冬の稲妻

ブラックベリィ

044★翌日の2人 その2


 そう秀人に耳元でボソッと言われて、雅美は真っ赤になりながらも、秀人の肩周辺についた引っかき傷をさすりながら謝る。

 うっわぁー…………こんなにいっぱい…………。
 ボクってば……何回……引っかいたの?

 きっと、ピカッと光るたびに、キャーって叫んで…………。
 秀人君にしがみついて、爪を立てたり、引っかいたりしてたんだぁー…………。

 秀人君ってば、ぜんぜん怒ってない感じだけどぉ~……。
 でも……でも……うっわぁー……どうしょう………。

 「秀人君、ごめんね
  爪あと」

 その幼い姿と、シュンとした表情に、秀人はついクスクスと笑ってしまう。

 「怖かったんだろう」

 秀人は、気にしてないと、雅美を宥めるように背中をさすってやる。

 「うん…光るたびに
  ガリガリやっちゃった…
  ごめんねぇ………」

 性的な経験が無くて…………。
 なんにも、知らない雅美を…………。

 自分好みに育てる? しこむ? なんて…………。
 ちょっと、アレだけど…………。

 光源氏をするのもいいなぁ…………。

 内心でかなり危ない? いけない? ことを考えながら、秀人は笑う。

 




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