異世界に行ったら国が衰退していたので、不動産屋をしていた経歴を生かしてエルフの王女と国を立て直す。
第20話お母さん! 異世界に水洗トイレを作る!③
______ゴーレムの城______
とりあえず、俺たちは城に戻った。
魔法少女は病人のように肩を俺と魔法婆に担がれ、足を引きずりながら帰宅。
先程まで宴をあげていた楽しい雰囲気とはうって変わってお葬式状態だ。
その雰囲気を強調するように空から大粒の雨が降り、空が俺たちに余計な演出を施してくる。
魔法少女に目を向けると、魔法婆が「寒いだろ」と言って肩にかけてあげた毛布の毛をブチブチとむしっている。
静かになった部屋に毛布のむしる音が響き、見ていていたたまれない。
流石の俺も魔法少女に声をかける事が出来なくて、モヤモヤとしていた空気を変えようとゴーレムが声をかけるが... ...。
「まあ、ケツにキスされたくらいで落ち込むなみそ!」
このゴーレムバカは頭まで石で出来ているのか?
デリカシーのかけらもない発言を魔法少女にかける。
そして、魔法少女が「フッ」と笑い。
「ファーストキスがお尻ってどう思う?」
「... ...」
「... ...」
「... ...」
誰も魔法少女の質問に答えるどころか、目を合わせることすら出来ない。
「ねえ... ...。どう思う?」
再び、ゴーレムが回答。
「口で物食べてケツからうんこ出すから入口と出口が逆になっただけみそ!」
こいつは本当に何がしたいのか。
「じゃあ、あんたケツから食べて口から出したいと思う?」
「絶対嫌だみそ! クソきたねえみそ!」
魔法少女は再びふさぎ込んでしまった。
... ...無理もない。
このゴーレムは一人で暮らしていた期間が長かったのであろう。
こいつは既に人の気持ちが分からないモンスターになってしまった。
俺はそれらの状況を見て心の中で笑ってしまう。
俺も人の気持ちが分からないモンスターなのである。
そして、おもむろに話を切り出した。
「で、新しい水洗トイレどうする?」
「は? あたしはもう、反対よ! あんなもの作るの!」
魔法少女はものすごい剣幕で俺を見やる。
「でもさ、あった方がいいじゃん」
「いやよ! 絶対にいや! もう、あんな思いしたくない!」
魔法少女は頭を抱え、赤毛をこれでもかというほどに振り、発狂。
俺は心の中で「これだから、女ってやつはすぐにヒステリーをおこしやがる」と文句を垂れる。
こういう女は一発ぶん殴って黙らせるのに限る。
ぶん殴ろうと思い、魔法少女に近づいた時、魔法婆が口を開く。
「今日はもう遅いし、寝よう」
危うく、魔法婆が言い出さなければこの場は完全なる修羅場となっていたに違いない。
魔法婆は下を向く魔法少女の脇を持ち、立ち上がらせると奥にある部屋に連れていった。
その場には俺と金色の髪をクルクルと弄っているゴーレムだけになってしまった。
「ゴーレムは水洗トイレ欲しいか?」
「うーん。確かにあれば嬉しいみそ! でも、ケツにキスされるのは絶対に嫌みそ!」
「そうだよな... ...」
俺はウォシュレットが大好きだ。
もし生まれ変われるとしたら一度くらいはウォシュレットかTOTOの社員になってもいいと考えたこともある。
ケツに刺激が来る事に対して慣れていた俺はケツにキスされる感触なんかどうってことないが、ウォシュレットを経験したことのない者は嫌がる気持ちは分かる。
先程よりも雨の音が強く聞こえた。
まるで俺たちのバラバラな気持ちを表すかのように無数の雨粒はポツポツ、ザアザ、トントンと三者三葉な音を出している。
城の窓枠を見ると、風により運ばれた雨水のおすそ分けが小さな水たまりを作っている。
「____!? これだ!」
それを見て俺はあることを閃いた。
とりあえず、俺たちは城に戻った。
魔法少女は病人のように肩を俺と魔法婆に担がれ、足を引きずりながら帰宅。
先程まで宴をあげていた楽しい雰囲気とはうって変わってお葬式状態だ。
その雰囲気を強調するように空から大粒の雨が降り、空が俺たちに余計な演出を施してくる。
魔法少女に目を向けると、魔法婆が「寒いだろ」と言って肩にかけてあげた毛布の毛をブチブチとむしっている。
静かになった部屋に毛布のむしる音が響き、見ていていたたまれない。
流石の俺も魔法少女に声をかける事が出来なくて、モヤモヤとしていた空気を変えようとゴーレムが声をかけるが... ...。
「まあ、ケツにキスされたくらいで落ち込むなみそ!」
このゴーレムバカは頭まで石で出来ているのか?
デリカシーのかけらもない発言を魔法少女にかける。
そして、魔法少女が「フッ」と笑い。
「ファーストキスがお尻ってどう思う?」
「... ...」
「... ...」
「... ...」
誰も魔法少女の質問に答えるどころか、目を合わせることすら出来ない。
「ねえ... ...。どう思う?」
再び、ゴーレムが回答。
「口で物食べてケツからうんこ出すから入口と出口が逆になっただけみそ!」
こいつは本当に何がしたいのか。
「じゃあ、あんたケツから食べて口から出したいと思う?」
「絶対嫌だみそ! クソきたねえみそ!」
魔法少女は再びふさぎ込んでしまった。
... ...無理もない。
このゴーレムは一人で暮らしていた期間が長かったのであろう。
こいつは既に人の気持ちが分からないモンスターになってしまった。
俺はそれらの状況を見て心の中で笑ってしまう。
俺も人の気持ちが分からないモンスターなのである。
そして、おもむろに話を切り出した。
「で、新しい水洗トイレどうする?」
「は? あたしはもう、反対よ! あんなもの作るの!」
魔法少女はものすごい剣幕で俺を見やる。
「でもさ、あった方がいいじゃん」
「いやよ! 絶対にいや! もう、あんな思いしたくない!」
魔法少女は頭を抱え、赤毛をこれでもかというほどに振り、発狂。
俺は心の中で「これだから、女ってやつはすぐにヒステリーをおこしやがる」と文句を垂れる。
こういう女は一発ぶん殴って黙らせるのに限る。
ぶん殴ろうと思い、魔法少女に近づいた時、魔法婆が口を開く。
「今日はもう遅いし、寝よう」
危うく、魔法婆が言い出さなければこの場は完全なる修羅場となっていたに違いない。
魔法婆は下を向く魔法少女の脇を持ち、立ち上がらせると奥にある部屋に連れていった。
その場には俺と金色の髪をクルクルと弄っているゴーレムだけになってしまった。
「ゴーレムは水洗トイレ欲しいか?」
「うーん。確かにあれば嬉しいみそ! でも、ケツにキスされるのは絶対に嫌みそ!」
「そうだよな... ...」
俺はウォシュレットが大好きだ。
もし生まれ変われるとしたら一度くらいはウォシュレットかTOTOの社員になってもいいと考えたこともある。
ケツに刺激が来る事に対して慣れていた俺はケツにキスされる感触なんかどうってことないが、ウォシュレットを経験したことのない者は嫌がる気持ちは分かる。
先程よりも雨の音が強く聞こえた。
まるで俺たちのバラバラな気持ちを表すかのように無数の雨粒はポツポツ、ザアザ、トントンと三者三葉な音を出している。
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