幼馴染みのチートコードに対する態度が厚かましい
匿名文書
「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」
「はあ?」
分からない。
分からない。分からない。
「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」
今が何日目なのか。今が何月なのか。
何月なのか? 分かる、それは分かる。いやだが分からない。何回目の何月だ?
本当にそれは俺が高校2年生の─月なのか?
もう数ヵ月もカレンダーを捲っていないはずだ。そんな気がする。だから今が─月だとは思えない。
分からない。分からない。
今は何回目の─日なんだ。今は何回目の─月なんだ。
俺は明日へたどり着けない。
「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」 「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」 「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」 「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」 「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」 「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」
俺はどこへ行く。
分からない。
これは何なんだ。
分からない。
俺はどこへ行けないんだ。
分からない。
分からない────
「無限ループって怖くね」
「超怖かった。漏らした」
「近づかないで今すぐそこで絶命してはやく」
「今は漏らしてないよ起きろ」
体感で、およそ数ヵ月ぶりくらいの月曜日、朝。
一生分聞いた気のするヤブ君の声へ、流れるように言葉の刃を切り返す。慣れ親しんだあの日常である。
ああ、日常だ。
俺達は海になんて出なかった。そういうことになっている。
どこまでいっても陸でしか生きれぬ人間なのだ。
海パン一丁で黒潮に逆らって泳げるわけないだろ、図に乗るな。
「俺達がたどり着いていた島はどこだったんだろうな」
「今度からはちゃんと空路で行こう」
「いや2度と行かねぇけど」
あれはフィリピンではない。あれはマレーシアではない。あれはインドネシアでも台湾でもない。
謎の島。謎の警官。
黒潮との過酷な戯れの末に流れ着く、幻想の国。
お世辞にも桃源郷、理想郷とは言えない臭いが充満していた。あれでは仮に観光に行っても、客は俺達以外1人だって居ないだろう。
勝手に上陸しておいてなんだが、客観的に評価を下すならクソみたいな島だった。
「久しいな眼鏡男子」
「懐かしき拳をその胸に受け止めろ」
「いや3日ぶりじゃねーかやめろ」
ソフトパンチ。
始業のチャイムが鳴った。
大国川高校、東校舎の5階の上。つまり屋上。
本来立ち入り禁止だったそこは、頑丈かつ人の背丈ではどうあっても落ちる心配のない高さの柵を設けられ、しかし残念ながら基本的に生徒は立ち入り禁止の場所である。
先生を口説けば入ることが出来る、というのは1つの都市伝説。ちなみに口説かれた先生は今までで2人だけ。その1人は西校舎側に居る先生なので、事実上、この屋上は現在俺達だけの独占状態だ。
ぽりぽり、とお昼御飯の弁当に入っていた野菜スティックを齧っていた除星静歌先生が、俺達の視線を受けて小動物的な仕草で首を傾げた。
「帰国パーティです、お疲れ様でした。乾杯」
「お前のせいで厄日でした。乾杯」
野郎2人で、手に持ったジンジャーエールを打ち合わせる。静歌先生も含め、3人での乾杯となった。
酷く奇妙な体験を焼き付けてきた心に、どっぷりと生きた実感が返ってくる。
海水以外のものを久しぶりに飲んだ気がする。
チートによる転移によって、2人以上の人間が同座標に出現する時、何故か世界は壊れて再生する。つまり、しばらく前の時間からリスタートする。
なぜ、なぜ、なぜ。この現象にはその様々な疑問がいくつもあるが、ともかく、世界の強制終了じみた流れが発生するのだ。奇しくも、ヤブ君が提唱した、馬鹿馬鹿しい説は核心そのものだった。
その結果が無限ループ。
これを朧気に自覚してからも、おそらく何十回かは繰り返した。
抜け出した時に思ったことは……まあ、俺達はどの世界線においても、結局は転移チートを実行するために踊り狂う結末に収束するのだな……という呆れだった。
「2度と沖ノ鳥島なんて行かねぇ」
「普通は行かねぇし行けてねぇから」
「でも車出せるようになったんだよね」
「瞬間移動……いや、性質的には転移、ワープ系のチートコードもな」
「最早頭ではなく体が覚えてる」
「親の顔より踊ったからな」
「親の顔を踊らせないで」
静歌先生はもそもそと2つ目の野菜スティック箱を取り出し、俺とヤブ君の間に座りながら、オーロラソースの入った容器を差し出した。
