不能勇者の癖にハーレム築いて何が悪い?
29:苦しくて苦しくて
一つ言っておくと、割と俺は頑張った。
血の味八十パーセント、残り塩味、そして鉄の風味のする料理の八割は食べきったのだから。
何て言うか、普段口に入れることのないものを大量に摂取しているせいか気分がおかしい。
端的に言って美味しくはない。
不味くもないのだが、進んで食べたいとは思わないし、何よりまた食べたいですか? とか言われたら二つ返事で断るだろう。
こっちの世界にきて、食に対してのこだわりとか特に持っていなかった俺でもこれはさすがにきついし、これじゃこだわりどころかトラウマが出来ることにならないか、そっちが心配だった。
「……すごいわね、あんな量よく食べるわね」
「お前らが作ったんだろうが……あと少し黙っててくれ。集中しないと食べきれる気がしない」
アルカの無責任な発言に腹を立てつつ、それでも目の前の食料に集中しなくてはという思いからアルカへの文句も最低限に抑える。
そもそも何で俺、こんなバカみたいな量の飯食ってるんだっけ。
ああ、不能を治すため……って言ったって、正直こんなやり方で治るんだろうか。
「ね、ねぇリン……無理しない方が……」
「お前が命削って流した血だろ。あと少しなんだからお前はお前の食事でもしてろ」
例えようのない満腹感と不快感に、つい語気が荒くなってしまう。
幸いにもシルヴィアが傷ついた様子はなかったが、食べきれなかったら雅樂に何をされるかわからない。
「お茶でも淹れましょうかね」
そう言ってティルフィさんが立ち上がり、階下に降りて行くのが見えた。
彼女は食べるのが早いな……俺にも少しでいいからその才能を分けてもらいたいもんだ。
「ほら、もう少し。頑張って」
雅樂が俺の気も知らないで呑気に応援してくるのが、逆に腹立たしい。
そもそも量ちゃんと考えて作ってくれりゃ、こんなことにはなっていないだろうに。
というか……これ全部食べ切ってダメだったら、今度はあの血をそのまま飲むとか言ってたよな。
今回は食事に混ぜた感じだからまだ何とかなってるが、生の血を飲まされるとかぞっとしないんだが。
考えただけで何となく胃の中がムカムカしてきそうだ。
今は考えない様にしよう。
「……おお……」
「…………」
何とか用意された食事を平らげて、椅子の背もたれにふんぞり返る。
ふんぞり返っているというか、もうもたれかかってダウン寸前なわけだが。
今まで生きてきて食事が辛いなんて思ったことはなかった。
風呂とトイレと睡眠以外で唯一と言っていい楽しみの一つだったのに、あいつら……。
いや、俺の為にってやってくれたことなんだろうけど何人かは止めとくべきだったかもしれない。
「どう? 何か変化は?」
「……あのな、今しがた食べ終わったばっかりなんだぞ。消化も始まってないのに、変化とかあるわけないだろ」
正直な話、今この状態で何か激しい変化とかあっても漏れなく吐くんじゃないかと思う。
それか体がついて行かなくて更に面倒なことになりかねない。
せめて食休みの間くらいは待ってくれてもいいだろ、その変化とやらも。
しかしそんなことを考えた少し後で、俺の体に変化はあった。
急激な発熱と、視界がブレる様な感覚だ。
「!?」
「どうしたの!?」
ガタガタっと物音がして、おそらくみんなが立ち上がったのであろうことが推測される。
俺の視界にはそんなものは映っていないが、駆け寄ってきて何人かが俺の体を掴んだり揺すったり、どさくさに紛れて股間をまさぐられたりしている感覚があったからだ。
「あ、熱い」
「暑い!? 大丈夫!? すごい熱!」
アルカの声だ。
全員で俺をベッドに運ぼうとしてくれているのか、体がふわっと持ち上げられる様な感覚があって、少ししてその体が先ほどとは違う、ふわっとしたところに落とされる。
毒でも食ったのか、と思ったがどうも違う気がする。
呼吸が苦しい。
しかし、死ぬ様な感じではない。
先ほどから感じている熱が、何故か俺の下半身を中心に駆け巡っている様な、不思議な感じ。
「ねぇ、見て!!」
誰かの声が聞こえて、うお! とかやった!! と言った言葉が聞こえてくる。
この懐かしい感覚……まさか。
恐る恐る目を開けると、俺のナニがカチンコチンになっているのが目に映る。
「……ま、マジかよ」
