オタクとヤクザが恋したら…

かのちゃん

03 俺の女にならねえか?

あの優しい遼太郎さんが……ヤクザ!?
私、やばい人と絡まれちゃった!
てか、2ヶ月前、車に乗っちゃった!
遼太郎さんは、チンピラのところに歩き、ほっぺたを足で踏んだ。

「二度と、こんなことすんじゃねえ!!俺の女に手を出したら、ぶっ殺すぞ!!」

お、俺の女〜!?

「……あのう、心の声、漏れちゃってますよ?」

「……!」

ひえええ!銃をチンピラに向けちゃってるよ!
やっぱヤクザ怖い!!

「遼太郎さん!!車の中入りましょう!!」

「は、離せーーーー!!」






ふう〜。遼太郎さんを車の中に連れて、今、イベント会場まで送ってもらってます。
この人、全然ヤクザに見えないのは……私だけかな?
てか、ずっと思ったんだけど……。

「遼太郎さん。」

「ん?」

「さっきのあれ……。」

「……!?」

わ〜!スピード、落として!

「……わりい。つい、出しちまって……。」

私も。ごめんなさい……。

「いいんだ。」

で、さっきの話の続き……。

「俺の女って、どういうことなんですか?なんで、私にヤクザだということを隠したんですか?」

信号が赤で止まり、遼太郎さんは、真剣な顔になって、私の顔を見た。

「……お前のことが、好きだから。」

……!?私、顔が真っ赤になった!

「2ヶ月前から、ずっと想ってたんだ。もし、こんなことがあったら、お前を守れるような男になりてえと。」

遼太郎さん……。
遼太郎さんは、私の両手をぎゅっと握った。

「俺の女にならねえか?」

遼太郎さん……。

「私も。遼太郎さんのことが、2ヶ月前から好きでした……。これから、よろしくお願いします。」

「……ああ。」

遼太郎さん、私の肩に手を置いた!?
えっ!?か、顔が近くなって……!?
ま、まさか、キス!!!?
ちょっと待って!まだ、心の準備が……!
ププー!
遼太郎さん、前、前!

「ん?」

信号はいいタイミングで、青になってた。

「……すまん。」

そのまま、車は動き始めた。
遼太郎さん、かわいいところもあるんだね。
こうして、私達の交際がスタートしました!♡

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