死にたいと願ったら叶いました。転生したけど・・・

蛇に足

4話 初めての魔法







初めて使う魔法は生活魔法なのかぁ~、と思いながらマルシェさんの説明を聞く。


「先ず、魔法の全てに言えることですが、詠唱よりもイメージの方が重要です。例外的に生活魔法は詠唱の必要はありませんが、その代わりにイメージがとても重要ですね。それ以外の通常の魔法は詠唱は必要ですが、無詠唱、若しくは詠唱破棄という技術を習得すれば詠唱の必要はなくなります。でも、これは代わりにイメージ力を求められますので結果的には詠唱をしない分の時間短縮ですね。ともあれ、先ずは生活魔法を使ってみましょう。最初にするのはイメージもしやすくて安全な水を出してみましょう。水をイメージすれば簡単に出来ますよ。・・・・ああ!その前に一つ、大切なことをいい忘れてました!!初めては魔力の動かし方が掴みにくいので、一度私の方からシルフィ様に魔力を流しますね。そうすれば簡単に要領を掴むことが出来ますので。」


マルシェさんはそう言いながら私の肩に手を当てて、魔力を流し始めた。初めて感じる魔力は何だか暖かくて、ぽかぽかする。血液みたいなものだった。確かに、マルシェさんの言った通り、魔力の流れがよく分かる。


「分かりますか?今、シルフィ様に魔力が流れているのが。それが感じられたのならば、既に魔法は使えますね。」


「はい。とってもよく分かりました。この、何だか暖かい流れですね。」


「ええ。その通りです。これで魔法を使うための準備は整いました。さて、先ずは私が実際に水を出してみますので、シルフィ様は先ずはそれを見て同じように水を出して見てくださいね。それでは行きます。」


そう、いい終えたマルシェさんは少し集中して、少し指先の辺りが発光すると、そこから水が出てきた。


「これが魔法を発動させている状態です。さあ、私の真似をしてみてください。」


「分かりました。」


私はそう言い、先ずは指先に魔力を集中させて、それから水が出てくる、今回は蛇口をイメージした。


すると、やはり指先が発光して、そこから水が生成された。


「凄いです!まさか一度目で出来るなんて!!通常は初めて魔法を使う人は一発では出来ないんですよ。魔力の移動に戸惑うようでしてね。だから、私も初めての時は一発では成功しなかったんですよ。だから、本当に凄いことです!!」


何と!!普通は一発では出来ないらしいのだ。しかもマルシェさんですら一発では成功しなかったという。これもエルフィーネからの贈り物のおかげだろう。


「ありがとうございます。まさか私も一度目で出来るなんて思いもしなかったですから、これでも驚いていますよ。」


今、私が言ったことも本心だ。事実、驚いている。自分が魔法を使えるということもそうだけど、地球では完全な空想の産物だった魔法が実際にあって、それを自分が使えるという事実に何より驚いている。


「さて、それでは次に火を出しましょう。火の場合は魔法の発動者には熱も伝わりませんし引火もしません。但しそれ以外には引火もしますし熱も伝わりますので注意して使いましょう。分かりましたか?」


「はい。気をつけて使います。」


「良いでしょう。では、今度も私のを見て真似してくださいね。」


そう言いながらマルシェさんは今度は指先にろうそく程度の炎を灯した。


そして私はマルシェさんには少し申し訳ないと思いながら、私はガスバーナーの青い、酸素を十分に燃焼させた炎をイメージした。すると、指先にはちゃんと青い炎が灯ったのだけど、今がまだ明るいのであまりよく見えない。


それを見たマルシェさんは少し驚いた様子だった。


「それは、使ってる魔力量は同じなのに何故だか火力が違うように思いますね・・・・シルフィ様、どうやってそれを?」


「私のイメージだよ。みんな、炎は赤いって思ってるけど、青い炎だってあるよね?」


「確かに、たまに青い炎の目撃例はありますが・・・・それでもですよ。そんなにイメージがしっかりしているとは・・・・恐れ入ります。」


どうやら、この世界でも青い炎を見たことがある人はいるらしい。ただ、どういう原理で青い炎が出来るのかは流石に知らないそうだけど。


「取り敢えずは、この二つが使えれば基礎は大丈夫です。他の、濡れた物を乾かす魔法とかは、一般の人では使える人は少ないですからね。殆どはちゃんとその手の事を習っている、使用人の人か魔法師の人ですしね。」


「そうなんですね。屋敷には使える人しか居なかったので、てっきり皆が使えるものなのかと思ってましたよ。」


「ははは、やはり宰相様の屋敷は優秀な使用人ばかりの様ですね。」


ん?宰相?


「あの、宰相って?」


「あれ?お父様から聞いておりませんでしたか?シルフィ様のお父様であるベルフォード・フォン・シェルフィールズ公爵様はこのアイレス王国の宰相を務めておられるのですよ。」


何と!!それは初耳でした!!まさか、私のお父様がこの国の宰相とは!!


「今、初めて知りましたよ。そうだったんですね。道理で、屋敷に居ることが少ない筈です。」




と、今日は魔法の基礎の基礎とお父様の地位を改めて知ることになりました。







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