布団をかけられているから、そこまで目立たないだろうなんて思っていたらとんでもない。
俺の知るかつての相棒ではないくらい、主張に主張を重ねたとんでもサイズ。
昔間違って開いた洋モノポルノの外人さん? ってくらいのサイズだ。
俺、元は日本人なんだけど……。
「これが、龍族の力……」
ティルフィさんが呟く。
こんな力しかない様なクソッタレな一族なんか、正直滅んでしまえばいいのでは? なんて考えが浮かんでくる。
しかしそんなことを考えている間に、俺の呼吸も整ってきた。
そして落ち着いてくると、今度はムラムラと別の感覚が湧き上がってくるのだ。
そう、いい加減すっきりしたい。
しかし、いきなり女を相手にして、というのは何となく俺の中の何かが許さない。
「ちょ、ちょっとトイレ」
「ダメよ、そんな状態で廊下に出て誰かに鉢合わせたらどうするの!!」
鬼の様な形相のアルカに肩を思い切り押さえつけられて、立ち上がりかけた上半身がベッドに戻される。
何だよこいつ、こんなに力強かったのか?
「いいや、俺は行くね! スッキリするなら一人で、って前から決めてたんだ!!」
「はぁ!? ふざけないでよ!!そんなの絶対許さない……」
みんなの……何故かヴァナまでもが表情に剣呑な雰囲気を纏い、俺を見下ろす。
正直その迫力にチビリそうだが、これだけカチコチになっていればその心配もないだろう。
だって、出にくい状態ですし。
「一人でスッキリ? 殺されたいの?」
雅樂の一言に、震えあがりそうになるがここは譲れない。
みんなが俺の為に……いやちょっと違うな。
俺を手籠めにするために我慢していたことは知っている。
しかしお手付きして自家発電に励んでいたやつがいることも、俺は知っている。
だからそいつに関しては継続して自家発電に励んだらいいんじゃないかと思う。
そして俺だって、久々に自家発電でスッキリしたい。
「リンさん、自分でするのと人にされるのだと、大分感覚が違うと聞いたことがありますよ」
さすがは大人のティルフィさん。
しかし俺は知っている。
あなたが自家発電組の一人であることを。
我慢の利かなかった、ダメな大人だってことをな!
「へぇ、そうですか。でもティルフィさんはご自身でされてましたよね」
「な、何故それを……」
否定しないんだな。
まぁテントで一人にしてくれ、とか言われたら大体怪しむし、たまにそういう声も漏れてきてたから。
そしてそんな声を聴いた時、俺が不能であることをどれだけ恨んだか。
「だったら凛、まずは私がしてあげてもいいよ?」
「へぇ、そうかい。だけど雅樂、お前も自家発電組だよな」
「んな!? ちょ、ちょっと待ってよ私は……」
「お前だけじゃない。あとアルカ、それにヨトゥン!! お前らも自家発電してたのを、俺は知っているぞ!!」
俺に突き付けられたメンバーが絶望の表情を浮かべ、一人意味のわかっていないヴァナがそのメンバーの顔を見回す。
ミルズとシルヴィアはそんなメンバーをゴミでも見るかの様に睥睨して、ふっとほくそ笑んだ。
これなら俺は、もしかしたら無事自家発電でスッキリ出来てしまうかもしれない。
こいつらにこらえ性がなくてよかった、心からそう思う。
「だ、だって仕方ないでしょ!? あんなに長いこと待たされてたら、そりゃ私たちだって、我慢の限界くらい……」
「いいや、違うね。限界ってのは誰かが決めるもんじゃない。自分が限界だって思わなかったら、いつまでも限界なんてないんだ!!」
ソースは俺。
だって、ガンガン溜まるだけ溜まっていく性欲に、俺は抗った。
もちろん発散の手段がなかっただけだって話でもあるんだが、こいつらはきっとそんなこと、もう頭にない。
突き付けられた絶望に抗うので精一杯なはずなんだから。
「というわけだから、俺は一人で行かせてもらう。そしてお前らに、俺を止める権利はない。そうだろ?」
決まった。
がっくりとうなだれた雅樂、アルカ、ヨトゥン、ティルフィさん。
その背中からは哀愁が漂っている。
しかし俺には俺の、譲れないものがあるんだ。
「話はわかった。だけど、お手付きしてない私とかは別にいいでしょ」
しかしそこには伏兵がいた。
ミルズがしたり顔で、俺に迫ってくる。
くそ、こんなナイスバディなお姉ちゃんが今の俺に迫ってきたら、色々とやばい。
いや待てよ……ここで何とかして乗り切って、それをオカズに励めば……!
