【一話完結】ショートショートショート

野灰琉花

どこまでもそっくり


宝くじが当たった!!
僕の預金通帳には、五億円の入金!!

嫌なことや面倒くさいことは、このお金で片付けられるんじゃないか?


そう思った僕は、
とある研究所を訪ねた。
「僕そっくりのアンドロイドを作って、僕の代わりに生活させて。僕自身はカプセルに入ってコールドスリープで眠って、嫌なことから隔離されたいです」

研究所の所長という人にそう話す。
「アンドロイドの制作と、君のコールドスリープ。だいたい二億円くらいかかるかな」
三億円も残るじゃないか!

「人工知能を使った投資システムで、残りの三億円を増やすこともできますか?」
「可能といえば可能だ」

その話を聞いて、早速僕そっくりのアンドロイドを作ってもらい、僕の代わりに会社に行って働いてもらう。
僕は研究所のカプセルに入り、コールドスリープに。とりあえず、1年間カプセルの中で眠ることにした。





一年後。
僕が目を覚ますと、僕の隣にはもう一つコールドスリープのカプセルがあり、僕そっくりのアンドロイドが眠っていた。

「君のアンドロイドが、投資システムを使って増やした資産で、コールドスリープに入りたいと。嫌なことから隔離されたいと、君と全く同じことを言ってね」

研究所の所長は、ややあきれた顔でそう言った。

コメント

  • 野灰琉花

    コメントいただき、ありがとうございます。
    至らない部分があるかとは思いますが、楽しんでいただけたら幸いです。

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  • 鉄火巻き

    いつも楽しく読ませて貰ってます。応援してるので頑張って下さい!

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