転生させていただきます! 〜チート能力と異世界生活〜
#8 爵位とは? 貴族とは?
エルナとの婚約が決まった翌日、
俺はフリーだったので、王都のギルドに行ってみることにした。
グリホンディストのギルドより大きく
内装も美しかった。
俺は、掲示板へと向かった。
「ん〜、いいクエストないかな〜」
俺のランクは赤
赤ランクとなるとクエストも多くなり報酬も高くなる。
俺は、最初に目に入ってきた
キングブラックファング討伐のクエストをすることにした。
キングブラックファングとは、
ブラックファングの親玉でCランクの魔物なのだ。
俺は、王都から3キロ離れた森の中で
獲物を探していた。
すると、何かがサーチに引っかかった。
俺はその方向へと向かうと…
体長6メートルはあろうと思われる黒い狼がいた。あれがキング…
俺は、その光景を見てビックリした。
なぜなら、キングが目の前にいる白い狼に攻撃しているのだ。
なんだあの白い狼…
高位鑑定で見てみると、
【名前】   ブラックファング(変異種)
【種族】   魔物
【性別】  雌
【レベル】 13
【HP】   120/990
【スキル】 噛みつき・毒牙・咆哮
変異種か、
俺はその白い狼を助けるのも兼ねて
キングを倒すことにした。
俺は、キングの背後に回り飛び上がった。
身体が下へ落ちると同時にキングの首を
切り落とす。
なんとこんだけで10秒も立っていないのだ。我ながら恐ろしい。
俺は、怪我をしている白い狼に近づきヒールを掛けた。
狼は暴れようとしたが、俺に害はないと思ったのだろうか、それ以来大人しくしてくれた。
そうだ、そういや魔獣主従契約みたいなスキル持ってた気がする。
このスキルについて調べてみると
一方的にこのスキルを発動しても意味がなく、相手が心を許してくれたらそこで初めて行使されるスキルらしい。
俺は、どうすればいいかわからなかったが
白い狼に念話を飛ばしてみた。
(はじめまして、白い狼さん)
(……言葉、わかるの?)
お、話してくれた!
(あぁ、わかるよ。もう怪我はない?)
(うん、もう大丈夫みたい…あり、がとう!)
なんてかわいいんでしょ!
(提案があるんだけど…俺と契約してくれないかな?)
(うん、いいよ!お兄さん名前なんていうの?)
(ハヤテだよ)
(ハヤテ様だね、ヨロシク!)
契約には名前を付けないといけないということで、女の子ということもあり
ハクにした。そのままなんだけど…
俺は、キングの死体をアイテムボックスに入れて王都へと帰った。
もちろんハクも連れて…
白い狼が街を歩いていたらみんな怖がるので、小さくなれる?と聞くと出来るというのでしてもらうとかわいい白柴になった。
ギルドに行ってキングの肉を買い取ってもらい、ギルドカードを提出する。
『えぇぇぇぇぇぇ!!!!!?』
また似たようなことが起こり、
赤だったギルドカードは、金色に輝いていた。
翌日、
今日は爵位が与えられる日だ。
俺は正直受け取りたくなかったのだが、
受け取らないと結婚できないので受け取る羽目になったのだ。
まぁエルナと生活できるなら良いんだけど
俺は、王都に家が無いため王城に住まわせてもらっている。
おそらく今回の爵位とともに公爵邸をくれると思う。
陞爵の儀の前に国王陛下に呼ばれていた俺は、会談室へと入った。
そこには、国王陛下とロンスさん、見たことのない男性が一人いた。
『まぁ、ハヤテ殿そこに座りたまえ…』
ん?なんか嫌な予感が、
『君を呼んだのは、少し注意しようと思ってな、頼む、』
『はじめまして、私はアルバート王国王都ギルド統括をしております。ルート・デ・ファンスと申します。』
ギルド統括…
この国のギルドの偉いさんか。
俺になんの…あ、もしかして…