「あざす。でもクソほど多いチートコードの実効回数で、それによって起こる事象の性質は分かった」
「うす、どうも。まず、一連の動作の一部が起こすチートコードは一種類だけとは限らない。前後移動としゃがみ→立ちから出来る所持金増殖、前後移動と弱パンの交互入力から出来る『ただし火魔法はケツから出る』コマンドは、前後移動としゃがみ立ちと弱パンの並行入力で両方とも同時に出来る」
「ただし金はケツから出る」
「出ねーよ」
右足を踏み出すように浮かしながら左足を軸に回転する、というのは、前移動と振り返りのアクションを高速で繰り返しているつもりでやっている、らしい。ゲーム的に言えば↑↓↑↓の入力だ。
最初にチートコードを発見した時、何故それをしていたのかを問いただすのは、友達として正しき行いだろうか。それとも黙って黄色い救急車を呼んでやるべきだろうか。
ともあれ、チートコードの並行行使、この場合は前後移動は一回分でありながら、その一回分でどちらにも反映させられるのだ。ということが無限ループのさなかに分かった。
これによって諭吉を握りしめつつケツから止まらない火を出す変態が発生する。
そもそもしゃがみ立ち弱パン前後移動する人間の時点で変態ではないとはどう足掻いても言えないのだが。
「それから、コード実効によって出現した物体は入力者から15メートル離れると消える」
「海に沈めた車はちゃんと無くなるわけだな」
「エコなチート。最強だな」
「ただしチートコード産の火炎瓶によって発生した炎は消えない。これを派生現象の自立成立と言う」
「え? 火炎瓶?」
「あれ、覚えてない?」
俺の迷い混んでいた無限ループの記憶の中に、火炎瓶を出現させて使った覚えはない。
「……そっか」
「何がどうしたら火炎瓶使うんだ」
「いや、覚えてない方がいいよ記憶弱者」
「なあ何で今disった?」
「で、それからチートコード産の物体は、出現時は元あった物体に絶対の『敗北性』を持つ」
そう、物体の敗北性。
ひとまず名づけた概念だが、具体的に言うとチートコードによる物体よりも、元々その座標にあった物体の絶対性が優先される。ただし、この物体には気体と液体は含まれない。
『いしのなかにいる』状態のままにはならず、元あった物体の座標部分はそっくりそのまま消失。とはいえ、チートコードによる出現自体がキャンセルされる、ということはない。
たとえば車を郵便ポストと同座標に召喚する時、光景はさながらオブジェクト貫通バグさながらのものだが、その実郵便ポストのまわりを囲むようにして車が存在し、お互いに結び付いてそこに共存することはない。そのかわり、車には郵便ポストの形をした穴が開いている。
実際的にする場合、どうやって車から郵便ポストを抜くのかは知らないが、つまるところそうなる。チートコード産の車は実在オブジェクトである郵便ポストに負けるのだ。
「つまり転移チートで物体の中に行くと……」
「ここは誰? 私はどれ?」
「選択権得てるんじゃねーよ」
間違いなく死だろう。座標転移が完了した瞬間、物質的にも霊魂的にも綺麗さっぱり消滅しているに違いない。
「でも、転移チートの物体同士が同座標に出現した時に強制終了が起こるのは妙な話だよな」
「転移チートの物体同士だからでしょ」
「転移チートの物体同士だからなのか、それともその中でも人間同士だからなのか」
「知らねー……転移チートは自分にしか使えないからどうしようもないな」
これ以上の情報発展、チートコード現象の掘りさげようは、野郎2人では思い付かなかった。
ふと腕時計を見ると、昼休み終了のチャイムが鳴る5分前。野菜スティックばかりを食べていては、せっかく昼飯にと買ったおにぎりがもったいない。
立ち上がり、屋上から出る。
「先生、野菜スティックごちそうさまでした」
「ごちそうさまっした」
「……おそまつさま」
おにぎりも食いながら歩こう。行儀は悪いが、禁止はされてない。あっ。
五目チャーハンはぽろぽろこぼれるからクソだ。こんな商品通したのは誰だ出てこい。
盆水はチートコードを用いたって返ってこねぇんだよ。この世界マジでクソだな。
「そほそほいょーひつもほうか」
「もほるか」
「もほえもほえ」
「ふいの、……次の授業なに」
「地理」
「ファッキン地球」
「ねえこのデーヴァナーガリー数字の座標表示ってどうしたら消えると思う」
「お前なんで全部の世界線でそれ表示させてんの」
「いやなんか……なんでだろ……分かんない……」
昼休み終了3分前。
他愛もない会話を交わしていると、ポケットのマナーモードにしていたスマートフォンが鳴る。それも、お互いのものが同時に。
メールが来ている。
宛先は不明。
簡潔に纏められた内容を見て、野郎2人は顔を見合わせた。
「はあ?」
分からない。
分からない。分からない。
「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」
今が何日目なのか。今が何月なのか。
何月なのか? 分かる、それは分かる。いやだが分からない。何回目の何月だ?
