ニートによる異世界活動
プロローグ『ニート男の最後』
カチカチとボタンの音がひたすらに暗い部屋で絶えずなり続ける、床にはからのポテチの袋に煎餅に割り箸、ゴミ箱からは更にからのポテチの袋とティッシュがはみ出していた。
こんな人の住むような場所ではない俗世で言う『汚部屋』に住まう私こそ、そう
仙人です。
おーおー、下界の下々は私の為に必死に働いておるのぉ、安心せぇ、私もモンスターをハンティングをしてゼニー稼ぎまくってるから。
「あ、やってしまった」
唇に痛みが走る、久しぶりに言葉を出してみると乾燥した唇は割れて血を流す事がある、
だがそんなの痛みの内に入らない、私は強いから。
現にミ〇ボなんか余裕で狩ってやったよ。
その思考とは逆に、画面には龍に立ち向かう三人と肉を焼いている一人の男が映っている。
「美味しいなぁ、人の金で食う飯は美味しいなぁ」
ポテチを箸で掴み、口に入れながら話していた、誰がいるわけでもないと言うのに。
パソコンを立ち上げ、動画を見始めた、当然のようにオンラインゲームはつけたまま放置している。
そんなクズっぷりを見せる彼の目にとある広告が出てきた。
「太鼓の名人、イベント限定配信?」
その曲のラインナップを見ると机を強く叩き、立ち上がる。
それは彼が好きなアイドルグループの新曲だった、しかし彼の狙いはそれだけではなかった。
しかし、決して彼の思考は綺麗な物ではなく、むしろどぶだめと同レベルの思考をしていた。
考えが決まると早速着替え始め、リュックとスマホを持ちだし、玄関へと駆けて行く、その姿は10年間引きこもり続けたニートとは思えない程、素早く、煌めいていた――
目覚めなさい
その一言でニート男は目が覚めた、倒れていた体を起こし、右手を床につきながらも起き上がる
「此処は.....え、イベント開場?最近って凝ってるなぁ」
目の前の神々しい女性はため息をつく
「ここはイベント開場でも貴方のお部屋でもありません、ここは転生の間です」
転生...?
その言葉を聞くとグッと拳を握りしめて天高く突き上げる。
「来たっ!生を受けてから28年!私はとうとう主人公!チート転生者に生まれ変わりますっ!ありがとう神様!」
詰め寄るニート男に女性は引きながらも事実を伝える。
「貴方の前世の行いがあまりにも酷すぎた為に、悔い改めさせ、せめて一度は全うな人間として生きてください、それと.....」
目線を反らす、しかしそんな事もお構いなしにニート男は喋り出す。
「な、なんだって、じゃあ『悔い改めて』をさせるためにこんな大掛かりな事を」
そう話している間に1つ、気になることが出てきた。
「ところで、私は何故死んだんです?痛みとかなんか、あったような気はしますけど....」
「....です」
「はい?もう少しハッキリと言ってくれないと」
神々しい女性は、目を反らしながら苦笑いで答えた。
「足の小指を....ドアに挟んだショックで....」
ニート男は先程までのテンションとは一変して無表情になる。
「ドア?刺されたとかじゃなくて」
「はい....」
そっかぁ、ドアかぁ....と上を見ながら流れそうな涙を何とか止めようとしていた、がやはり流れてしまう。
こんな人の住むような場所ではない俗世で言う『汚部屋』に住まう私こそ、そう
仙人です。
おーおー、下界の下々は私の為に必死に働いておるのぉ、安心せぇ、私もモンスターをハンティングをしてゼニー稼ぎまくってるから。
「あ、やってしまった」
唇に痛みが走る、久しぶりに言葉を出してみると乾燥した唇は割れて血を流す事がある、
だがそんなの痛みの内に入らない、私は強いから。
現にミ〇ボなんか余裕で狩ってやったよ。
その思考とは逆に、画面には龍に立ち向かう三人と肉を焼いている一人の男が映っている。
「美味しいなぁ、人の金で食う飯は美味しいなぁ」
ポテチを箸で掴み、口に入れながら話していた、誰がいるわけでもないと言うのに。
パソコンを立ち上げ、動画を見始めた、当然のようにオンラインゲームはつけたまま放置している。
そんなクズっぷりを見せる彼の目にとある広告が出てきた。
「太鼓の名人、イベント限定配信?」
その曲のラインナップを見ると机を強く叩き、立ち上がる。
それは彼が好きなアイドルグループの新曲だった、しかし彼の狙いはそれだけではなかった。
しかし、決して彼の思考は綺麗な物ではなく、むしろどぶだめと同レベルの思考をしていた。
考えが決まると早速着替え始め、リュックとスマホを持ちだし、玄関へと駆けて行く、その姿は10年間引きこもり続けたニートとは思えない程、素早く、煌めいていた――
目覚めなさい
その一言でニート男は目が覚めた、倒れていた体を起こし、右手を床につきながらも起き上がる
「此処は.....え、イベント開場?最近って凝ってるなぁ」
目の前の神々しい女性はため息をつく
「ここはイベント開場でも貴方のお部屋でもありません、ここは転生の間です」
転生...?
その言葉を聞くとグッと拳を握りしめて天高く突き上げる。
「来たっ!生を受けてから28年!私はとうとう主人公!チート転生者に生まれ変わりますっ!ありがとう神様!」
詰め寄るニート男に女性は引きながらも事実を伝える。
「貴方の前世の行いがあまりにも酷すぎた為に、悔い改めさせ、せめて一度は全うな人間として生きてください、それと.....」
目線を反らす、しかしそんな事もお構いなしにニート男は喋り出す。
「な、なんだって、じゃあ『悔い改めて』をさせるためにこんな大掛かりな事を」
そう話している間に1つ、気になることが出てきた。
「ところで、私は何故死んだんです?痛みとかなんか、あったような気はしますけど....」
「....です」
「はい?もう少しハッキリと言ってくれないと」
神々しい女性は、目を反らしながら苦笑いで答えた。
「足の小指を....ドアに挟んだショックで....」
ニート男は先程までのテンションとは一変して無表情になる。
「ドア?刺されたとかじゃなくて」
「はい....」
そっかぁ、ドアかぁ....と上を見ながら流れそうな涙を何とか止めようとしていた、がやはり流れてしまう。
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