異世界魔女は気まぐれで最強です。

雨狗 嗄零(あめいぬ しゃお)

プロローグ

遥か昔、まだ何もない大地が広がっていた頃。この世界を生み出した創造者たちは、この寂しい世界に命を生み出すことを決めました。

小さな物から大きな物まで、あらゆる命が生み出され命のサイクルをもって緩やかに、大きく歪むことなく円滑に時を重ねていきました。

命が進化を遂げ新たなる形となり、さらなる変化を次々と遂げて行く姿に創造者たちは見守ることを善とし、それを守ってきました。
しかしある時、それは大きく覆ることとなるのでした・・・。

創造者たちの中に、破壊を望む者が現れたのです。
その者たちは、進化を遂げた命の中に調和を乱す者がいると声を上げました。
そして、世界その物の破壊を望み、一から作り直しより良い世界を作るためだと意見しました。

その声に賛同する者、否定する者双方に分かれ話し合う内に互いを拒絶するようになってしまったのです。

中立の者も居ましたが、現状維持を望まない否定派の者たちは全てを敵とし、勝手に世界の破壊を進めようとしました。
そこで生み出されたのが、「悪魔」と呼ばれる存在です。
悪魔たちは世界に降り、破壊の限りを尽くしました。

しかし、そこで黙ってみているわけがないのが今を維持しようとしている現状派で、悪魔に対抗するために「天使」を生み出し、命を守ろうとしました。

争いは、地上に生きる命たちと力を合わせて大きな戦争となりました。
これが後の世で言う「神話戦争」です。

結論から言って、この戦争で勝利したのは現状派です。
ただ、この戦争によっての被害は大きく喜べる勝利とは言えないのであった・・・。

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