本当にそれは俺が高校2年生の─月なのか?
もう数ヵ月もカレンダーを捲っていないはずだ。そんな気がする。だから今が─月だとは思えない。
分からない。分からない。
今は何回目の─日なんだ。今は何回目の─月なんだ。
俺は明日へたどり着けない。
「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」 「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」 「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」 「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」 「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」 「泳いで沖ノ鳥島行こうぜ」
俺はどこへ行く。
分からない。
これは何なんだ。
分からない。
俺はどこへ行けないんだ。
分からない。
分からない────
「無限ループって怖くね」
「超怖かった。漏らした」
「近づかないで今すぐそこで絶命してはやく」
「今は漏らしてないよ起きろ」
体感で、およそ数ヵ月ぶりくらいの月曜日、朝。
一生分聞いた気のするヤブ君の声へ、流れるように言葉の刃を切り返す。慣れ親しんだあの日常である。
ああ、日常だ。
俺達は海になんて出なかった。そういうことになっている。
どこまでいっても陸でしか生きれぬ人間なのだ。
海パン一丁で黒潮に逆らって泳げるわけないだろ、図に乗るな。
「俺達がたどり着いていた島はどこだったんだろうな」
「今度からはちゃんと空路で行こう」
「いや2度と行かねぇけど」
あれはフィリピンではない。あれはマレーシアではない。あれはインドネシアでも台湾でもない。
謎の島。謎の警官。
黒潮との過酷な戯れの末に流れ着く、幻想の国。
お世辞にも桃源郷、理想郷とは言えない臭いが充満していた。あれでは仮に観光に行っても、客は俺達以外1人だって居ないだろう。
勝手に上陸しておいてなんだが、客観的に評価を下すならクソみたいな島だった。
「久しいな眼鏡男子」
「懐かしき拳をその胸に受け止めろ」
「いや3日ぶりじゃねーかやめろ」
ソフトパンチ。
始業のチャイムが鳴った。
大国川高校、東校舎の5階の上。つまり屋上。
本来立ち入り禁止だったそこは、頑丈かつ人の背丈ではどうあっても落ちる心配のない高さの柵を設けられ、しかし残念ながら基本的に生徒は立ち入り禁止の場所である。
先生を口説けば入ることが出来る、というのは1つの都市伝説。ちなみに口説かれた先生は今までで2人だけ。その1人は西校舎側に居る先生なので、事実上、この屋上は現在俺達だけの独占状態だ。
ぽりぽり、とお昼御飯の弁当に入っていた野菜スティックを齧っていた除星静歌先生が、俺達の視線を受けて小動物的な仕草で首を傾げた。
「帰国パーティです、お疲れ様でした。乾杯」
「お前のせいで厄日でした。乾杯」
野郎2人で、手に持ったジンジャーエールを打ち合わせる。静歌先生も含め、3人での乾杯となった。
酷く奇妙な体験を焼き付けてきた心に、どっぷりと生きた実感が返ってくる。
海水以外のものを久しぶりに飲んだ気がする。
チートによる転移によって、2人以上の人間が同座標に出現する時、何故か世界は壊れて再生する。つまり、しばらく前の時間からリスタートする。
なぜ、なぜ、なぜ。この現象にはその様々な疑問がいくつもあるが、ともかく、世界の強制終了じみた流れが発生するのだ。奇しくも、ヤブ君が提唱した、馬鹿馬鹿しい説は核心そのものだった。
その結果が無限ループ。
これを朧気に自覚してからも、おそらく何十回かは繰り返した。
抜け出した時に思ったことは……まあ、俺達はどの世界線においても、結局は転移チートを実行するために踊り狂う結末に収束するのだな……という呆れだった。
「2度と沖ノ鳥島なんて行かねぇ」
「普通は行かねぇし行けてねぇから」
「でも車出せるようになったんだよね」
「瞬間移動……いや、性質的には転移、ワープ系のチートコードもな」
「最早頭ではなく体が覚えてる」
「親の顔より踊ったからな」
「親の顔を踊らせないで」
静歌先生はもそもそと2つ目の野菜スティック箱を取り出し、俺とヤブ君の間に座りながら、オーロラソースの入った容器を差し出した。
「あざす。でもクソほど多いチートコードの実効回数で、それによって起こる事象の性質は分かった」
