いつか夢見た夢の跡
第一話 エンドロールに似たプロローグ
【日本某所・光暦235年】
夜は暗がりに包まれ、点々とする光が覗き込む様にこちらを見ている。
摩天楼に月が沈む反対側に、太陽の赤光が照る非日常的な光景が目に映る。
「不思議な光景だぁ。写真に収めたい所だが・・・悲しきかな、相棒であるレフカメラは現在修理中プラス没収ッートなう・・・(´・ω・`)」
と、サラリーマンやOLやオタク等でごった返す青になったスクランブル交差点を歩きながら、そう一人呟く17歳の少年こと俺、神裂 社。父親譲りの明るい灰色の髪と日本人特有の黒い瞳、白いサマーコートと紺のハーフパンツと言うなんとも普通の格好である。
そして、知っているだろうか?大体、こんな不思議な日はろくな事しか起こらない。
「にしても、不思議な日だぁ。学校に行ったら全員が行方不明。その上、教師はそのまま授業を続ける。最早、気持ち悪いわ」とから笑いをする。
「ほんと、不思議な日だ。嫌なことが起きなければいいな――――」
歩いていると、急に足元の感覚が浮く。
「え!?」
交差点の中心で穴に落ちた。
いや、穴というよりも"目"といった所だ。しかも、ちらっと見えたが俺以外の人間は目の中に落ちていない
「な、なして!なして!なして俺だけぇえぇぇぇええ!!!!」
【???・???】
時は曙、巫女姿の少女が境内を竹箒で掃いている。
まだ薄霧が立ち籠めるなか、せっせと箒を動かしている。
すると、空から橙の光がフラッシュを焚く。
少女が眩しそうに目を伏せ
「ふぁぁう」
眠気がポンっと襲って来る。誰かに見られていないことを祈るが
「あらぁ、可愛らしいあくびね」
「・・・うっさいわよ紫苑」
「ふふふ、えぇごめんなさい?あまりにも可愛らしいものだから、からかいたくなったのよ」
「・・・ばか」
紫苑と呼ばれた少女はクスクスと笑う。もう一方の少女が顔を真っ赤にしながら答える。耳まで真っ赤だ。
「にしても精が出るわねぇ。早朝からお役目だなんて」
紫苑がお得意のワープホールの縁に頬杖をつきながら関心そうに呟く
「いいじゃない、別に」
「あらあら、素直じゃないこと」
「ったく・・・ん?」
境内の階段の方、ちょうど山の方から若い男の叫び声いや、絶叫が響き渡る
「んのゎぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
と、遠くから聞こえる。どう考えても面倒な出来事が起こる予感しかしない。こんな面倒事を起こすのは大体、隣にいる紫苑が連れてくるのだ
「ねぇ!貴女また!」
「さぁて、私は最近できた紅華館に行ってくるわねぇそれじゃ、あとよろしく」
「あ、ちょっと!!」
紫苑が早口で言い訳して、目の形をしたワープホールで逃げ出す。
「逃げられた・・・仕方ない。向こうに行くしかないようね」
未だ土煙が文字通り立ち昇る人里へ、竹箒を片付けてから赴いた。
【???・???】
「ギュップイ!!」
変な声が、無意識に喉から出てきてしまった。
周りがどよめいているのが直感でわかる。
「これは・・・キツイ」
高度約5000m・・・いや、もっと高いか・・・?そんな高さから紐なしバンジージャンプを敢行したのだ、むしろ命が在るだけ儲けものだ。だが、いくら生きているとてただの人の身である俺は大怪我は避けられない。あぁ今にも死んだ両親が瞼の裏に浮かんで・・・見え・・・。
その時、一瞬だけだがイメージが浮かんだ。
誰かが、布団で横たわった知らない女の子に向かって
『ごめん』
と。
荒唐無稽に感じたが、もう覚えていない。
夜は暗がりに包まれ、点々とする光が覗き込む様にこちらを見ている。
摩天楼に月が沈む反対側に、太陽の赤光が照る非日常的な光景が目に映る。
「不思議な光景だぁ。写真に収めたい所だが・・・悲しきかな、相棒であるレフカメラは現在修理中プラス没収ッートなう・・・(´・ω・`)」
と、サラリーマンやOLやオタク等でごった返す青になったスクランブル交差点を歩きながら、そう一人呟く17歳の少年こと俺、神裂 社。父親譲りの明るい灰色の髪と日本人特有の黒い瞳、白いサマーコートと紺のハーフパンツと言うなんとも普通の格好である。
そして、知っているだろうか?大体、こんな不思議な日はろくな事しか起こらない。
「にしても、不思議な日だぁ。学校に行ったら全員が行方不明。その上、教師はそのまま授業を続ける。最早、気持ち悪いわ」とから笑いをする。
「ほんと、不思議な日だ。嫌なことが起きなければいいな――――」
歩いていると、急に足元の感覚が浮く。
「え!?」
交差点の中心で穴に落ちた。
いや、穴というよりも"目"といった所だ。しかも、ちらっと見えたが俺以外の人間は目の中に落ちていない
「な、なして!なして!なして俺だけぇえぇぇぇええ!!!!」
【???・???】
時は曙、巫女姿の少女が境内を竹箒で掃いている。
まだ薄霧が立ち籠めるなか、せっせと箒を動かしている。
すると、空から橙の光がフラッシュを焚く。
少女が眩しそうに目を伏せ
「ふぁぁう」
眠気がポンっと襲って来る。誰かに見られていないことを祈るが
「あらぁ、可愛らしいあくびね」
「・・・うっさいわよ紫苑」
「ふふふ、えぇごめんなさい?あまりにも可愛らしいものだから、からかいたくなったのよ」
「・・・ばか」
紫苑と呼ばれた少女はクスクスと笑う。もう一方の少女が顔を真っ赤にしながら答える。耳まで真っ赤だ。
「にしても精が出るわねぇ。早朝からお役目だなんて」
紫苑がお得意のワープホールの縁に頬杖をつきながら関心そうに呟く
「いいじゃない、別に」
「あらあら、素直じゃないこと」
「ったく・・・ん?」
境内の階段の方、ちょうど山の方から若い男の叫び声いや、絶叫が響き渡る
「んのゎぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
と、遠くから聞こえる。どう考えても面倒な出来事が起こる予感しかしない。こんな面倒事を起こすのは大体、隣にいる紫苑が連れてくるのだ
「ねぇ!貴女また!」
「さぁて、私は最近できた紅華館に行ってくるわねぇそれじゃ、あとよろしく」
「あ、ちょっと!!」
紫苑が早口で言い訳して、目の形をしたワープホールで逃げ出す。
「逃げられた・・・仕方ない。向こうに行くしかないようね」
未だ土煙が文字通り立ち昇る人里へ、竹箒を片付けてから赴いた。
【???・???】
「ギュップイ!!」
変な声が、無意識に喉から出てきてしまった。
周りがどよめいているのが直感でわかる。
「これは・・・キツイ」
高度約5000m・・・いや、もっと高いか・・・?そんな高さから紐なしバンジージャンプを敢行したのだ、むしろ命が在るだけ儲けものだ。だが、いくら生きているとてただの人の身である俺は大怪我は避けられない。あぁ今にも死んだ両親が瞼の裏に浮かんで・・・見え・・・。
その時、一瞬だけだがイメージが浮かんだ。
誰かが、布団で横たわった知らない女の子に向かって
『ごめん』
と。
荒唐無稽に感じたが、もう覚えていない。
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コメント
姉川京
面白そうな予感…これからお互い頑張りましょう!
あともしよろしければ僕の作品も読んでください!