断片は何だったんだろう

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