青空は、異世界でも同じでした。

娘々ノベライザー8975

第4話 エルメスメキア連合国よ悠久に

真山アスカは、ゆなと一緒に王都に居た。
神聖術で生き返った私は、何事もなくゆなと一緒に優雅な朝食を堪能していた。

ーユニークスキル(百合話)ガールズトークを獲得しました。百合愛と百合話を結合してエクストラスキル(百合時間)ガールズタイムを獲得しました。

…。
うん、いらないスキルだわ。
てか、賢者さんは、私に付きまとって楽しんでないかな?

-解。ユニークスキルをどんどん獲得していきましょう。

嫌だわ。
すっげー嫌だわ。
てか、賢者さんは、何かしら調べごとをs

ー警告。近場にて、オーガによる被害を報告します。

ちょ、まって。
何でそれがわかんの!?

ー……それが仕事です。(どやぁ)

何だろう。すっげー殴りたい。
どやってる賢者を殴りたいんですが。

「アスカ、窓の外を見て!!オーガだよ、エルフもいるよ!!」

はいはい、エルフですか。
…エルフ!?

「ゆな、危ないから此処で待っていて!!」

アスカは、ゆなには朝食を食べていた場所に居させてエルフとオーガが暴れている場所に向かった。

「ちょっと、貴女から突っかかってきたんじゃない。変な言いがかりをつけないでよ。」

オーガの少女は、エルフに対してかなりお怒りのようだ。そのエルフが、ミーナだということは、黙っておきたかったのだが。

「なによ。オーガなんてがさつな種族なくせして文句をつけないでよ。」

はい、ミーナアウト。
フラグを建てたミーナに、この王都の守衛さんたちが来て連行されていくのを眺めることしかできず、何もしないまま無言でお勤めをさせるように敬礼をする私。

「ちょっと、ちょっとちょっと!!オーガの子を連行しなさいよ!!私じゃないでしょ!?」

あの子は、何かしらをやらかさないと発病するのかな?
迷惑な騒動の発端がミーナが始めたのだと周囲の出店をしている人たちから話を聞いた。
本当に何をしてんだろうね、あのエルフは。

「あ、あの。すみませんでした。皆さん、助けてくれてありがとうございます。」

あのオーガの少女は、出店の店主たちにお辞儀をしてまで感謝の意を表しているのですが。
可愛い子供を見ている店主たちは、そのオーガの頭を優しく撫でながらにこやかにしているのですが。

「良いんだよ。からかわれて大変だったね。良かったらこれを、あげよう。」

「君は、悪くないよ。こっちも、もらっていってよ。」

おっちゃんやおばちゃんがオーガの少女に食べ物を両腕に抱えるくらい貰っていた。
若干、困り顔をするも笑顔でありがとうと感謝の言葉を精一杯に見せていた。
まるで、小さな子供の可愛さがオーガの印象を打ち消しているように幼さが垣間見える。

すっげー可愛いんですが。

ー肯定。オーガは、人間の亜種として生態を変えています。日本古事にて鬼と解釈されます。諸説によります。

はい、賢者さんの解説が入りました。
まぁ、オーガの場合でも名前を持ってないのが異世界のお約束でしょうね。

ーふぁい。

賢者さんや、不貞腐れるなや。
一応は、ゲームで知っていただけだから。
あまり、気にしないで良いと思うよ。
にわかな私の知識では、賢者さんより下だと思うし。

ーアスカさん。

はいはいはい。何でしょう?

「お姉さん、そこで何をしているの?」

うわぉ、話しかけられてきたことに気づくのっていきなりだどビックリするわ。
とりあえず。

「うん。お嬢ちゃんは、一人なのかな?お母さんやお父さんは、居るのかな?」

アスカは、ふと気になることが二つあった。一つは、オーガの少女が一人でこの王都を出歩くにしても明らかに迷子か、誰かと来ているのではないかと判断したからだ。

二つは、この王都に何かしらの理由で訪れるのならば、子供一人だけのおつかいにしてはかなりの心配をしている他のオーガが居るのではないかと解釈している。

つまり、付き添いの人と離れているのではないかという考えた。

「私は、ママやパパは居ないですよ。此処には、勇者さんを探しに来たのですよ。」

なるほど。
このオーガの少女は、賢い。
ねぇ、賢者?

ー解。オーガの種族は、絶滅亜種として認識されています。少女のオーガは、オーガの枯れ地の里の生き残りかと思われます。

ん?
枯れ地の里?

ー解。枯れ地の里は、オーガの種族が生活していた場所です。人間が足を運んでもその地にたどり着けることは、出来ません。不可能です。

つまり、人間の手によって壊滅されたわけじゃない、のか。
まぁ、弱肉強食の異世界ならではだよね。
でも、オーガより強い種族となると……ん?

ー肯定。オーガより強い種族、ドラゴニック。もしくは、竜族の類いです。

マジかぁー。
竜族の類いとなると、勇者を頼りにしたくなるのは、仕方ないのか。

ーノーマルスキル(理解能力向上)を獲得し、レベルがMAXに上がりました。

あまり理解したくなかったわ。
てか、賢者の知識を頼ることもあるのは、確かだ。
まだ、知らないことがこの異世界に存在しているからこれからも頼ることになりそうだ。

「ねぇ、アスカ。もう、大丈夫?」

あ、ゆなのことを忘れてた。
だけど、これでストーリーの進行やクエストの動きも把握してきたわ。

「ゆな。私と一緒に王都の城に行かない?このオーガの依頼を正式に受けたいのよね。」

「アスカがそう言うのなら、付き合うよ。私も、役に立ちたいから。」

ゆなは、優しく微笑んで朝食を済ませて会計をしてから三人で城に向かった。
でも、自分たちが勇者になることが前提なのだから、城の偉い人たちから了承を得られるのかが不安なんだよね。

「お姉さんたち、本当に良いの?オーガの里で毎日怯えている私の妹たちを助けてくれるのですか?」

乗りかかった船と言うほどではないが、王都からの直々の依頼を正式に受けれるなら勇者の試練として冒険者以上の資格が欲しいのだ。
実力が必要最低限だろうから、その力を示す良い機会だろう。
ましてや、牧師が使える神聖術となると此処の王都は、治安も統制が整っているのだろう。
ただ、まずは、私の考えである叡知の根源を王様に提案をしたいのが本題だ。

ーアスカさん。

はいはい、賢者さん、何ですか?

ー理解の許容を越える話は、最善ではないと伝えます。

なにおう?
これでも、経済学や理系の学術に長けている私をなめているな?

ーふぁい。

おい、何を不満がっている!!
私だってヤるときは、ヤるんだからな!!
そこのところを、解らせてやるからな!!

ー絶望観測します。

ちょいちょい、マジそれは、失礼なんですが!?
大丈夫、私にだって、王都の問題案件を私の知識で改善の技術を見せてやろう。
賢者さんには、すこしばかりやってもらいたいけどさ。

ー…?

やはり、私の目的をあまり理解してないようだね。
この王都に安寧の約束を、そして、この異世界の王都の未来に関わる悠久な平和を、守ってみせるさ。

真山アスカの名前を異世界に刻ませるために。

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