双剣使いの暗殺者

sho

トラウマ

ルーグは村を出てリオンの街に向かう途中雨が降ってきたので、小さな村に村に立ち寄ることにした。
「えっ」
ルーグが村の中に入ると荒れた畑・傷ついた村人がルーグの視界に入った。
「何があったんですか」
近くにいた男性を捕まえて疑問をそのままぶつけた。
「ブルの群れに襲われたんだよ」
そう、男は強張った声で答える。
「ブルって確かイノシシ型のモンスターですよね。でもあれって、そんなに強くないはずじゃ」
ルーグは小声で呟いた。
ブルはただのイノシシより少し大きい程度のモンスターでいくら群れで来ても、村が半壊するほど被害受けるとはとても思えない。
「それだけでこんな被害が出ますか」
「フレイムブルだよ。あいつがブルの群れを引いてきたんだよ」
普通のブルの2,3倍の大きさで炎を吐くブルの上位種だ。
ステータスで身体保持されている冒険者には雑魚だが。
僕やこの村の人達には化け物そのものだ。
「ここ数日ずっとこの調子だ。リオンのギルドに依頼を出したが来るのに丸一日かかる。正直次に奴らが来たら村はおしまいだ」.
「クエストは受けてもらえたんですね」
「あぁ」
ルーグの質問に小さな声で返事をする。
「明日の朝には来るだろう」
「だがあいつらは夜に来る。もう間に合わない」
 村の終わり、家族が死ぬ苦しみ。
ルーグは、トラウマが蘇る。
そして、少し間を置いてルーグは答える。
「今夜僕が、戦います」
「何を言ってるんだ村の者でもない君にそんなことをさせれる訳がないだろう」
「気にしないでください。これは自己満足で自分のためでもあるので」

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