贈り日記

トルティーヤ

孤独な世界

 雄一郎がいなくなってから私は、
独りが多くなってしまいました。
けれど、月に1度来る雄一郎からの手紙。私は、それだけで満足でした。
1通目には、「新しい場所でなれないけど、美紀子のことを考えて頑張っているよ。」と書かれていましたが、
3、4通目になってくると、
「辛い」「しんどい」「食べるものがない」などと、マイナスなことが書かれるようになっていて、美紀子は不安でたまりませんでした。

そして、とうとう。

50通を迎えた頃、雄一郎からの
手紙は途絶えてしまいました。

私は不安でたまりませんでした。

けれど、女ひとりで広島に向かうのは厳しく、17になるまでは
村から出るのを禁止されていたので、私には何も出来なかったのです。


そんな中であったのが、

康介でした。

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