異世界に行ったら国が衰退していたので、不動産屋をしていた経歴を生かしてエルフの王女と国を立て直す。
第92話お母さん! 適材適所があります!
____ところ代わり現在。
「ヴァニアルちゃん! それ重たいでしょ!? 俺が持つよ!」
「え? いや、いいよ。僕、男の子ですから力には自信がありますから!」
そう言ってヴァニアルは力こぶを作るが、目に見えた隆起は上腕二頭筋に出現せず、むしろ、揺れる乳が女性的であるという事実を本人は自覚していない。
「はいはい! みんな、集中集中!」
ヴァニアルが参加し、男どもの士気が上がったのは良いが、作業効率はとんでもなく落ちた。
目の前に超絶可愛い少女がいるのだ。
無理もないか。
しかし、このままでは国の復興が進まない。
腕を組み、思案しているとゴーレム幼女の不機嫌そうな声が横から聞こえた。
「ったく、あいつら私という可憐な少女がいるのに元男に鼻の下を伸ばすなんて歪な性癖だみそ」
ゴーレム幼女は、お洒落とかしないくせに何気に自己評価高いから思わぬ新キャラの登場に自身のポディションを奪われないか戦々恐々なのだろう。
そりゃ、毒も吐きたくなるわな。
しかし、ゴーレム幼女が言うようにこのままでは作業効率が悪く、地方の公共事業かと思える程、時間が掛かってしまう。
「ゴーレム幼女よ。このままでは作業効率が悪いな。何か手はあるか?」
「うーん。あいつをこの国から締め出せば良いみそ」
「そう露骨に敵意剥き出しにするのやめなさい。元はと言えば君が起こしたことでしょうが」
「ぐぬぬ......」
俺から正論を言われ、ゴーレム幼女はプクッと頬を膨らませる。
「ああやって、チヤホヤされるのなんて私は嫌みそ。あんなのタダの見世物小屋の人間だみそ」
「まぁ、分からんことないけど......。お! そうか! それだ!」
何かを閃いたように俺はポンと手を打ち、作業中のヴァニアルを呼び寄せる。
「おーい! ヴァニアル! こっち来てー」
ヴァニアルは呼ばれて小走りでこちらに向かって来る。
走る姿まで絵になる。
ダラシない顔を浮かべていると、ゴーレム幼女に脇腹を小突かれた。
「はあはあ。花島、どうした?」
小走りしただけなのに息切れをしている。
やはり、女の子になったことで体力面も落ちているようだ。
「ヴァニアル、お前はもう作業しなくていい」
「え!? なんで!? 僕、やっぱり足手まといだった!?」
「いや、そういう訳じゃない。いいか? 適材適所という言葉がある。君には君のやるべき事をやって貰いたい」
ヴァ二アルは小首を傾げながら。
「適材適所? なんだか分からないけど、どうすれば良いのかな?」
「うむ。じゃあ、とりあえず、王宮に戻るとするか。ゴーレム幼女に衣装を作って貰うからそれに着替えてくれ」
「え!? また着替えるのか!? なんか、僕、遊ばれてない!?」
「遊ばれてない。とりあえず、適材適所だから」
「だから、適材適所ってなんなのさー!」
何の打ち合わせもしていなかったので意思疎通の能力を利用してゴーレム幼女にテレパシーを送ってコスチュームデザインをゴーレム幼女に伝えた。
まさか、ハンヌ戦で得た特殊な力をこのタイミングで使用するとは思わなかった。
ゴーレム幼女は「何の説明も無しにいきなり頭の中に入ってくるなみそ」とプチイライラ。
この力は本当に便利だ。
今はこのように意思疎通しか出来ないがいずれ烏合の集を操れるくらいの能力使いになりたい。
そして、分かり易いくらいのハーレムを作りたい。
頭の中で妄想を巡らせているとゴーレム幼女が全力で走ってきて、俺にドロップキックを浴びせ。
「変な妄想を私の中に勝手に送り込んでくるなみそ!」
「ぶへぇ!」
青々とした空を眺めながら、この力をコントロールするには些か時間がかかりそうだと痛感させられた。