「ま、待ってくれミルズ。俺はこれまで、ものすごく我慢してきたんだ。お前のその見事な体にも、何度惑わされたかわからない」
「えっ?」
「お前みたいな頭脳派でナイスバディな女、そんな風に見るなって方がおかしいだろ。お前は歩く凶器だったよ」
「そ、そんな」
俺の言葉に顔を赤らめ、ミルズはらしくもなくもじもじとしている。
何この子、ちょっと可愛いじゃないか。
そしてチョロい。
勝利を確信したその時、不穏な空気が流れて俺は身震いする。
「あーあ、最初からこうしておけばよかった。グダグダやかましいのよ、あんた」
「……はい?」
いつの間にか全裸になっていた雅樂、アルカ、ヨトゥン、ティルフィさんが俺の体をベッドに縛り付け、先ほどの哀愁は何処へやら獲物を見る様な表情で見下ろす。
俺の命もどうやら、ここまでの様だ。
血の味八十パーセント、残り塩味、そして鉄の風味のする料理の八割は食べきったのだから。
何て言うか、普段口に入れることのないものを大量に摂取しているせいか気分がおかしい。
端的に言って美味しくはない。
不味くもないのだが、進んで食べたいとは思わないし、何よりまた食べたいですか? とか言われたら二つ返事で断るだろう。
こっちの世界にきて、食に対してのこだわりとか特に持っていなかった俺でもこれはさすがにきついし、これじゃこだわりどころかトラウマが出来ることにならないか、そっちが心配だった。
「……すごいわね、あんな量よく食べるわね」
「お前らが作ったんだろうが……あと少し黙っててくれ。集中しないと食べきれる気がしない」
アルカの無責任な発言に腹を立てつつ、それでも目の前の食料に集中しなくてはという思いからアルカへの文句も最低限に抑える。
そもそも何で俺、こんなバカみたいな量の飯食ってるんだっけ。
ああ、不能を治すため……って言ったって、正直こんなやり方で治るんだろうか。
「ね、ねぇリン……無理しない方が……」
「お前が命削って流した血だろ。あと少しなんだからお前はお前の食事でもしてろ」
例えようのない満腹感と不快感に、つい語気が荒くなってしまう。
幸いにもシルヴィアが傷ついた様子はなかったが、食べきれなかったら雅樂に何をされるかわからない。
「お茶でも淹れましょうかね」
そう言ってティルフィさんが立ち上がり、階下に降りて行くのが見えた。
彼女は食べるのが早いな……俺にも少しでいいからその才能を分けてもらいたいもんだ。
「ほら、もう少し。頑張って」
雅樂が俺の気も知らないで呑気に応援してくるのが、逆に腹立たしい。
そもそも量ちゃんと考えて作ってくれりゃ、こんなことにはなっていないだろうに。
というか……これ全部食べ切ってダメだったら、今度はあの血をそのまま飲むとか言ってたよな。
今回は食事に混ぜた感じだからまだ何とかなってるが、生の血を飲まされるとかぞっとしないんだが。
考えただけで何となく胃の中がムカムカしてきそうだ。
今は考えない様にしよう。
「……おお……」
「…………」
