オタクとヤクザが恋したら…

かのちゃん

18 喧嘩〜決着〜

「今日の夜ご飯は、カレーライスだよぉ〜。」

やったあ!

「2人とも、手伝って。」

「はーい♪」

私達がお皿とスプーンをテーブルの上に、出し始めると……。
ピンポーン。

「誰だろ?」

美咲が玄関でサンダルを履いて、ドアを開けると……。

「……あのう、どちら様?」

「由香の彼氏だ。」

(めっっっっっっっっっっっっちゃ、イケおじ!!えっ!?この人が由香の彼氏!?あの子、イケおじ大好きだからねえ。)

「遼ちゃん!?」

「由香……。」

「花!迎えにきたよ!」

あっくんさんは、靴を放り脱いで、走って花のところへ。

「な、なんでここにいることわかったの!?」

「風の噂だ。」

……。

「ほら!黙ってないで、ちゃんと話して!」

わ!美咲、背中押さないでよ……。
って、距離近っ!これじゃあ、言葉が出にくい……。

「あ、あのさ……。」

「ん?」

「フィギュアのこと、あんなに責めたりしてごめんね。」

すると、遼ちゃんが私を優しくぎゅっと抱き締めた。

「いいんだ。俺も悪かった。あんなひどいことを言って。」

いいの。

「よかったね、由香。」

うん!
一方、花とあっくんさんはというと……。

「なあ花〜。ごめんってばぁ〜。」

「嫌だ!」

「……。」

美咲?

「おい、敦。」

声のトーンがドス低くなってる!

「えっ……。」

あっくんさんが振り返った時、美咲があっくんさんの頬を強く殴った。

「いってえ〜。」

美咲は、あっくんさんの胸ぐらを掴み……。

「てめえ、よくも花を泣かしたなあ!!去年の夏、彼女欲しいって私に泣いて頼んで、花を紹介してやったのに!!他の女とイチャイチャしてたってぇ?ふざけんじゃねえ!!花にはもう飽きたぁ?恋のキューピットである私が許さねえ!!花はもう、あんたのところには戻んないってさ。今住んでるマンションの鍵を花に渡せ!!で、お前は泣きながら巨乳女のところに住まわせるようお願いしろ!!二度と花の前にも、私の前にも現れんじゃねえ!!わかったか!!」

「あの女、やるなあ。」

美咲は、中学・高校の時はヤンキーだったんだって。
深夜徘徊したり、地元のヤンキーと喧嘩したり、タバコを吸ったり、お酒を飲んだり、学校にも行かなかったりっていう、超問題児だったらしくて、怒ったら元ヤンの血が騒ぐんだって。

「へえー。」

「は、はい〜!すみませーん!!」

あっくんさんは、慌てて美咲のところに逃げて、靴を履いて、アパートを出て行っちゃった。

「……ふう。スッキリしたぁ〜。」

(この女、是非皇牙組にスカウトしたい……!)

続く!

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