ベルリーナ家は今日も平和です。
1話-アンジェ失踪事件-
先に言っておきます。平仮名ばっかで読みにくいです。それでも大丈夫な方のみスクロール願います……
これは、10年前のお話・・・
「おにいしゃま、おねえしゃま!!」
かわいらしい足音で駆け寄ってくるのは、昨日5歳になったばかりのアンジェだ。
「どうしたの?アンジュ」
「イヴおにいさま、この子はアンジュじゃなくてアンジェですよ……」
「……?あっ、えっ、ご、ごめんな……アンジュ」
注意されても直らないのがイヴの昔からの癖だったらしい。
「にいさま、ねえさま、おとうさまとおかあさまがまってますよ」
突然、後ろから声がした。ファンだ。6歳なのに誰よりも冷静になれるのがファンの良いところだ。どこかのニート(仮)にも見習ってほしい。
「お、ありがとな、ファン」
昔は素直に褒める兄だったようだ。
「いえ、にいさまたちにつたえるのがぼくのやくめなので……」
「ファン、そこは甘えておきなさい」
透き通るような声を発したのはこの8人の母親の国王王妃だ。
「はい、おかあさま」
なんだかしつけられているみたいだが、そこは気にしないで行こう。
「おにーちゃん!おねーちゃん!!はやく!!メシアがメシアになる!!」
メシアというのは……
「マリアおねぇさま!わたしはイデアです!!」
そう、イデアのことである。
「メシアって??」
その場にいた全員が言った。
「救世主!!」
その場の空気が凍った。
「おーい!!みんな、何してるんだい??」
陽気なロリk……いや、ここは国王(仮)と言っておこう。陽気な国王(仮)が空気を読まずやってきてしまった。
「あ……おとうさま……」
全員がお父様に注目した一瞬の出来事だった。
「あれ?アンジュは??」
イヴのアンジェの呼び方はまだ直っていない。
「あら……?確かに居ないわね」
齢5歳を外に放つ……それはもう死を表しているも同然……
「ねえさま」
重い空気を切り裂くように(6歳が発しているとは思えない冷徹さで)ファンが言った。
「まだおうきゅう、もしくはていえん……?にいるはずですよ、はやめにさがさないとくらくなります」
6歳に正論を言われる10歳、9歳がいるだろうか。少なくとも私はいないと思う。
「そ、そうね……みんなで手分けして探しましょう!!」
我に返ったようにお母様が言い出した。
「え??何が起きてるんだい??」
理解不能なお父様。だがそれを説明している暇はない。
日没まであと10時間。7人で手分けして探せばすぐのはず……だった。
「アンジェー??どこー??」
暗くなった庭園に兄妹の声が響く。
「こっち、いない」
お父様とお母様はラル、リリカの世話をしている。流石に4歳に探させる訳にはいかない。
「アンジュー……戻ってきてー」
いつまで経っても呼び方はアンジュのまま、更にはとてつもない棒読みだ。
「もう……くらすぎてみえないですよ、ねえさ……ん??」
ファンが、暗くなった正面玄関に人影を見つけた。
「どうしたの??アンジェ、見つかった??」
嬉しそうな顔でリラが近づく。
「どうした!!?このわたしの暗黒微笑をつかうか!!?」
イデアが完璧に厨二病に進んでしまった。お父様のくれた本のせいだろう。
「イデア、だーくねすすまいる……?はえんりょしておくね」
「やくにたてなくてすまないっ……」
話し方が兵士のようだったが誰も突っ込まなかった。
「あの……ねえさま……」
置いていかれたファンが気まずそうに話しかけた。
「あ、ごめん!!それで……アンジェみつかったの??」
流石は天然お姉様リラ。完璧に忘れていたようだ。
「そこでねてますよ」
「!!?」
全員の動きが止まった。1人動き続けていた人もいるが……
「アンジェ!!」
リラが駆け寄る。
「んみゅぅ……??あれ??おねぇしゃま??」
脱走したことを覚えていないようだ。
「良かったぁ……!!一時はどうなるかと……」
泣きそうな声でリラがアンジェを抱きしめる。
「え??おねぇしゃま、なんでないてるの??」
状況を把握出来ていないようだ。
「おー、アンジェみつかったの??よかったじゃん!!」
1人テンションが変わらないのはマリアしかいない。兄妹が行方不明になって明るくいられるのはすごい事だと思う。
「ふふ、とりあえずなかにはいろう??ここじゃさむいからね」
「おおおおぉ!!!!アンジェェえええええええええええええええええええええええええ!!!無事だったかああああああぁぁぁああああああぁぁぁ!!!」
戻って早々お父様の叫び声が広がった。流石はロリコン。行動が違う。
「今後は、アンジェと行動を共にする兄妹を付けなきゃね……」
苦笑いでお母様が言う。
「それなら、ファンがいいよ!!」
まるで押し付けるかのようにイヴが言った。
「そうね、ファンなら歳も近いし面倒みもいいからぴったりね!」
納得されてしまった。こういう場合、基本は1番上のイヴが見るはずだが仕方がない。それにアンジェも、こんなニート(仮)と行動したくはないだろう。
「ぼくですか??わかりました」
素直に引き受けるファン。彼は本当にいい子すぎる。
このような事件(?)があってからアンジェにはファンが付くようになったとさ……めでたしめでたし??