「うす、どうも。まず、一連の動作の一部が起こすチートコードは一種類だけとは限らない。前後移動としゃがみ→立ちから出来る所持金増殖、前後移動と弱パンの交互入力から出来る『ただし火魔法はケツから出る』コマンドは、前後移動としゃがみ立ちと弱パンの並行入力で両方とも同時に出来る」
「ただし金はケツから出る」
「出ねーよ」
右足を踏み出すように浮かしながら左足を軸に回転する、というのは、前移動と振り返りのアクションを高速で繰り返しているつもりでやっている、らしい。ゲーム的に言えば↑↓↑↓の入力だ。
最初にチートコードを発見した時、何故それをしていたのかを問いただすのは、友達として正しき行いだろうか。それとも黙って黄色い救急車を呼んでやるべきだろうか。
ともあれ、チートコードの並行行使、この場合は前後移動は一回分でありながら、その一回分でどちらにも反映させられるのだ。ということが無限ループのさなかに分かった。
これによって諭吉を握りしめつつケツから止まらない火を出す変態が発生する。
そもそもしゃがみ立ち弱パン前後移動する人間の時点で変態ではないとはどう足掻いても言えないのだが。
「それから、コード実効によって出現した物体は入力者から15メートル離れると消える」
「海に沈めた車はちゃんと無くなるわけだな」
「エコなチート。最強だな」
「ただしチートコード産の火炎瓶によって発生した炎は消えない。これを派生現象の自立成立と言う」
「え? 火炎瓶?」
「あれ、覚えてない?」
俺の迷い混んでいた無限ループの記憶の中に、火炎瓶を出現させて使った覚えはない。
「……そっか」
「何がどうしたら火炎瓶使うんだ」
「いや、覚えてない方がいいよ記憶弱者」
「なあ何で今disった?」
「で、それからチートコード産の物体は、出現時は元あった物体に絶対の『敗北性』を持つ」
そう、物体の敗北性。
ひとまず名づけた概念だが、具体的に言うとチートコードによる物体よりも、元々その座標にあった物体の絶対性が優先される。ただし、この物体には気体と液体は含まれない。
『いしのなかにいる』状態のままにはならず、元あった物体の座標部分はそっくりそのまま消失。とはいえ、チートコードによる出現自体がキャンセルされる、ということはない。
たとえば車を郵便ポストと同座標に召喚する時、光景はさながらオブジェクト貫通バグさながらのものだが、その実郵便ポストのまわりを囲むようにして車が存在し、お互いに結び付いてそこに共存することはない。そのかわり、車には郵便ポストの形をした穴が開いている。
実際的にする場合、どうやって車から郵便ポストを抜くのかは知らないが、つまるところそうなる。チートコード産の車は実在オブジェクトである郵便ポストに負けるのだ。
「つまり転移チートで物体の中に行くと……」
「ここは誰? 私はどれ?」
「選択権得てるんじゃねーよ」
間違いなく死だろう。座標転移が完了した瞬間、物質的にも霊魂的にも綺麗さっぱり消滅しているに違いない。
「でも、転移チートの物体同士が同座標に出現した時に強制終了が起こるのは妙な話だよな」
「転移チートの物体同士だからでしょ」
「転移チートの物体同士だからなのか、それともその中でも人間同士だからなのか」
「知らねー……転移チートは自分にしか使えないからどうしようもないな」
これ以上の情報発展、チートコード現象の掘りさげようは、野郎2人では思い付かなかった。
ふと腕時計を見ると、昼休み終了のチャイムが鳴る5分前。野菜スティックばかりを食べていては、せっかく昼飯にと買ったおにぎりがもったいない。
立ち上がり、屋上から出る。
「先生、野菜スティックごちそうさまでした」
「ごちそうさまっした」
「……おそまつさま」
おにぎりも食いながら歩こう。行儀は悪いが、禁止はされてない。あっ。
五目チャーハンはぽろぽろこぼれるからクソだ。こんな商品通したのは誰だ出てこい。
盆水はチートコードを用いたって返ってこねぇんだよ。この世界マジでクソだな。
「そほそほいょーひつもほうか」
「もほるか」
「もほえもほえ」
「ふいの、……次の授業なに」
「地理」
「ファッキン地球」
「ねえこのデーヴァナーガリー数字の座標表示ってどうしたら消えると思う」
「お前なんで全部の世界線でそれ表示させてんの」
「いやなんか……なんでだろ……分かんない……」
昼休み終了3分前。
他愛もない会話を交わしていると、ポケットのマナーモードにしていたスマートフォンが鳴る。それも、お互いのものが同時に。
メールが来ている。
宛先は不明。
簡潔に纏められた内容を見て、野郎2人は顔を見合わせた。
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