乙女ゲー転生は心臓に悪いのです!

亜希野くるり

××第七話×× ××見る世界××

「ねえ君」

キタァァァァァ
まっっったく…面倒くさくなるから話しかけないでほしいんだけどなぁ…

「ねぇってば」
「何ですか!?しつこいなぁ」

瞬間、周りの空気が変わった
ヒソヒソ声で女子達が話す

「信じらんない…学校の王子様にあんな口調だなんて…」
「サイテー…」

やっぱり。
主人公はこの後助けてもらう設定になっている
その後、祐希ゆうきが告るってやつ
そこで選択肢が現れる
オッケーするorしない

もちろん。私は雪氷にぃと居たいからオッケーしないケド。

「やめろよ」

うん。そうなると思った

「あのなぁ、こいつは悪くねーの。しつこくした俺が悪い。だから、誤解しちまったかもしんねぇーけど…ごめんな?」

その後放課後、屋上に来るように言われた。
そこで告白…か
雪氷にぃ…今何してるんだろう…
「…おー。ほんとに来たw」
「どうして私を呼んだの?」
「あのな…俺、さ。お前の事、好きなんだよね」

うん。断るの中々に辛いわ
辛すぎる。
こーゆー時に雪氷にぃが居ればすんなりと断れたハズなのに

『そこにいる、とてつもなくドジでバカな奴さぁ…どうやって幸せにすんの?』

ふと脳裏をよぎるこの言葉

そうだよね。雪氷にぃ。

「…ごめんなさい」
「えっ…?今、何て…」
「ごめんなさい」

「ど、どうしてさ。俺はこの学校で人気者だ。俺と付き合えば君だって人気者に─」

…人気者人気者って…
人気なんて要らないの!
今必要なのは…

「よぉ」

…ん?
この声はまさか…

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