家族全員で異世界転移したのに俺だけ弱すぎる件

炙りトロさーもん

第1話 いつも通り

「・・・、・・ぃ、お兄!」
バっとカーテンが開けられた
まぶしい光が目に入り込んでくる
「う、うぅ、あと10分・・・」
「ダメに決まってるでしょ!遅刻するよ、早く!」
布団を引っ張って起こそうとしてくる
「いやだ、俺は寝るんだ・・・」
必死に布団を引っ張り返す
「いい加減に・・・、しなさぁーい!」
「おふぅっ!」
あぁ、最悪の朝だ・・・
俺はその場に倒れこんだ


「ひどいじゃないか美桜!股間を蹴って起こすなんて!」
「ふんっ!知らないわよそんなこと、起きないお兄が悪いじゃない!」
この生意気な奴、まぁ俺の妹なんだけど
名前は 「成川 美桜 」
平凡な俺に比べて、成績優秀、スポーツ万能、しかも美少女という全てを持って生まれてきた、故に蹴りも一流ってわけだ
おっと自己紹介を忘れていた、
俺は 「成川 拓」
全てが平凡な高校生だ
「美桜は女だからわからないんだ!男の気持ちが!なぁ、親父、秀!」
「本当に、兄さんには同感ですよ、美桜姉さんはいつもやりすぎです」
「ははは、拓よ、俺も昔はママによく股間を蹴られたもんだよ」
この真面目そうなメガネをかけている奴は俺の弟 「成川 秀(しゅう)」
運動は平凡だが、頭が良すぎる、全国でもトップレベルだ
そしてもう1人の緩そうに話していたのが俺の父親 「成川 雅良」
こんなだけど某有名会社の社長だ
本当に経営できているのか謎だが・・・
「いいですよーだ、別に男の気持ちなんてわからなくて!」
べーっと、舌を出している
「ダメよ美桜、しっかり殿方のことを知っていかないと、この先後悔するわ」
このかなりマイペースに話しているのは、俺の母親 「成川 芽衣子」
バリバリの主婦だ
「ほっほっほ、今日も賑やかですな、婆さん」
「ええ、そうですねお爺さん」
まぁこの2人は御察しの通り
祖父の「成川 茂」
祖母の「成川 正子」だ
父方の祖父母である
あとは今日は家にいないが、姉貴が1人と愛犬の「太郎」がいる
結構大家族ってやつだ


「行ってきまーす!」
美桜は朝練のためいつも通り早くに出て行った
「わしらも行くかの」
「ええ、お爺さん」
その10分後、祖父母はジジババのゲートボールクラブにむかった
「じゃ、僕も行きますね」
その後すぐに秀が学校に向かう
「俺も行くわー」
そしてその後俺が家を出るという、いつも通りの日常だ
学校まではチャリで15分
6月だからか前に比べるとかなり暑くなってきた
「よっ!拓」
バシッと背中を叩かれた
「おはよ、やす」
こいつの名前は 「古田 泰信(やすのぶ)」
幼稚園からずっと同じクラスだ
「おいどうした?元気ないぞ」
笑いながら背中をバシバシ叩いてくる
「うるせ、いてえ、やめろ。俺は朝から美桜に股間を蹴られて機嫌が悪いんだ!」
「美桜ちゃんかー、あんな美人で巨乳に育って・・・。ぜひお嫁にください、お兄さん!」
「俺の話を無視するな!あとお兄さんって呼ぶな!」
「ちぇっ、あんな美人で将来有望な彼女がほしいぜ」
「やめとけ、親父に殺されるぞ」
「お前の親父さん怒ると鬼だよなぁ」
とまぁ、こんなどうでもいい話をしながら学校に向かう、至って平凡だ
その後もいつも通りに授業を受け、学校が終わる、いつも通り何もなく
「たくぅ〜、部活やだよぉ〜、美桜ちゃんに会いたいよぉ〜」
「気持ち悪っ!それに美桜は言ってたぞ、スポーツできる人って素敵だって」
ダダダっと、やすが近づいてくる
「お兄様、部活がんばります!では!」
そう言い残し走っていった
「ちょろいやつだ」
さぁ、やっと帰れる
カバンを担いで帰ろうとしたその時
「拓ー、帰りー?」
廊下の向こう側から女子が走ってくる
「げっ、また面倒いのが・・・」
グギッ
「いててててててててててて!」
「誰が面倒いですってぇ?」
ガッチリ関節きめられて動けない
「ギブギブ、わかったから、わかったから」
「それならよろしい」
パッと離されて痛みが引き始める
「ゴリラ女め」
「たくぅー?何か言った?」
「はい何も言っておりません」
こいつの名前は「向井 翼 」
やすと同じ幼稚園からの幼馴染だ
「つばさ、早く部活に行け、遅れるぞ」
「あんたには言われたくないわ!
今朝も美桜ちゃんに、股間蹴られたらしいじゃない」
「うっ、やすの奴後で殺す・・・」
ごほんっ、翼が咳払いをする
「なんだ?」
「え、あのね、えっと・・・」
「なんだよ早く言えよ」
「き、きょ、今日の夜、いつもの公園で話さない?」
「なんだそんなことか、オッケー、やすにも伝えとくわ、じゃあな」
「え、え、え、ちょ、まっ・・・・2人っきりでって意味なのに・・・」


あー、今日はいつもより10分以上遅くなっちまった、はよ帰って寝よう
少し時間は狂ったがこれもまぁ平凡、いつも通りだ
いつも通りは最高だ、全てがスムーズ
鼻歌交じりにチャリを漕いでいるとあっという間に家に着いた
今日も疲れた、早くベッドに・・・
そして、玄関のドアに手をかけた
「ただい・・・」
そう言いかけたその時・・・・


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