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死にたいと願ったら叶いました。転生したけど・・・

蛇に足

7話 『神託』の儀







5歳の誕生日から1ヶ月程が経ち、『神託』も目前に迫ってきた。






「シルフィ、明日が『神託』の日だが、楽しみか?」


そうやって訪ねてくるのは私のお父様のベルフォード・フォン・シェルフィールズ。


「はい。内心とてもワクワクしていますよ。そう言うお父様は5歳の頃の『神託』はどうだったのですか?」


私からの質問にお父様は、そうだな~。と少しの間だけ思案する素振りを見せて、こう答えた。


「うん。俺もワクワクしていたと思うな。なんと言っても、その『神託』で自分の将来が大きく変わるんだ。だから、ワクワクしていたし、ドキドキもしていた。だって、もしも素質が低かったらどうしようかと俺は思っていたからな。『神託』で得られる素質は低いこともある。まあ、だからと言って俺はそんな事でシルフィを無下にする事は絶対に有り得ないがな。中には隠居させる貴族も居るようだが・・・・・・はっきり言ってしまうと俺にはそうする訳が解らんな。何故、自分の子を放逐するのだと俺はいつもこの時期になると思う。何も、素質で全てが決まるわけでは無いのだからな。例え素質が低かろうと本人の努力次第ではそれは大いに変わる。それは過去が示している。だから、シルフィも素質が低くても気を落とすんじゃ無いぞ。」


へぇー、お父様はそう考えてるんだ。


「はい!」


私が元気よく返事すると、お父様は朗らかに笑いながらこう言ってくれた。


「最も、シルフィの素質が低いなんてことは無いだろうがな。何せ、誰も聞いたことのない全属性に適性を持つのだ。総じて低いなんてことは万が一にも起こらない。これだけは確信して言える。何故なら────」


「過去が示している。からですね。」


私がお父様の言葉に被せてそう答える。


「そうだ。過去の事例では四属性持ちが居たらしいが、その子も素質が高かったらしいからな。他の多数属性持ちも素質が高かった。だからそう言える。まあ、そう言うことだからシルフィが心配をする必要は無いに等しい。」


「それなら、心置きなく『神託』に臨めます。」










■■■■










翌日。


私達(私、ラフィ、お母様)は馬車に乗って、領内の教会に向かっていた。


「お嬢様。もう間もなく到着しますよ。」


「そうなんだね。それじゃあ、身嗜みの最終確認を。」


曲がりなりにも貴族だからね。領内と言うことで、今回は他の貴族は居ないけど領民の前に出るわけだから、こういうことに一々気を使わないといけない。それは流石に前世ではそんなことが無かったから、今でも慣れない。


そして、ラフィに身嗜みの確認をしてもらって、また馬車が到着するまで待つ。


それから馬車に揺られること(本当に揺れている)数分で教会に到着した。馬車のカーテンを少し捲ってみて、外を確認すると既に今回5歳になって『神託』を受ける子供とその親で溢れていた。そこに領主の娘たる私達を乗せた馬車が到着したことで、少しの緊張感が生じたようで、周りは静になりひそひそとしか聞こえなくなった。


「お嬢様、お手を。」


いつの間にかラフィは外に出ていたようで、少し高さのある馬車から私が安全に降りられるように手を差し出してくれた。


「ありがとう、ラフィ。」


そのあと、私に続いてお母様も馬車を降りる。そして、民衆の視線はこちらに注目しているのがよく分かる。何気に私が領民の前に姿を出すのは初めてだ。お母様は既に領民にもよく知られているのか、領民は親しげにお母様に話し掛けていた。


「それでは皆さん。教会の中にご案内しますから、私に着いてきてくださいね。すいませんが、同伴の親の方々はこちらの広場で少しの間だけお待ち下さい。」


そこに、一人の神官服を着た老人が現れ、私達を教会の中に案内してくれるという。


「それじゃあ、いってらっしゃい、シルフィ。」


「はい。行ってきますね。お母様。」


そうしてお母様とは一旦別れて、他の子供たちと共に教会に入っていく。






中に入ると、礼拝堂的な所に案内されて、用意されていた長椅子に座らされた。最も、私が貴族な為か、私だけは別の椅子に案内されましたが。


「それではこれより『神託』を行います。順に名前を呼びますから、呼ばれた人は前の像の所まで来てください。それでは、先ずはシルフィ・フォン・シェルフィールズ様。お願いいたします。」


あ、早速か!!


呼ばれたので私はゆっくりと前に歩みでる。


「それではこの位置に来て、目を瞑って祈って下さい。」


そう言われたので、指示された位置に来て祈る。


「古の神々よ!!今日新たに御子となったこの者に祝福を!!そして、天よりの恩恵を授けたまえ!!」


神官が神にそう伝える。すると、辺りは恐らく光に満ちたのだろう。目を瞑っているにも関わらず、視界が白く染まる。


「おおっ!!このような強力な光は初めてだ!!シルフィ様。祝福を授かりましたので、『ルーゾン』と唱えると自分の素質を確認できますよ。」


ルーゾン、か。確か、ドイツ語にそんなものがあったような・・・・


取り敢えず私はルーゾンと心の中で唱えた。すると、目の前に幾つかの文字の羅列が現れた。






シルフィ・フォン・シェルフィールズ、女、5歳
レベル:1
身体能力:EX 
魔法素質:EX
魔法適性:火、水、風、土、光、闇
固有適性:神聖(聖光)、次元、空間、時間
加護:異世界の神の加護、最高神の加護






うん。素質というか、ステータスだね。突っ込みどころ満載だけど。









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