僕が頂を手にするまでの物語

黒炎の堕天使

第一章 洞窟

「精霊魔法は使えるようになったか」

神父がこっちを笑みを浮かべながら見ていた

「さっき初めて使いました」
「そうか、ジータ剣術の方は」
「まだ剣を使って敵と戦ってなかったな」

確かこの訓練て剣術の訓練だった筈、ずっと魔法だけで戦ってたな

「戦力的に見てどうだ」
「まだ経験が浅いが、単純な戦闘力ならBランクぐらいはあるな」
「ランクって何ですか?」
「ランクはギルドで戦力を表す時に使う位だな、S.A.B.C.D.Eと六段階表記で個々の強さを表すんだ、Sランクは単騎でドラゴンを討伐できる強さを持っていて、Aランクは数人パーティでドラゴン討伐できるぐらいの強さだな、Bランクはドラゴンは無理でもゴブリンキングならパーティーを組んで倒せるぐらいの力だな」

ギルドか、確か成人してからギルドカードをもらえたかな、成人未満は親同伴だったような
また今度聞いてみよう

「師匠はさっきゴブリンとかに襲われなかったの?」
「それか、隠蔽魔法ってやつだな、自分の魔力を周囲と同化させて認識を阻害する魔法だ、なにかと便利だからあとで教えてやる」

隠蔽魔法か、便利そうだな、教えてもらったら練習しよ

「ジータなら、あそこ・・・に連れてっても良いだろう」
「あぁ、あそこ・・・なら、戦術面での大幅強化が出来るからな、オヤジ魔力感知だけ教えても良いんじゃないか」
「いやきっとシンなら自分で見つけられると思うから、わざと教えないで置いとこう」
「まぁオヤジが言うなら良いか」
「シン、今から森に行くぞ」
「分かりました」

 森か、森なら殆どの場所を知ってるから大丈夫かな

「行くぞ」

師匠が掛け声を上げると
僕達は一斉に森の中へ入っていった

森の中を数十分後走ると、一つの洞窟が見えてきた

「此処だ私たちは外にいるから、奥に何があるか確かめてこい」
「シン頑張れよ」

えっ一人でですか?

「あの聞き間違いかもしれないんですけど、一人ですか?」
「あぁ、行ってこい」
「ちょま」

師匠が僕の背中を突き飛ばし、洞窟内に入れた

いや、僕まだ練習して数時間なんですけど

僕は洞窟の入り口に行くと、そこには透明な壁があった

「奥まで行ったら開けてやる」

もう分かりましたよ、行けば良いんでしょ
直線が続いてるな、分かれ道が出たらどうしよう

「ギャギャギーーー」

目の前に一匹のゴブリンが現れた

此処魔物も出るのか、魔法...いや剣だな
剣術は詳しくわからないが、これぐらいなら、剣を右斜め上にあげな左下に下ろす
ゴブリンの胴体はずれて、地面に上半分が落ちた
この剣使えるな、剣術も磨かないと
数分歩くと案の定分かれ道が現れた

 「分かれ道か」

 どっちが正解か...
分からない、右か?左か...
便利な魔法があれば
魔法は魔力を使う、じゃ魔力はなんだ
瞑想の時みたいに魔力を体外へ放ち、魔力の行き先が分かれば道が分かる
試しにやってみるか、魔力を体の外へ逃がし放つ遠くに、遠くにするには魔力には限度があるなら厚みを変えるか薄く薄く、魔力を遠くに

ん?右から数十メートル先に魔力の塊が数十個ほどあるな、これは魔物か?まずはこの魔力源のところに行くか
奇襲には気をつけないとな、さっきみたいにゴブリンが急に出てくるかもしれないな、警戒だけはしとくか

三分程度歩いたら、広場があった
僕は岩陰に隠れて観察をしていた

中央の祭壇らしきところに一体それも体がやけにでかいな、その周りに囲うようにゴブリンが五体、いや正確には上位種かハイゴブリンが三体にゴブリンシャーマンが二体か、周りに群がるようにゴブリン数十体、どう殲滅するか

まずは風魔法でゴブリンを排除するか
僕は周りにいたゴブリンを排除するため、岩陰を渡り見つからないように、背後に周り〈風の刃エアスラッシュ〉で首を飛ばし、剣を持ち特攻ハイゴブリンは既に経験済みだ、魔法が使えない分機動力が高く剣の扱いに慣れている