何とか用意された食事を平らげて、椅子の背もたれにふんぞり返る。
ふんぞり返っているというか、もうもたれかかってダウン寸前なわけだが。
今まで生きてきて食事が辛いなんて思ったことはなかった。
風呂とトイレと睡眠以外で唯一と言っていい楽しみの一つだったのに、あいつら……。
いや、俺の為にってやってくれたことなんだろうけど何人かは止めとくべきだったかもしれない。
「どう? 何か変化は?」
「……あのな、今しがた食べ終わったばっかりなんだぞ。消化も始まってないのに、変化とかあるわけないだろ」
正直な話、今この状態で何か激しい変化とかあっても漏れなく吐くんじゃないかと思う。
それか体がついて行かなくて更に面倒なことになりかねない。
せめて食休みの間くらいは待ってくれてもいいだろ、その変化とやらも。
しかしそんなことを考えた少し後で、俺の体に変化はあった。
急激な発熱と、視界がブレる様な感覚だ。
「!?」
「どうしたの!?」
ガタガタっと物音がして、おそらくみんなが立ち上がったのであろうことが推測される。
俺の視界にはそんなものは映っていないが、駆け寄ってきて何人かが俺の体を掴んだり揺すったり、どさくさに紛れて股間をまさぐられたりしている感覚があったからだ。
「あ、熱い」
「暑い!? 大丈夫!? すごい熱!」
アルカの声だ。
全員で俺をベッドに運ぼうとしてくれているのか、体がふわっと持ち上げられる様な感覚があって、少ししてその体が先ほどとは違う、ふわっとしたところに落とされる。
毒でも食ったのか、と思ったがどうも違う気がする。
呼吸が苦しい。
しかし、死ぬ様な感じではない。
先ほどから感じている熱が、何故か俺の下半身を中心に駆け巡っている様な、不思議な感じ。
「ねぇ、見て!!」
誰かの声が聞こえて、うお! とかやった!! と言った言葉が聞こえてくる。
この懐かしい感覚……まさか。
恐る恐る目を開けると、俺のナニがカチンコチンになっているのが目に映る。
「……ま、マジかよ」
布団をかけられているから、そこまで目立たないだろうなんて思っていたらとんでもない。
俺の知るかつての相棒ではないくらい、主張に主張を重ねたとんでもサイズ。
昔間違って開いた洋モノポルノの外人さん? ってくらいのサイズだ。
俺、元は日本人なんだけど……。
「これが、龍族の力……」
ティルフィさんが呟く。
こんな力しかない様なクソッタレな一族なんか、正直滅んでしまえばいいのでは? なんて考えが浮かんでくる。
しかしそんなことを考えている間に、俺の呼吸も整ってきた。
そして落ち着いてくると、今度はムラムラと別の感覚が湧き上がってくるのだ。
そう、いい加減すっきりしたい。
しかし、いきなり女を相手にして、というのは何となく俺の中の何かが許さない。
「ちょ、ちょっとトイレ」
「ダメよ、そんな状態で廊下に出て誰かに鉢合わせたらどうするの!!」
鬼の様な形相のアルカに肩を思い切り押さえつけられて、立ち上がりかけた上半身がベッドに戻される。
何だよこいつ、こんなに力強かったのか?