「ヴァニアルちゃん! それ重たいでしょ!? 俺が持つよ!」
「え? いや、いいよ。僕、男の子ですから力には自信がありますから!」
そう言ってヴァニアルは力こぶを作るが、目に見えた隆起は上腕二頭筋に出現せず、むしろ、揺れる乳が女性的であるという事実を本人は自覚していない。
「はいはい! みんな、集中集中!」
ヴァニアルが参加し、男どもの士気が上がったのは良いが、作業効率はとんでもなく落ちた。
目の前に超絶可愛い少女がいるのだ。
無理もないか。
しかし、このままでは国の復興が進まない。
腕を組み、思案しているとゴーレム幼女の不機嫌そうな声が横から聞こえた。
「ったく、あいつら私という可憐な少女がいるのに元男に鼻の下を伸ばすなんて歪な性癖だみそ」
ゴーレム幼女は、お洒落とかしないくせに何気に自己評価高いから思わぬ新キャラの登場に自身のポディションを奪われないか戦々恐々なのだろう。
そりゃ、毒も吐きたくなるわな。
しかし、ゴーレム幼女が言うようにこのままでは作業効率が悪く、地方の公共事業かと思える程、時間が掛かってしまう。
「ゴーレム幼女よ。このままでは作業効率が悪いな。何か手はあるか?」
「うーん。あいつをこの国から締め出せば良いみそ」
「そう露骨に敵意剥き出しにするのやめなさい。元はと言えば君が起こしたことでしょうが」
「ぐぬぬ......」
俺から正論を言われ、ゴーレム幼女はプクッと頬を膨らませる。
「ああやって、チヤホヤされるのなんて私は嫌みそ。あんなのタダの見世物小屋の人間だみそ」
「まぁ、分からんことないけど......。お! そうか! それだ!」
何かを閃いたように俺はポンと手を打ち、作業中のヴァニアルを呼び寄せる。
「おーい! ヴァニアル! こっち来てー」
ヴァニアルは呼ばれて小走りでこちらに向かって来る。
走る姿まで絵になる。
ダラシない顔を浮かべていると、ゴーレム幼女に脇腹を小突かれた。
「はあはあ。花島、どうした?」
小走りしただけなのに息切れをしている。
やはり、女の子になったことで体力面も落ちているようだ。
「ヴァニアル、お前はもう作業しなくていい」
「え!? なんで!? 僕、やっぱり足手まといだった!?」
「いや、そういう訳じゃない。いいか? 適材適所という言葉がある。君には君のやるべき事をやって貰いたい」
ヴァ二アルは小首を傾げながら。
「適材適所? なんだか分からないけど、どうすれば良いのかな?」
「うむ。じゃあ、とりあえず、王宮に戻るとするか。ゴーレム幼女に衣装を作って貰うからそれに着替えてくれ」
「え!? また着替えるのか!? なんか、僕、遊ばれてない!?」
「遊ばれてない。とりあえず、適材適所だから」
「だから、適材適所ってなんなのさー!」
何の打ち合わせもしていなかったので意思疎通の能力を利用してゴーレム幼女にテレパシーを送ってコスチュームデザインをゴーレム幼女に伝えた。
まさか、ハンヌ戦で得た特殊な力をこのタイミングで使用するとは思わなかった。
ゴーレム幼女は「何の説明も無しにいきなり頭の中に入ってくるなみそ」とプチイライラ。
この力は本当に便利だ。
今はこのように意思疎通しか出来ないがいずれ烏合の集を操れるくらいの能力使いになりたい。
そして、分かり易いくらいのハーレムを作りたい。
頭の中で妄想を巡らせているとゴーレム幼女が全力で走ってきて、俺にドロップキックを浴びせ。
「変な妄想を私の中に勝手に送り込んでくるなみそ!」
「ぶへぇ!」
青々とした空を眺めながら、この力をコントロールするには些か時間がかかりそうだと痛感させられた。
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