ベルリーナ家は今日も平和です。

そるるるるると

第2話‐ファンとイデアの黒歴史の件‐

「ファンって昔からいい子だったよね」
 イヴが突然言い出した。
「ちょw兄様www突然当たり前のことを言い出すのやめてくださいwww」
「ラル、笑いながら話すのやめなさい」
 言われてもまた1時間後には戻っているのがラルの通常である。
「そうだったっけ??昔はめっちゃ走り回ってた気がするんだけど……」
「マリアお姉様、記憶が行き違ってますよ。走り回っていたのは私です」
「あ、そっか」
 二人の会話はなんだか女子高生的な雰囲気が感じられる。
「ファンはいい子というより冷静なんじゃないですか?お兄様」
 リリカが敬語使ってる…!?とラルが何気に驚いていたが、誰も気にしなかった。
「あ、確かに~!アンジェ失踪事件のときとか冷静で居てくれて……」
「お姉様……その話はもう禁句で……」
 恥ずかしさで顔を真っ赤にしたアンジェがリラを止めた。
「あ、ごめんね……」
「でもファンっていつも冷静!って訳では無いんだよねぇ」
 いつからかファンの褒め合いのようになってしまっている。
「確かファンが10歳くらいのときにさ、またメシアがメシアになったじゃん??」
 マリアは未だにイデアのことをメシアと呼んでいる。
「?」
 全員覚えていないらしいが、マリアは気にせず続ける。
「それでさ、そのときにもまた暗黒微笑ダークネス・スマイルって言ったのね?」
「お姉様、やめてください、それ以上は私の黒歴史を晒すことn」
「それでねーーー」
 イデアが止めるも、聞こえていないようだ。
「その単語発した時にファンだけ理解出来なかったらしいの。」
 はっ、と何か思い出したようにファンが察した。
「それでね、ずっと聞いてたんだよ、メシアに。暗黒微笑ってなんですか?って。そしたらそっから2人で厨二病になったんだよね、あ、間違えた。救世主になったんだった」
 ここまで一応聞いていた一同だが、同時に突っ込みを入れ始めた。
「話が違ってきてるよ…?」
「とりあえず2人可哀想」
「お姉様、それは少し違うのでは……?」
 などなど…
「んぇー?………じゃあ違うんだね!ごめん!!」
 こうして、2人の1番知られたくない黒歴史が晒されたのである。
 ちなみにファンは途中から(恥ずかしさのあまり)逃げ出していた。




大変長らくお待たせいたしました!!!
待ってる人居ないだろうけど!!!!!!
お詫びと言ってはなんですが、ファンとイデアの救世主状態のお話載っけときます。





「姉様。」
「なんだい?我が弟よ。」
 救世主になると話し方がおかしくなるらしい。
「暗黒微笑とはなんですか?」
「っ…!!!弟よ……!!ついにその言葉に手を触れてしまったか……!!」
 無駄なリアクションをするイデアと後ろで笑いをこらえるマリアの図を想像してみてほしい。
「……そんなに危険な言葉なんですか?」
 そして真に受けるファンの図も。
「危険なんてレベルじゃない。世界が滅びるかもしれないぞ」
 いちいち大袈裟だが、身内が嘘をつくはずないと信じ切ってる純粋ぴゅあぴゅあファン君。
「我が弟よ、一緒に戦ってくれないか?…我が家族の為に、世界の為に。」
 この言葉を発しただけで世界が滅びるのならばもうすでにこの世は無くなっているはずだ。
「どんな言葉なら対抗できるのですか?」
「この言葉に打ち勝つにはこれしかないんだ…!!」
 傍観者が何人か増えたようだ。
「その言葉は……」
「言葉は…??」
「……エターナルフォースブリザード??」
 すぐには浮かばず、好きな本のセリフから取ったようだ。さらに疑問形となっている。
「じゃあ、2人でこの言葉を言えば世界が救えるんですね!」
「そ、そうだ」
「じゃあ言いましょう!姉様!」
 冷静だったはずのファンがぶっ壊れている。日頃のニートによるストレスだろうか。
「では、伝説の師匠に教わった詠唱を今からする。時が来るまでしばし待て。」
 それっぽいセリフを吐いて、何かを呟き始めた。
「……忘れた(小声)」
 幸いファンには聞こえていないようだ。
「…………行くぞ…」
 ファンは本当に出せると思っているのだろうか。
「これ本当に出たら俺、将来国王の仕事やってやるよ」
 フラグを建ててしまった方が1名現れた。
「放て!!!!!」
「は、放て!!(?)」
「エターナルフォースブリザード!!!!!!!!」
 当たりを氷が覆い尽くした。これは想像ではない、事実だ。
「……え?」
 その場にいた全員が声を揃えた。
「やっば……国王の仕事しなきゃいけなくなったじゃん……」
 イヴのことは今後、Mr.フラグ建設者とでも呼んでおこうかと思う。
「姉様!!これで世界が救えましたね!!よかっです!!」
「そ、そうだな!!」
 本人もまさか出来るとは思っていなかったらしい。純粋なファンの願いが叶ったようだ。
 ちなみにMr.フラグ建設者が国王の仕事ちゃんとやったのは1日だけだったようだ。






ここまで読んでくれてありがとうございました!!!!読むのだるかったですよね!!私もです!!!次回、未定!!!ありがとうございました!!

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