冬の稲妻

ブラックベリィ

036★打算が湧き上がるのはしょうがないコト……かな


 「気持ち良いだけってのは?
  ほら、雅美」

 素直に愛撫に応える雅美の躯に、秀人は愛しさを感じ始める。

 いっそのこと、俺の『女』にしちまいたいぜ。

 内心の思いのまま、秀人は濃厚な愛撫で、雅美の言葉を引き出す。

 「うーん、気持ち良い」

 雅美の可愛い声に、秀人のなかに打算が生まれ始める。

 「ほら、そうだろう」

 「うん」

 本気で素直な雅美に、秀人は自分の都合のいいように躯をいじり、感じさせる。

 いいや、教え込んじまえ。
 手元においておけば楽しいよなぁ、実際。

 女はポイッだな、これなら。

 まぁ、実際に、ここ使わせてもらうのは無理だろうけど、口ぐらい使ってくれるようになる………かもしれないしな。
 これのほうが、絶対に美味しいよな。

 そんな秀人の邪な思惑をまったく気が付かない雅美は、潜在意識の中にデデェーンと存在するカミナリの恐怖を忘れる為に、快感に没頭していく。

 「ああーん…いい…
  そこぉ…もっとぉ………」

 なんのためらいもなくでる嬌声に、秀人は含み笑いをする。

 「くっくっくっくっ……
  気持ち良いか?…雅美……」





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