『勝ったら賞金10億』ゲーム依存者がデスゲームに参加した結果。
デスゲームへの招待
「ふぅ…勝った勝った」 
チート使い相手はさすがに疲れる。オート標準はキツくないか?腕つりそうだったわ全く…。
  三浦 凜、高校三年現役ニートゲーム依存者の駄目人間。 
  今は薄暗い自室で一人スマホゲームに浸っていたところだ。最近のスマホゲームは進化してきてPC要らずだからありがたい。
「はぁ…暇。暇すぎて禿げそうだ、ほんと…」
進化が進んでるとは言え、もう少しやり込み要素のあるゲームを増やしてほしいところ。
「…ん?」
メールの音…?迷惑メールならお断りだぞ。
「なんだこんな深夜に…」
俺はメールアプリを開き、届いたメールを開く。
「…GM?」
メールの差出人の名前がGM…どういう事だこれ。
「"デスゲームのご案内"…?勝ちのこったら賞金10億…うわ、何だこれ。さすがに誰も引っ掛からないぞこれ」
とは言え、少し気になる。しかもご丁寧に場所まで指定されてるし。
「…近くだな」
電車で10分ってところか。罠だと分かってても気になる。好奇心が勝ってしまうんだなコレが。
  そんで、一番気になるのが…
「"デスゲーム"…」
漫画とかでよく見るあれだよな。尚更気になるってのが人間という生き物。
  どうせ年中ニートの暇人だし、行く価値はあるかもな。あまり外には出たくないんだが…。やはり好奇心が勝ってしまう。
「明日の深夜か…終電ギリギリで間に合いそうだな。試しに行ってみる、か」
丁度ポストに新聞やら色々溜まってるし。関係ないけど。
「…寝るか」
何して良いか分からない時はとりあえず寝る。これ基本な。
「とりあえずおやすみ…」
一人しか居ないのに何でおやすみって言ったんだ俺…。
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「目覚ましセットすんの忘れてたアア!」
てか俺どんだけ寝てんだ。馬鹿か俺!?馬鹿なのか!?
「今から走って間に合うかコレっ…」
ずっと自室でカプラー生活だったがまだ走れる年齢…俺はまだ若いんだ。こんくらい走れないとニートなんてやってねぇんだよ!
  俺は全力疾走で電車に滑り込む。
「ふぅ…家と駅が近くで助かった…」
さてと、これで行ってデマだったらネットカフェで過ごすか。これ終電だし。
「…この駅か」
適当なこと考えてたらもう到着か。早かったな。
  俺は謎の緊張感を抱きながら電車からおりる。
____この時の俺はまだ知らない。このゲームの恐ろしさと、楽しさを。
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