アイスを食べたら死んでしまい氷の魔法使いになりました

壊幽

第五話 ステーキ

「今の所持金は……」
金貨二枚に銀貨五十枚か………。
「よし、まずお前らの装備を買いにいくぞ」
「「はい………」」
ものすごく小さな声だったが何とか聞こえた
「声小さいわね」
っと、イムドラが言ったらビクッと二人はした
怒られると思ったのだろうか?
俺は、イムドラに「コラコラ」っと言った
「確か、ギルドの前とか言ってたよな」



「ここか」
武具屋の前についた
「よし、入るぞ」
「「ぐぅぅぅぅぅぅぅ~~」」



なんだ今の鳴き声
まず、イムドラの方を向いた
「私じゃないわよ、スライムだし」
それもそうだな、スライムはお腹が空かないらしい
当然、今の鳴き声が鳴るはずない
成行はミリアとユアの方を見た
二人共、頭を伏せていた
「お腹すいたのか?」
コクリと二人共うなずいた
「しゃーねぇーな」
はぁーと、溜め息をつき
「ギルドの方に向かった」
いい忘れていたが、ここのギルドは食堂もついておりとても、便利である

キィーーーーー
「ん?あっ、魔法使いさ……」
ギルドのお姉さんは『ん』を言う前に成行の現状を見て止まった
まぁ、当たり前の事だろう
八代魔法勇者の一人である氷の魔法使いが二人も奴隷を連れてきてるんだぜ、そりゃ、驚くよな
だが、ギルドのお姉さんが発した言葉は成行の上の上の上を行く発言だった



「あら大胆」
「ちげぇよ」
また、このセリフを言うとはな
「だったらなぜ、奴隷を?」


「いや、ちょこっと散歩してたら奴隷を売ってる所があったから、見学がてらに行ってみたら変な奴が表れてよ奴隷を買わされたんだよ!」
ちょこっと話は変えたがそんなの気にしない
「本当ですか?」
「本当だ!」
半分嘘だけどね



「なら信じます」
「ありがとう!」
嘘だけどね
「何用で?」



「あっ、すまん飯を……」
「はい、わかりました」
「あちらの席に座っといてください」
なんか、雑な言い回しだったが、そんなの気にしなくギルドのお姉さんが指した方向に向いた
ギルドのお姉さんが指したのは
木材で作られたテーブルとイス
なんとも、異世界らしい



「ご注文は?」
ギルドのお姉さんが注文を聞きに来た
「あっ、えぇーと。おすすめは?」
「ステーキランチです」
「値段は?」
「一金貨です」
「却下だ」
成行は即答で答えた
「えぇ~、だったら日替わり定食」
「値段は?」
「一銀貨です」
「んじゃ、それを三つ」
「はい」
「あんた、値段聞くとかあざといわねぇー」
イムドラが呆れ口調で言った
「当たり前だろ?金貨二枚しかねぇんだぞ?そんで、何があざといんだよ」
「たったらあんただけ、違うの頼めばいいじゃないの」
「お生憎様おれは、そこまでお人好しじゃないんでな」
「ふーん」



「あっそうゆえば、お前ら顔拭いてなかったな」
「すみません、濡れたタオル二つください!」
「はい」
「ありがとうございます」
「ほれ」
ミリアとユアに濡れたタオルを渡した
「なんで、そんなに優しくするの?」
「ヘ?」
タオルで顔を拭きながらミリアは言った
「お前らは、俺に厳しくされたいのか?」
成行はミリアとユアの拭き終わったぐちゃぐちゃに汚れてるタオルを見て言った
「え?」
「どうなんだ?」
「それは、違うけど」
今度はユアが言った
「だろ?ならいいじゃねえか」
それ以上ミリアとユアは何も言わなかった
無口な奴だな



「お待ちしました」
ギルドのお姉さんが
注文をした日替わり定食のステーキをテーブルにおいた
「ん?おいステーキって金貨一枚じゃなかったのか?」
「そちらのステーキは珍しい魔物の肉を使ってるので」
「そうか」
ミリアとユアの方を見るとむしゃくしゃと言う言葉を発しながらステーキにかぶりついている



「美味しいか?」
ミリアとユアは箸を使わずに食べている
やっぱりそう言う作法は習ってないのだろうか?





「「ありがとう」」
「おっ、どういたしまして」
考え事していた成行だが、感謝の言葉を見逃さなかった



「いやー、人に感謝されるってのはこんなに嬉しいもんなんだなー(泣)」
「漏れているわよ、心の声が」
「お前は、美味しそうとか思わねぇのか?」
「私に美味しそうと言う文字はない」
「なんだそれ」
どこかで聞いたことのあるフレーズだったが触れないようにしておこう



パクっ
普通に上手い
一つ一金貨のステーキは、これ以上に上手いって事だよないつか食べてみたいなー
あっ、いかんいかん、ゾンビ映画とかでその言葉言ったら確実にフラグだぞ!?







あっという間に三人とも完食した



「お会計は合計三銀貨です」
「はいどうぞ」
成行は惜しみなく銀貨三枚を出した
金貨は躊躇いがあるが銀貨は惜しみ無くだせる
どこの小金持ちだよ
っと、一人でツッコんでいた



「またのお越しを」
ギルドのお姉さんが手を振っている
前より、俺に馴れ馴れしいような?
まさか、あの人俺に気があるんじゃ………
ダメだ!俺は、アイスを食べて死んだ
クソ童貞野郎なんだぞ!?
そんな事考えるな!



「よし、あらためて武具屋にいくか」
っと成行は言い
「おう!」
イムドラは運動会に行く子どもみたいに言い
「うん」
ミリアは、いつもの感じで言い
「うん」
ユアも、いつもの感じで言い



成行達は、武具屋に向かった


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