冬の稲妻
038★快感?快楽?でも苦しいの
秀人の与える快感に、性的経験のほとんどない雅美は、付いていけなくなり苦しんでいた。
 が、それでもやりたい盛りの高校生。
性的なことには好奇心たぁーっぷりだし、カミナリは怖いしと色々な思いが混ざっていたので、大きすぎる快感に苦しみながらも、止めて欲しいとは思っていなかった。
そんな雅美の表情と嬌声を楽しんでいた秀人は、止めてやる気などまったくなかったが、雅美に質問する。
快感を嫌がったりしても困るし、俺を嫌ったらイヤだから…………とりあえず、共感するふりでもするかぁ。
「本当に、苦しいのか?雅美は」
愛撫の手を緩めない秀人の問い掛けに、雅美は即座に答える。
「うん」
気持ちイイのは、確かなんだけど、苦しいのも本当なの。
でも、秀人君に、どう説明したらイイか?判らない。
だけど、止めて欲しいわけじゃないから……困っちゃう……。
秀人は、雅美に女性経験なんて無いと判っていた。
その為に、雅美が、快楽を知らないことも、快感を逃がすことも出来ないと知っていた。
だから、雅美にとって、良すぎる快感は、苦痛にしかならないことも理解《わか》かっていた。
それでも、自分の欲望(出来れば、雅美を抱きたい)の為に、しれっと言う。
「気持ち良いんじゃないのか?」
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