明日へ、の一振り

鹿島 ゆゆ

3年の時を越えもう一度

平成30年 8月沖縄 那覇市民体育館
   
「よし!  これ勝てば決勝にいける 気を抜くなよ光正
目をキラキラとさせながらこちらを見る監督に僕は、謎の圧力を感じていた
「は、はい監督頑張ります」
会場が静になりピリピリとした空気に包まれた
(絶対に勝ってやる)
その時僕は、凄く"勝ちたい"と言う気持ちに溢れていた…    その数十秒後その気持ちがぼろぼろに
砕けるとも知らずに
「始めっ!」
試合が始まった
緊張に圧し潰されそうになりながらも僕は、
立ち上がった…
その瞬間
「面あり!」
相手の白の旗があがった
「おぉーーーー!」
会場から大きな拍手がなっている
一瞬の事だった…
「たった数秒で面を取られた…あり得ない」
僕は、混乱しながらも試合線に戻り竹刀を構えた
「二本目!」
相手の手もとが動いたのがわかった
(また面にきたかじゃあ…)
僕は、面を防御する構えを取った
「小手ー!」
その声と同時に右腕に大きな衝撃がはしる
「面小手だと…まさか」
「小手あり!」
会場から大きな拍手がなった
試合が終わった
僕は、その時自分から何かが抜けて行く感じがした
「光正よく頑張った!」
監督が背中をさすりながら慰めてくれる時
僕は、こういった
「監督…僕、剣道やめます」
その日以降僕が竹刀を手に取る事は、なかった  

4月6日私立清瀧館高校 入学式

入学式が終わり帰ろうかと思い席を立った
すると
「高比良君だよね!九中三位の」
前の席の男子が話かけてきた
「えーと、違います」
面倒臭かったので他人の振りをした
するとその男子は、少し怒った様に
「いや、絶対高比良君だだって君と練習試合であたって負けたことあるもん」
「いやえっとあたった事あったけ? 」 
(逃げ道がねー  いやこんな小さい女子みたいな奴とあたったことあったっけ?)
「えーといつあたったっけ?」
「中1の春の錬成会で初めてあたったんだけど…
覚えてない?」
「記憶にございません」
「ひどい僕の初めてを奪った癖に覚えてないなんて」(翻訳 初試合で僕に勝ったのに)
クラスの女子達がこっちを見てざわめきだした
「えっあの二人ってそう言う関係?」
「マジかひくわー」
「身長高くてて尖った系男子とちっちゃい小動物系男子…これは、次回のネタにデュフフフフ」
「いや違うからってか一人おかしかっただろ」
(このままじゃクラスのやつらに誤解されかねない)
「高比良君相談があるんだけど…」
「よっしじゃあカラオケ逃げ道でも行こう」
「えっ?ちょっと」
俺は、この小動物系男子のなまえもう一度知らないうちにカラオケボックスへ、と連れ込んだ
 
 「ちょっと聞いてもいい?」
「なんだ?」
「何でカラオケ屋さんなの?」
「いや別に個室だし防音だし で相談とは?」
「あっうんそんなにたいしたことじゃないんだけど」
彼は、ある一枚のポスターをテーブルのウイスキー上に出した
「部活動作成募集なんだこれ?」
「うちの学校生徒数が多いわりには、部活がめっちゃ少ないんだよ」
「うんそれで?」
「僕達で剣道部創らない?」

あとがき

どうも新人ラノベライターのゆゆと申します
今剣道の遠征中にバスの中で書いてたんですけど
バスの補助席"めっちゃ固くて尻が痛い"
あと先輩方がやっている荒野×動のおとがめっちゃうるさい(ラノベに関係ない)
そんな中書いた作品です



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