アイスを食べたら死んでしまい氷の魔法使いになりました

壊幽

第三話 八代魔法勇者

ギルド』

「いやー、あの子可愛そうにな~」
「ホントホント、俺らを庇って死んじまったしな~」
二人組は、わざとらしく、棒読みで嘘の証言をしている。
そして、二人組を見ている皆の目は二人組を虎の如く睨んでいる。
「次のパーティーメンバー探さないとな~」
一体なんの得があるのかそれは、普通の冒険者では、わからない。
何人の人を騙したのかそれは、数えきれない程である。



キィーーーーー
ギルドの扉を開く音。
二人組は不適な笑みを浮かべて。
「俺らの、パーティーに入ら…………」
二人の動きが止まった。
そう、そこにいたのは、"成行"である。
「な!お前」
「ドラゴンスライムはどうしたんだよ!」
二人組は瞬きを忘れて閉まったのかずっと目を開けている。
「ドラゴンスライム?」
「あー、こいつの事か?」
ドラゴンスライムが成行の頭の後ろから、
ヒョコット、出てきたのは。
手のひらサイズのドラゴンスライム



「契約獣!?」
ギルドにいる皆がざわついている
「駆け出しの冒険者がドラゴンスライムを!?」
ギルドのお姉さんが驚いてる。
一言余計である。
「その駆け出しの冒険者がドラゴンスライムと"契約"したんだよ」
「お前何者なんだよ」
「ただの魔法使いです」
「んなわけあるか!?」
俺が答えて一秒も経たない内にツッコまれた
「え?」
「な!?魔法は世界で八人しか使えないんだぞ!?」
「え?」
そうなの?だったら俺……めっちゃ凄い奴じゃん……。
「そんなハッタリ聞いてんじゃねぇよ!!」
成行の顔面をグーで殴ってくる。
「"氷地面アイススリップ"!」
先程、適当に考えた技を言うと。
ギルドの床が氷の地面に変わり。
油断していた二人組の内一人が派手に転んだ。
「な!?、本当に魔法を!」
「しかも、氷!?」
「こ、こんなの敵ないっこねぇー!」
二人組は、幽霊を見た子どもみたいに両手を上に上げ逃げ出した。

「な、なんなんだ?」
成行は、戸惑いつつクエスト報酬を貰いにいく
「あのー?」
「はい?」
「本当に魔法使いさんなんですか?」
「そ、そうです」
なんか、さっきよりあらたまってる気がする……
「それで、八人しか魔法が使えないって言うのは?」
「し、知らないんですか?」
「あ、はい」



「この世界のどこかに
炎の勇者、水の勇者、風の勇者、光の勇者、闇の勇者、土の勇者、雷の勇者、氷の勇者がいます。
それを皆は、"八代魔法勇者"と言っています」

「八代魔法勇者?じゃ、俺はその中の……」
「氷の勇者ですね」
「お、おぉ~」
「はい、報酬の6金貨です」

ギルドのお姉さんが手のひらに十円ぐらいの大きさの金ピカに輝いた"お金?"を持ってきた。

「あ、ありがとうございます」
この世界の金は、こんなんなんだー……。



「ありがとうございました、氷の魔法使いさん」
なぜか、色っぽい喋り方だったが成行は気にしなく。
「はい、また、来ます」
成行は、ギルドの扉を閉め、数分歩いた後ある店に目がいった。
「奴隷商?」

























「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く