これは、10年前のお話・・・
「おにいしゃま、おねえしゃま!!」
かわいらしい足音で駆け寄ってくるのは、昨日5歳になったばかりのアンジェだ。
「どうしたの?アンジュ」
「イヴおにいさま、この子はアンジュじゃなくてアンジェですよ……」
「……?あっ、えっ、ご、ごめんな……アンジュ」
注意されても直らないのがイヴの昔からの癖だったらしい。
「にいさま、ねえさま、おとうさまとおかあさまがまってますよ」
突然、後ろから声がした。ファンだ。6歳なのに誰よりも冷静になれるのがファンの良いところだ。どこかのニート(仮)にも見習ってほしい。
「お、ありがとな、ファン」
昔は素直に褒める兄だったようだ。
「いえ、にいさまたちにつたえるのがぼくのやくめなので……」
「ファン、そこは甘えておきなさい」
透き通るような声を発したのはこの8人の母親の国王王妃だ。
「はい、おかあさま」
なんだかしつけられているみたいだが、そこは気にしないで行こう。
「おにーちゃん!おねーちゃん!!はやく!!メシアがメシアになる!!」
メシアというのは……
「マリアおねぇさま!わたしはイデアです!!」
そう、イデアのことである。
「メシアって??」
その場にいた全員が言った。
「救世主!!」
その場の空気が凍った。
「おーい!!みんな、何してるんだい??」
陽気なロリk……いや、ここは国王(仮)と言っておこう。陽気な国王(仮)が空気を読まずやってきてしまった。
「あ……おとうさま……」
全員がお父様に注目した一瞬の出来事だった。
「あれ?アンジュは??」
イヴのアンジェの呼び方はまだ直っていない。
「あら……?確かに居ないわね」
齢5歳を外に放つ……それはもう死を表しているも同然……
「ねえさま」
重い空気を切り裂くように(6歳が発しているとは思えない冷徹さで)ファンが言った。
「まだおうきゅう、もしくはていえん……?にいるはずですよ、はやめにさがさないとくらくなります」
6歳に正論を言われる10歳、9歳がいるだろうか。少なくとも私はいないと思う。
「そ、そうね……みんなで手分けして探しましょう!!」
我に返ったようにお母様が言い出した。
「え??何が起きてるんだい??」
理解不能なお父様。だがそれを説明している暇はない。
日没まであと10時間。7人で手分けして探せばすぐのはず……だった。
「アンジェー??どこー??」
暗くなった庭園に兄妹の声が響く。
「こっち、いない」
お父様とお母様はラル、リリカの世話をしている。流石に4歳に探させる訳にはいかない。
「アンジュー……戻ってきてー」
いつまで経っても呼び方はアンジュのまま、更にはとてつもない棒読みだ。
「もう……くらすぎてみえないですよ、ねえさ……ん??」
ファンが、暗くなった正面玄関に人影を見つけた。
「どうしたの??アンジェ、見つかった??」
嬉しそうな顔でリラが近づく。
「どうした!!?このわたしの暗黒微笑をつかうか!!?」
イデアが完璧に厨二病に進んでしまった。お父様のくれた本のせいだろう。
「イデア、だーくねすすまいる……?はえんりょしておくね」
「やくにたてなくてすまないっ……」
話し方が兵士のようだったが誰も突っ込まなかった。
「あの……ねえさま……」
置いていかれたファンが気まずそうに話しかけた。
「あ、ごめん!!それで……アンジェみつかったの??」
流石は天然お姉様リラ。完璧に忘れていたようだ。
「そこでねてますよ」
「!!?」
全員の動きが止まった。1人動き続けていた人もいるが……
「アンジェ!!」
リラが駆け寄る。
「んみゅぅ……??あれ??おねぇしゃま??」
脱走したことを覚えていないようだ。
「良かったぁ……!!一時はどうなるかと……」
泣きそうな声でリラがアンジェを抱きしめる。
「え??おねぇしゃま、なんでないてるの??」
状況を把握出来ていないようだ。
「おー、アンジェみつかったの??よかったじゃん!!」
1人テンションが変わらないのはマリアしかいない。兄妹が行方不明になって明るくいられるのはすごい事だと思う。
「ふふ、とりあえずなかにはいろう??ここじゃさむいからね」
「おおおおぉ!!!!アンジェェえええええええええええええええええええええええええ!!!無事だったかああああああぁぁぁああああああぁぁぁ!!!」
戻って早々お父様の叫び声が広がった。流石はロリコン。行動が違う。
「今後は、アンジェと行動を共にする兄妹を付けなきゃね……」
苦笑いでお母様が言う。
「それなら、ファンがいいよ!!」
まるで押し付けるかのようにイヴが言った。
「そうね、ファンなら歳も近いし面倒みもいいからぴったりね!」
納得されてしまった。こういう場合、基本は1番上のイヴが見るはずだが仕方がない。それにアンジェも、こんなニート(仮)と行動したくはないだろう。
「ぼくですか??わかりました」
素直に引き受けるファン。彼は本当にいい子すぎる。
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