だが遅い剣の振りが甘い、右から左へ一文字切り胴体が半分にハイゴブリンは倒れていった
残り二体のハイゴブリンは風の刃エアスラッシュで首を落とした

次はシャーマンだ、シャーマンは魔法を得意とし、下級ゴブリンを従え戦いに出る、こいつの弱点は魔法耐性は高いが肉弾戦に弱い事、要は防御力が低いことだ、そして今回は先にゴブリンを仕留めたことによって、得意の捨て駒が出来ないことによって特攻を仕込められる

シャーマンは火属性下級魔法<火炎玉ファイヤーボール>を飛ばして来たが、簡単に避けることができた、そしてシャーマンの懐へ潜り剣で頭を落とそうとした、だがシャーマンの勘なのか本能なのか咄嗟に障壁を出し剣を防いだのだ、一旦距離を取り次の手を考えていた

「大地よ力を貸してくれ植物魔法<蔦の牢獄>」

植物魔法によって地面から大量の蔦が現れ、シャーマンの動きを封じた、そして奴から魔力吸い取る能力も持っている、それがこの蔦の力

シャーマンの魔力を吸い、体が軽くなって来た
残り二体一気に畳み掛ける

「<風圧エアブースト>」

体を風魔法で加速そして一気に懐へ潜り

「<風の刃エアスラッシュ>」

超至近距離からの風の刃は防ぐことはほぼ不可能、予想通り体が真っ二つになった

ラスト1、次は風圧を使いいっきに加速そして風圧をかける対象を自分ではなく、剣にかける
剣は光のような速さでシャーマンの展開した障壁ごと破壊し、奴を亡き者へと変えた

「ギャギャギーーーグァァァァグ」

中央の祭壇らしきところにいた巨大なゴブリンが突然叫び出した

こんな小僧一匹に何故我が子供達が負けた、我が子の敵は我自身で打ってやる

巨大なゴブリンは叫びとともに突進して来た、片手には棍棒を持っていた、その棍棒の長さは二メートル強、そして太さは直径一メートル近くある棍棒を片手で持てるほどの腕力
当たったら死は確定

やばい
気づくと目の前には既にゴブリンが棍棒を振り下ろそうとしていた
防ぐ、いや無理だ、そんな結界系の魔法をまだ習得していない
避ける、無理だ、この状況で風圧を使ったところで、棍棒が当たる未来は変えられない
どうする

(もうちょっと見てたかったな)
ミューナ!?

僕の体は物凄いスピードで吹き飛ばされた、そしてこの広場の壁に激突

あれ、壁に当たらない

壁と自分の間に空気のクッションがあった
ミューナが助けてくれたんだ

目の前では白く発光するミューナがいた

(シン様が死にそうになったのは、少し腹が立ったな)

次の瞬間、ゴブリンの顔付きが変わった
その顔は涙のような汗のような液体で濡れ、引きつってもいる、そしてもっともこの状況を伝える時に必要なのはゴブリンが許しを請おうと武器を捨て地面に手を付けていた

(もう、遅いよ<神々の吐息ゴット・ブレス)

ゴブリンを挟むように二つの竜巻が起こり、ゴブリンを潰していった、その光景は全くもって無慈悲なものであった、竜巻に潰されながら聞こえるゴブリンの断末魔

(シン様、もう魔力が枯渇寸前なので一旦消えますね、これで任務ミッションクリアです)

ミューナは消えた、その途端体に物凄い怠さと激痛が走った、きっと急な魔力行使そして精霊魔法それも自分の身の丈に合わなかった最高魔法を使ってしまい、体と精神がもう限界だ、急いで帰らなきゃ

あれ、前が見えない...

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ここは?痛っ身体中が痛い
そうか、あのクソデカいゴブリンを倒して倒れたんだっけ
此処はきっと洞窟の一番奥だろうし、師匠達が気づいてくれるか、保証がない
早くしないとゴブリンの残党が襲ってくるかもしれない
ならやるか一か八か、<魔力放出サーチポイント>発動、気づいてくれ
薄く遠くに、それであって分かりやすいように入り口の方に強く強く

気づいてくれ......

光......

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