『今日お呼びしたのは、これからのクエストについてです。貴方は今、金ランクですよね?この国では、金の人は3人しかいないんです。ましてや赤から金なんて…そんな人はいないんです。王様から話を聞いて納得しましたが、これからは私を必ず呼んでください。』
この国に3人しかいないのか…
それは不審に思うわけだ…
「分かりました。次回からそうさせていただきます。本当にすいません…」
『いえいえ、大丈夫ですよ。それと貴方のランクをプラチナに変えたいと思うのですが大丈夫ですか?』
「それはまたなんででしょう?」
『ギルドカードはプラチナ以上がないからです。でもプラチナの中でもS・SS・SSS
とランクが上がるんです。色は変わらないのでそちらにしておいた方がいいと思うのですが…』
なるほど、
「分かりました。よろしくお願いします」
俺は、話を終えてそのまま謁見の間に向かった。
謁見の間は、まだはいったことがないので
どんなところかわからなかったが、入ってみると、完全なる大広間だった。
前には国王が座る椅子があり綺麗に装飾されている。
部屋の左右には、貴族たちがたくさんいた。右は上級貴族、左は下級貴族らしい。
俺は右のほうに向かうと、1人の男性に声を掛けられた。
『おい、どこの下級貴族か知らんがこっちは優秀な上級貴族様が座るところだ。弱者は左側に行くんだな、』
中年くらいでお腹の出た腹立たしい
デブの男だった。
俺は腹が立った。自分が言われたことにではなく下級貴族だからといってバカにしたことについてだ。
ラノベではありがちな展開だが、俺は少し不敵な笑みを浮かべて口を開いた。
「はい、そんなことはわかっておりますよ?生意気な貴族さん。」
俺の言葉を聞いて腹が立ったのか、その男は眉間にしわを寄せていた。
『この無礼者が!わしを誰だと思っておるのだ!私は、グロス・バーナ・アデルート
侯爵様だぞ!弱者が調子にのるな!おい、
この無礼者をひっ捕らえよ!』
グロスの部下と思われる2人が動いたが、
すかさず俺の後ろにいた騎士が止めた。
『なぜ止める!侯爵の権限だぞ!』
「君より上位の存在に向かってよくそんなことが言えるね!」
俺が笑いながら答えると、グロスの顔は
何か考えるような顔をした後、青くなって行った。
『まっ、まさか…いや、あり得ない!そんなはずはない!』
「では自己紹介を、ハヤテ・ヨシザワ公爵です。この度国王陛下より爵位をいただきました。これから宜しくお願いしますね。
グロスさん…」
俺は真っ青になっているグロスを見て
ザマァ〜と思った。
そのあと、下級貴族の元へ行き謝罪をした後、席へと戻った。
そして、陞爵の儀が始まった。
『この度は、皆に集まってもらったことまず礼を言う…
これより陞爵の儀を執り行う。
ハヤテ殿前へ。』
「はっ!」
俺は国王陛下の前に跪き、下を向いている
『それでは国王陛下、よろしくお願いします。』
『うむ。表を上げよ。それではハヤテ殿に爵位を与える。これからは公爵として国を支える為に力を貸してくれるな?』
「はい。これからは精一杯尽くしていきたいと思います!」
『その言葉しかと聞き入れた。そして、皆に報告がある。ここにいるハヤテ殿とわしの娘、第1王女であるエルナは
婚約することになった。』
『『『『えぇぇぇぇぇぇ!!?』』』』
謁見の間に、貴族たちの声が響き渡った…
一方グロスは終始、青い顔をしていた。
「はぁ〜疲れた〜」
俺は謁見を終え、公爵邸へと戻った。
今までは、王城にいたのだが今日の爵位譲渡によりこの公爵邸と白金貨50枚をもらったのだ。もちろん貴族になったのでメイドさんもいる。
しかし、広い家の中で一人でいると寂しくて仕方がない。
すると、
『旦那様、国王陛下とエルナ様がお見えになりました。』
執事のクラインさんが伝えに来てくれた。
俺はありがとう、と伝えて貴族服に着替え玄関へと向かった…
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