僕が頂を手にするまでの物語

黒炎の堕天使

第一章 成長


 「なぁ、オヤジ本当にシン一人で良かったのか?」
 「あぁ、この洞窟は魔力感知を習得するために作られたところだ、何十年も前に結界を張ってるから、普通・・の魔物なら入ることはできないな」
 「俺も鍛えられて此処に入れられたな、死ぬかと思ったぞ、ちょくちょく出てくるゴブリンに」
 「あぁ、あの時は試しに入れてみたが、今回は入れなかったよ、その代わりに最奥にペンダントを置いて来たよ」

よかった、今のシンなら余裕だと思うけど、まだ子供だ突然の奇襲なら無理かもしれない

 「良かった、そのペンダントは魔力を発しているのか?」
 「あぁ、最奥の壁には隠蔽魔法で視認できないようにしてある、だけど魔力感知を使えばすぐ分かるように魔力に癖を付けさせてるから大丈夫だ、戻ってきたら確実に魔力感知を覚えたはずだ」
 「あの森の精霊は手助けしないのか」
 「昨日念話で伝えておいた、手助けはするなと」

 オヤジ鬼畜だな、まぁ何かあったら俺達が助けに行くからいいか

 数分過去の話をしながら時間を過ごした

 魔力が流れてきてるな、シンのやつ使えるようになったか
 いまどの辺りかな、調べてみるか
 発動
 いた、今歩いているな先に何かあるかな
 魔力反応が複数存在するな、ゴブリンか......いや上位種も複数、中央にコイツは......キングか無理だシンには

 「オヤジ!キングだ行くぞ」
 「知っとるわ、ついてこい」

 俺とオヤジは全速力でシンの元へ行った
 そこには大量の魔石と飛び散った血が辺りを汚していた

 (シンはどこだ)

 前方に倒れている人間がいた、シンだ

 「オヤジ、発見した」
 「わかった、シン今回復魔法を掛けてやるからな上位回復魔法〈神々の雫ゴット・ドロップ〉、これで怪我は治ったが、魔力が枯渇状態だな、これは危険だな、魔力譲渡を行う周りを見ていてくれ」

 オヤジがシンの手を握り目を瞑った
 シンとオヤジが青色く発光し、シンの魔力が回復した

 「これで何とかなるだろう、岩陰に移すぞ」
 「了解」

 シンを一応安全なところに移した
 次は残骸の処理と魔石鑑定だな、あたりに落ちているのがゴブリンの魔石四十個近く、上位種五個、そして最もデカい魔石、大きさは成人男性の頭ぐらい、おそらくゴブリンキングの魔石だな、あとで鑑定にかけるか

 「オヤジ、魔石だがゴブリン四十、上位五個、そしてキングが一つ」
 「やはりか、あの結界が破れるのはキング以上しかいないからな、だが数十年前に作った結界だとしてもこの程度の魔石の大きさのキングには壊せないな、裏で手引きした者がいるということか」

 「ジータ、お前はシンを守りながら孤児院で皆を守ってくれる」
 「オヤジは...残るのか」
 「あぁ、きっと何かあるだろうからな」
 「くたばるなよ」
 「死ぬつもりはないわい」

 俺はシンを連れて孤児院へと向かった


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  見知らぬ天井、岩で出来た洞窟ではない
 僕がいるのはベットの上か

 「目を覚ましたか」

 目の前には師匠が薬草を抱えて立っていた

 「ここはお前の部屋だ、今日はゆっくり休んでおけ、また夜に話をするぞ」
 「...何があったんですか?」

 なぜ僕が此処にいるのかが分からなかった、最後の記憶は確か洞窟に入ってそれから......分かれ道......思い出せない、この後何があったか分からない

 「覚えてないか、なら休んでおけ、のこり一時間ぐらいで晩飯だ」
 「分かりました」

 何があったんだ....
 そうだ、ミューナに聞けば
 ミューナ聞こえる?
 (聞こえます)
 今日洞窟で何があったか覚えてる
 (覚えています)

 何故だろう、ミューナの声が悲しそうに聞こえる

 (まずはステータスを見てみてください)
 分かったよ、ステータス

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シン    人間種    十歳

レベル15    職業    精霊使い

生命力  :8350
魔力   :18080
攻撃力  :8400
防御力  :2700
技力   :800
知力   :700

スキル

≪風魔法≫ ≪治癒魔法≫ ≪剣術≫ ≪魔力操作≫

固有スキル

[神の加護] [生命の起源] [精霊の加護] [精霊魔法]
[植物生成] [天性の才能]

称号

強者を目指すもの、精霊の加護を受けしもの
森の救世主、慈悲無き者

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 (見ての通り、シン様は魔物と戦闘を行いました、ゴブリンの群れと)
 戦闘はどうなったの?
 (勝ちました、ですが貴方の精神に傷を負いました、なので記憶が断片的に無くなっていると思います)
 傷は癒えるの?
 (精神の傷は魔法では修復不可能です、なので貴方が大切に思う人や心の拠り所を見つけることが出来れば可能となります)
 分かった、ありがとう......今の拠り所はミューナだよ、だからもっと実践的な訓練をして力を付けなきゃね

 ミューナとの会話は此処で終わった
ミューナが話を聞いてくれなかった、何故だろう怯えていた

 一時間程度、部屋で休み一階へと向かった
 もうすでに皆椅子に座り、僕を待っていた、だが神父がいない

 「師匠神父は?」
 「あぁ、昼の事でこの森全体に結界張りに行ってるよ」
 「もっ森全体ですか!」
 「オヤジなら余裕だと思うぞ、昔は王都の結界を一人で張ったからな」

 聞けば聞くほど神父が人間以外に思えるんだが

 「シンも来たから、飯にしよう」
 「「「はーい」」」
 「いただきます」
 「「「いただきます」」」

 今日は黒パンとシチューだ
 黒パンはこの近くの農場で作っている、めっちゃ固いパンだ、鈍器にもなるんじゃないかっていうほど固い、味は普通のパンだが今回の黒パンは中に野苺が入っていて、甘みがある
 次はシチューだ、このシチューは孤児院このみんなで育てた野菜が入っている、玉ねぎ、じゃがいも、人参をみんなで育て残りは買い出しで近くの町まで行き買ってきた
 今日のご飯は質よりもみんなで育てた野菜があるから一番美味しいと思う

 ミューナ、精霊は何か食べるの?
 (食べなくても大丈夫、でも味を感じたいから食べることもある、基本栄養補給というかは娯楽みたいな感じ)
 こんだみんなでご飯食べよう
 (じゃあ約束です、こんだ美味しいご飯を食べさせてください)
 わかったよ、約束は守るよ

 みんなでご飯を食べ、また応接室へと向かった

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 「入ります」
 「入ってくれ」

 神父が応えてくれた

 「シン、体は大丈夫か?」
 「はい、体は大丈夫です」
 「なら昼何があったか教えてくれるか?」
 「僕は昼の記憶が無くて......代わりにミューナが教えてくれます」

 ミューナは僕の戦いを全て見ているから、何があったのか丁寧に教えてくれた

 「そんなことが...」

 神父は深刻な表情になっていた

 「シンお前は一年間モンスターの戦闘は緊急時以外禁止とする、儂らからさせてといてなんだが仕方ない」
 「分かりました」
 「儂は今日、調べ物をしてから寝るから、お前はもう寝なさい、明日は儂が朝から訓練をつけてやる」
 「分かりました、おやすみなさい」

 神父との会話は終わり僕は自室へ戻った

 明日は神父か、どんな訓練かな

 すぐに睡魔は襲ってきた

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