プロローグ

「今日も青空だな～」
そう言いながら一人の少年が歩いていた。
「本当にここは、平和だなぁ。車も少ないし空気はきれいだし。」
この少年の名は、神道時雨高校1年である。時雨は神道派の若頭で、中学2年にして神道派の正統後継者に選ばれた少年である。

しばらく歩いていると、
「待ってーーー。」
一人の男の子がそう言いながらボールを追いかけて道路へ飛び出した。いつもならなんてことないのだが、運悪くトラックがすごい速度で走ってきたためこのままでは、男の子が轢かれてしまう。
「クソ！！」
俺は走りだし、右手に持っていた竹刀を男の子の襟首に引っ掛け歩道の方へと押し出した。
男の子は、びっくりしたように歩道に座っていた。その代わりに俺がトラックの前に飛び出している。男の子の無事を確認してほっとしたのもつかの間体の横からすさまじい衝撃が襲ってきた。そのまま俺は弾き飛ばされて視界が真っ白になった。
こうして神道時雨の16年という短い人生に終止符が打たれたのだった。

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