「いいや、俺は行くね! スッキリするなら一人で、って前から決めてたんだ!!」
「はぁ!? ふざけないでよ!!そんなの絶対許さない……」
みんなの……何故かヴァナまでもが表情に剣呑な雰囲気を纏い、俺を見下ろす。
正直その迫力にチビリそうだが、これだけカチコチになっていればその心配もないだろう。
だって、出にくい状態ですし。
「一人でスッキリ? 殺されたいの?」
雅樂の一言に、震えあがりそうになるがここは譲れない。
みんなが俺の為に……いやちょっと違うな。
俺を手籠めにするために我慢していたことは知っている。
しかしお手付きして自家発電に励んでいたやつがいることも、俺は知っている。
だからそいつに関しては継続して自家発電に励んだらいいんじゃないかと思う。
そして俺だって、久々に自家発電でスッキリしたい。
「リンさん、自分でするのと人にされるのだと、大分感覚が違うと聞いたことがありますよ」
さすがは大人のティルフィさん。
しかし俺は知っている。
あなたが自家発電組の一人であることを。
我慢の利かなかった、ダメな大人だってことをな!
「へぇ、そうですか。でもティルフィさんはご自身でされてましたよね」
「な、何故それを……」
否定しないんだな。
まぁテントで一人にしてくれ、とか言われたら大体怪しむし、たまにそういう声も漏れてきてたから。
そしてそんな声を聴いた時、俺が不能であることをどれだけ恨んだか。
「だったら凛、まずは私がしてあげてもいいよ?」
「へぇ、そうかい。だけど雅樂、お前も自家発電組だよな」
「んな!? ちょ、ちょっと待ってよ私は……」
「お前だけじゃない。あとアルカ、それにヨトゥン!! お前らも自家発電してたのを、俺は知っているぞ!!」
俺に突き付けられたメンバーが絶望の表情を浮かべ、一人意味のわかっていないヴァナがそのメンバーの顔を見回す。
ミルズとシルヴィアはそんなメンバーをゴミでも見るかの様に睥睨して、ふっとほくそ笑んだ。
これなら俺は、もしかしたら無事自家発電でスッキリ出来てしまうかもしれない。
こいつらにこらえ性がなくてよかった、心からそう思う。
「だ、だって仕方ないでしょ!? あんなに長いこと待たされてたら、そりゃ私たちだって、我慢の限界くらい……」
「いいや、違うね。限界ってのは誰かが決めるもんじゃない。自分が限界だって思わなかったら、いつまでも限界なんてないんだ!!」
ソースは俺。
だって、ガンガン溜まるだけ溜まっていく性欲に、俺は抗った。
もちろん発散の手段がなかっただけだって話でもあるんだが、こいつらはきっとそんなこと、もう頭にない。
突き付けられた絶望に抗うので精一杯なはずなんだから。
「というわけだから、俺は一人で行かせてもらう。そしてお前らに、俺を止める権利はない。そうだろ?」
決まった。
がっくりとうなだれた雅樂、アルカ、ヨトゥン、ティルフィさん。
その背中からは哀愁が漂っている。
しかし俺には俺の、譲れないものがあるんだ。
「話はわかった。だけど、お手付きしてない私とかは別にいいでしょ」
しかしそこには伏兵がいた。
ミルズがしたり顔で、俺に迫ってくる。
くそ、こんなナイスバディなお姉ちゃんが今の俺に迫ってきたら、色々とやばい。
いや待てよ……ここで何とかして乗り切って、それをオカズに励めば……!
「ま、待ってくれミルズ。俺はこれまで、ものすごく我慢してきたんだ。お前のその見事な体にも、何度惑わされたかわからない」
「えっ?」
「お前みたいな頭脳派でナイスバディな女、そんな風に見るなって方がおかしいだろ。お前は歩く凶器だったよ」
「そ、そんな」
俺の言葉に顔を赤らめ、ミルズはらしくもなくもじもじとしている。
何この子、ちょっと可愛いじゃないか。
そしてチョロい。
勝利を確信したその時、不穏な空気が流れて俺は身震いする。
「あーあ、最初からこうしておけばよかった。グダグダやかましいのよ、あんた」
「……はい?」
いつの間にか全裸になっていた雅樂、アルカ、ヨトゥン、ティルフィさんが俺の体をベッドに縛り付け、先ほどの哀愁は何処へやら獲物を見る様な表情で見下ろす。
俺の命もどうやら、ここまでの様だ。
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