"元"魔法少女と魔法少年の高校生活

亜希野くるり

2話 空いた空

「……何だか…抜けた気がする…ほんとに何かが…どこかに…」
お昼の中庭で水琴は空を見つめる
手を伸ばすと届きそうな雲が
逃げるようにするりと何処かに行きそうで
虚しいくらい逃げたモノが心の一部だったりして…

「みーことっ?」
「わっ…凛…?」
「ぼーっとしてたからね。中庭で…っw」
「わっ…笑うことじゃないでしょー!」
「あははっ」
すると、後ろから凛を止めるように
「こーら凛!いじめない!」
「氷空ぁ。いーじゃーん♪」
そ、氷空くん…か

ふと何かに気がついて
周りを見渡す。

そうだった
二人は…学園の2大イケメンじゃん…
女子達の冷たい目線が痛い。痛すぎる

「水琴?どーした?」
「り、凛…氷空くん…ひ、人…人が…沢山…」
私はかなり人に弱い
ガクッと膝をついたのを最後に気を失った。

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