世界最強の強くてニューゲーム

ゼクト

チャールズ・エドワード

「それにしても、貴族の洗脳か…」

洗脳方法については、スキルを習得したおかげか、何となくわかる。

しかし、それで成功するかはわからないし、自分がどれくらいの力を持っているのかもわからない。

何故なら、この男が、見せられたステータスとは、すべて裏ステータスで、見慣れている標準ステータスではなかったので、これがどのくらいのランクなのかがわからなかったのだ。

「それでも、あの集団に強化されているということは、強くなっているのだろうな…」

実際、それは街に行くまでにもわかっていた。

今、男は、人間国の侯爵領まで走っていっているのだが、明らかにつかまるまでのスピードとは違っていた。

そして、今回、この男がターゲットにしたのは、比較的最近侯爵になった貴族だった。

それでも、男爵や子爵に比べれば歴史のある貴族なのだが、それでも、侯爵としては短いし、普通の伯爵よりも短かった。

(まぁ、今は成功することだけを考えよう。)

そう思った男はそのまま無心になって、その侯爵の領地まで走っていった。

ずっと走り続けていると、5時間くらいしたところで、侯爵の街についた。

(まさか、こんなに早く着くとは…)

この時代には、まだ画期的な移動手段というものはない。

この世界の移動手段に関しては、徒歩か馬車くらいしかないのだ。

(そんなこと考えている場合ではなかった。
今は、とりあえず、領主邸のほうに向かわなければ…)

街門に関しては、冒険者ギルドのカードを見せれば簡単に入れてもらうことができた。

(まぁ、あのダンジョンの性で俺は弱くなっているように感じるだけで、もともとは強かったもんな。)

今のほうが強いのだが、こんなに簡単に街門を通れているのは、当時の自分のおかげでもあるので、ここには感謝しておかなくてはならない。

(さて、行くか。)

ここからは簡単だった。

まず、異常なまでに強化されたステータスを使って、領主邸に侵入。

侯爵が悲鳴を上げるよりも前に暗殺。

その後、変装をして、少しの変化でも気づいてしまうような側近に関しては、少し多めの魔力を使って、魅了、占領をした。

あのダンジョンの女に聞いた話によると、女性の場合は、洗脳による、忠誠心よりも、魅了による忠誠のほうが効果が高いらしく、そして、ある程度無茶なお願いでも聞いてくれるようになるらしい。

(まさか、ここまで簡単に言ってしまうとは…)

変装スキルに関しては、声帯を変えることもできるので、市民に声を聴かれても、声でばれるようなことはなくなった。

(あとは神の教えとでも言っておけばいいのか…)

そして、変装する領主の名前も決まったので、ダンジョンの方に報告をすることにした。

『今大丈夫でしょうか?』

『そろそろ連絡があると思っていました。
それでどのような名前になったのですか?』

『変装した貴族は、チャールズ、家名についてはエドワードです。』

『了解です。
それでは、あなたはこれから、領地経営にいそしんでください。
これは、人間国にとっても有利な展開になってしまいますが、今のうちに功績を上げて、できるだけ権力を持ってください。
そうですね…できれば特許を取れたらいいでしょう。
領地内では、研究職や生産職の方を優遇してください。
そして、それをすぐに自分たち領地の特産にするのです。』

『了解です。
それでは失礼します。』

そして、ダンジョンに寝返った半人間によるりょうち経営が開始されるのだった。

コメント

  • ノベルバユーザー395592

    毎回大事な部分で誤字、未変換があるのを何とかなりませんかw
    急に現実に引き戻された感が凄いですw

    0
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