東方消想録

如月大河

博麗神社

「俺はスペルカードという物を知らない。と言うか使い方すら分からない。」
ただただ魔理沙は黙って聞いている。俺は
言葉を続ける。
「だけど、俺が言える事はこのカードを渡
されたと言う事は認められたと言う事し、使う事が許された責任もある。その責任を裏切りたくない。」
「私が聞きたいのはそれの使い方だ。そんなことを聞きたいんじゃあない。」
魔理沙が苛立っている。鋭い目付きで睨んでくる。俺はそれに少し後退った。だが、俺は持ち直し、こう告げた。
「俺はこれを自分が正しいと思った事に使う。間違っている事を正すために使う。」
これが俺の本心。あとは魔理沙次第。俺は魔理沙を真っ直ぐ見つめる。

来斗の言葉に嘘はない。それは彼の目でかった。正直、安心した。彼は確かな軸がある。しっかりとした正義感が。彼なら大丈夫。大河の言葉は間違っていなかった。
「・・・・・・分かった。私はお前を信じる。じゃあ。そういう事で。」
「悪かったな。お前が正しかった。来斗なら信じられる。」
私は大河の方に向き直り、謝った。
「いや。大丈夫だよ。それより霊夢の所には行ったの?」
「いや。まだだ。これから行こうと思って る。」
霊夢はこの手の事には詳しい。必然的に行 かなくてはならない。
「・・・・・・よし。僕も行こう。ちょっと聞きたい事があるんだ。」
「ん。そうか。助かる。」
「と言うわけで、彼方。ちょっと出掛けてくる。」
「あ、うん。気を付けてね!」
彼方が私達を笑顔で見送ってくれた。やっぱりあいつの笑顔は癒される。私達はそうして博麗神社に向かう。

「着いた。ここが博麗神社だ。」
俺は魔理沙と如月さんに連れられ博麗神社に着いた。神社らしいと言えばらしいが、ただ一つ。他の神社とは違う所がある。・・・・・・参拝客が居ないことだ。
「・・・・・・静かすぎやしませんか?」
「此処は何時もそうだ。逆に参拝客が居る方が奇跡だ。」
へぇ。そこまで居ないのか。・・・・・・あれ?じゃあどうやってここの巫女さんは生活しているんだ?俺はその素朴な疑問を口にしようとしたが、如月さんに止められた。
「あー。それは口にしない方が良い。」
「どうしてですか?」
「それはご都合主義という奴だ。余り深く聞かない方が良い。」
何か聞いちゃいけないことを聞いた気がする。俺は何も聞いてない。うん。聞いてない。
「霊夢ー!居るかー?入るぜー!」
「えっちょ魔理沙!?」
魔理沙が勝手に神社に入って行った。不法侵入だよな?
「この幻想郷にそういう考えは通用しな  い。早く慣れた方が良いよ。」
如月さんは俺の心を読んだかのように言った。エスパーかこの人は。
「って魔理沙?・・・・・・ちょ、追い掛けないと。」
俺は慌てて魔理沙を追う。

「やれやれ。本当に仲が良い。あの二人は変わらない。・・・・・・ここからどうするのかな?彼らは。」



コメント

  • 如月大河

    すみません。タイトルミスりました。
    修正したので大丈夫だと思います。
    最近思いの外、時間が出来てます。
    どんどん投稿するんで、よかったら見てください。あとお知らせです。
    暫くは消想録を中心に投稿すると思います。学幻創は暫くお休みです。
    もう1つあります。新しく単発を作ります。なので案を募集します。コメントだけで良いのでお願いします。

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