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勇者なしで魔王討伐 ~チートと愉快な仲間と共に~

夏季

2話 最初の友達

入学式が終わったあと、俺は寮にむかった。


俺がこれから住む寮は部屋は一人住むのには十分な広さがあり、最初から生活に必要なものは全部置いてあった。しかも、朝と夜ご飯も頼めば出てくる。安い割にとても充実してるな。
俺は体を洗ったあと、ベットの上に寝っ転がった。ふかふかとまではいわないが中々いいベットだ。


「勇者が死んだか……」


俺は今日の入学式での事を思い出す。
正直全然実感がわいてない。
王様の手紙にも書いてあったらしいから本当なのだろう。だとしたら、中々まずいのではないか。
今までは勇者のおかげで魔王たちがビビってあまり悪さをしなかった。魔王たちがこのことを知ったらすぐにでも攻めてくるだろう。
その時はもうみんな終わりだな……
俺はそんなことを考えている内に眠りについた。


翌朝。
広間には魔法大学の生徒全員が集まった。
他の学年もよばれてたらしい。しかし、俺たち新入生と比べて圧倒的に少ない。
1年ごとにテストがあるからだ。
そのテストは記述と実技の2つで、それが意外と難しいらしく毎年多数の留年者が排出されるらしい。留年者の多くは学校をやめてしまう。
だから卒業する頃には半分もいないんだとか。
そう考えると俺も怖くなってきた。
俺火とか水とかそういう系の魔法使ったことないんだよな……
そう不安におもっていると、いつの間にか前に立っていた校長が話始めた。


「今日諸君らに集まってもらったのには重要な報告があるからじゃ。ちゃんと聞いてほしい。」


校長の顔がだいぶ真剣だ。
よほど大切な話をするんのだろう。


「諸君らもしってるとおり昨日勇者が死んだ。
これは私たちにとってとても大変な事件じゃ。
このままでは私たちは魔王達に殺されてしまう。


そこでじゃ。今日からここクラウン魔法大学は新しい勇者として活躍できる者を作り出すことになった!今までの授業を魔王討伐のための実践練習に変えていくつもりじゃ。」


おぉ!これってもし強くなったら勇者になれるってことか!
すごくいい話じゃないか!と思ったのだが、
目を輝かせてるのは一部の者だけだ。とくに剣士と男子。勇者に憧れてるからな。
それ以外からは批判殺到だ。


「意味わかんないわよ!!!」
「今までやってきたことが無駄じゃないか!!!」
「魔王討伐のためにこの学校に入ったわけじゃないぞ!!!」


みんな一斉に文句を言う。たしかに、上の学年の人達はかわいそうだな。今までやってきたことが無駄になるのは。


「すまないがこういう決まりなのじゃ。
もしも勇者が死んだ時は魔法大学が協力すると。もし嫌ならこの学校を辞めてもらうしかない。」


校長が申し訳ないという顔をしながらそう言うと
生徒達が「死ねくそジジィ」だの、「髭伸ばしたらおしゃれだと思ってのかクソが」だの、「お前の話長すぎてうざいんだよ!」だのいいながら出ていった。
もうやめてあげて。校長泣きそうになってるよ。


「わしが決めたのではないのに……」


結局、残った生徒達は半分ちょいぐらいになってしまった。まぁそれでも十分多いが。
しばらくして気を取り直した校長が、


「残ってくれた生徒達よ。ありがとう。
諸君らには、今日から四日間かけて魔力量、体力、魔法と剣の技術を測定してもらう。その結果からS、A、B、C、Dの五つにクラス分けをさせてもらう。Sクラスに入れるようがんばってくれ。」


その後、俺達は四つのグループに分けられ試験会場に連れて行かされた。
ちなみに、四日間に分けられるのは確かな実力をはかるためだそうだ。
SクラスかAクラスには入りたいな!


しばらく歩くとでっかい訓練場についた。
それにしてもこの大学相当でかいな。ここに来るだけにも十分かかったぞ。今度暇な時探索してみよう。


最初は魔法技術のみるらしい。
向こうにある変な浮いた球体に魔法をあて強さと精度を測るらしい。
俺、あの球体に魔法当てれるかな。てか魔法出せるかな。やったことないからな。
不安に思った俺は列の後ろから二番目のところにならんだ。皆の魔法が見れるし、魔法が出なくても見られることがないからな。
一番後ろじゃないのは俺みたいに前から後ろに並んで来た奴がいたからだ。俺とほぼ同じ考えだろう。


待っている間俺は前の奴らが魔法を撃っているのを見てた。みんな「ファイアーボール」や「ウォーターランス」とか言って手から魔法を出している。ダメ元で俺も言うだけ言ってみよう。
それでもさすがに出ないのは恥ずかしいのでよく観察していると、


「ねぇねぇ、あなたなんで後ろ来たの?」


と、急に後ろから声をかけられたので振り返ると赤色のロングヘアーをしたものすごくかわいい顔をした子が立っていた。なんか一番後ろ取りに来た奴がいるなとは思ってたがこんなかわいいとは……


「ん?どうしたの?」


「い、いや!なんでもない!!」


黙ってガン見してしまった。
危ない危ない、こんな童貞みたいな反応したら経験のないかわいい男子みたいに思われてしまうじゃないか。まぁ童貞だけど。


「で、なんで?」


うーん、どうしよう。
魔法撃てないって言うの恥ずかしいな。
まぁ、どうせ見られるんだし言っとくか。


「俺、魔法撃ったことないんだよね。
だから見られんのがちょっと恥ずかしいんだ。」


俺は少し照れ笑いをしながら言った。
女はつまんねみたいな顔をして


「ふーん、なーんだ。」


とため息をつく。
なんだその態度。
そして、今度は、


「じゃあなんでここにきたのよ
お金の無駄遣いしにきたの?」


とプププと笑いながら馬鹿にするように言ってきた。こいつ、腹立つな……


「うるさい!逆に、なんでお前は後ろ来たんだ?」


そう聞くと、女はその言葉を待ってましたみたいな顔をしてその膨らんだ胸にドンと手を当てながら言った。


「やっぱり主役は最後に取っておかないとだからね!」


胸が揺れてエロいな。じゃなくて、何言ってんだこいつ。自信満々すぎるだろ。


「そんな自信あるのか?」


「当たり前よ。さっきからみんな撃ってるけどあんなのただの小さな鼻糞よ!私のはもっともっとすごいんだから!」


「すごいでっかい鼻糞なんだな。」


「殺すわよ。」


あぁ、怖い。すいません。
でも、そんだけ自信があるんだったら見てみたいな。俺が終わったあと見てみよう。


「ところであなたの名前きいてなかったわね。」


「俺はジンだ。」


「私はカエラよ。よしろくね。」


こうして俺はこの学校で一人目の友達が出来た。少し性格は残念だが、顔はいいからいっか。

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